
古川全日本へ 組手勢は全日本出場権逃す/関東学生選手権
反省と収穫が見つかった。形の部・女子個人で古川が予選を突破。「自分のやってきたことを出すことだけを考えた。予選ではそれができた」と言うように、予選で演武した形、クルルンファは抜群のキレを見せた。しかし、決勝トーナメントでは、得意とする形、スーパーリンペイを演舞したが、惜しくも一回戦敗退。「(スーパーリンペイに関して)今回は練習してなさすぎだった。もっと練習をやらないといけない。メリハリのある形にしたい」(古川)と、全日本選手権に向けての課題が見つかった。
まさかの結果だった。組手の部・男子個人は10人が出場したが、全員が4回戦までに敗退。一人も、全日本出場権を得ることができなかった。エースの中野は、初戦は1分以上を残し相手に圧勝し、続く2回戦。相手は第25回関東学生体重別選手権大会の準決勝でも戦い、2―1で勝った山下(帝京大)だった。しかし「体重別のときよりもやりにくくなっていた」と中野が言うように、思うように技が決まらないまま、0―0でタイムアップ。判定の末相手に軍配が上がった。一方、チーム唯一4回戦まで進んだ中川大資(法3=熊本マリスト学園)も、拓大の芳賀に1―5で敗戦。1点を返したが「プレッシャーに押されて自分の動きが思うようにできなかった」(中川)と力を出せないまま敗れ、インカレ目前で涙をのんだ。
今回、全日本出場権を獲得できたのは古川だけだが、中川が全日本の選考会の出場権を手にした。「(インカレは)3年間やっていて出場したことがない。選考会で頑張りたい」(中川)と意気込む。次は東日本大学空手道選手権が控える。今回の反省点を活かし、挽回したい。
[村田萌衣子]
試合後のコメント
佐々木誠之介監督
「うちはちょっと攻めが足りないという印象を持った。チーム全体では、巻き藁突き、新入部員は白帯から、道上の拭き掃除、それから最後は校歌斉唱をやっている。その目的は団結力を高めるため。正直言うと、最近はかなり団結力が失せてきているという印象があった。今日の結果は結果で仕方ないので、次は東日本があるからそこで頑張りたい」
中川
「最近まではケガもあって、監督にメンバーにも入れてもらえなくて、練習も参加できていなかった。体調管理が今年に入ってから悪くて六大戦も出れなくて、今日は久しぶりの試合だったが最初の方は探り探りどこまでできるかなって感じでやっていた。ある程度動けるなっていうことが分かってからはけっこう力を出していけたかなと思う。課題はいっぱいあったがいい勉強にはなった。(今日の)2戦目は相手がトリッキーな動きでなかなかリズムがつかみにくくて最初っから全開でバーンって取り組むことができなかった。でも最後の最後でポイントを取れて結果的に判定勝ちで、気持ちよくはないが勝てた。今度からリズムがつかめなくてもすぐに適応していく力を付けていこうかなと思った。3戦目はやっぱりヤマ場だった。相手がすごく大きくてプレッシャーの強い選手だったのでそこに対して自分がどれだけ対応していけるかなというのをテーマにしつつ試合をした。結果、プレッシャーに押されて自分の動きが思うようにできなかったという辺りが1番課題としては残った。(インカレは)3年間やってて出場したこともなくて、でも選考会の出場権も獲得したのでそこで頑張りたい。もう3年なので、実質的に一生懸命空手だけに取り組める機会というのはもう最後だと思うので後悔のないように文武両道で明治らしくやりたい」
中野
「全日本にいけなかったのは残念だった。でも、東日本団体があるからそっちを頑張りたい。(2回戦の相手は)体重別のときにも戦っていて、そのときよりもやりにくくなっていた。こっちはいつもと変わらず自分からいくことだけはしっかりやった。(課題としては)もう少し決めるところを決めて、そこを決められないなら判定でも負けてしまう。東日本はいけるところまでいきたいけど、途中で強いところに当たってしまうから、そこを第一目標にしていく」
古川
「自分のブロックにいた人たちは強い人が多かったので、まずは予選通過を目指したら4位だったので、とりあえず全日本に出場が決まったことは良かったという感じ。でも、トーナメントで負けたのは、予選の形に集中し過ぎて練習不足だったので仕方ないし、相手もうまかったです。勝敗は審判の先生たちが決めることなので、自分のやってきたことを出すことだけを考えた。予選ではそれができたので良かったかな。(予選で演舞したクルルンファは)国体の時に比べると良くなった。自分はスピードが持ち味なので、形を速くしてしまうことが多かったけど、今回は見せるところは見せて強弱をつけてやれたと思う。(スーパーリンペイ)はいつも助けてもらっている形だったんですけど、今回は練習してなさすぎでした。4月のナショナルチーム選考会が終わってから1カ月はこの大会に向けてやってきた。(反省点は)今日の自分の形をまだ見ていないので、何とも言えないが、もっと練習をやらないといけない。決勝で打った形は止めるところをきちんと止められず流れてしまったので、もっとメリハリのある形にしたい。まだまだ直すところがいっぱいあって、それが見つかって良かったなと思う。(インカレの目標は)去年ベスト8で終わっているので、それより上に行くことと、結果は本当に分からないので、自分の表現したいことができればいいかなと思う」
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