
ミスに泣き日大に惜敗/関東学生春季1部リーグ戦
ラスト2分が試合を決定づけた。シーソーゲームのまま1点ビハインドで迎えた後半28分。日大の選手がペナルティーから2分間の退場となる。日大は1人少ないことから焦りがあったのかパスミスやラインクロスを犯し、明大は2度のワンマン速攻のチャンスを獲得。しかし門間優次郎(政経1=法政二)、瀧澤尚也(商3=群馬県立富岡)ともに決め切ることはできず、最後にはダメ押しの追加点を挙げられ29ー31で惜敗した。
この2本のシュートミスは、この試合の象徴だった。特に後半はミスが目立ち、パスミスやノーマークシュートミスなどから流れを明け渡すことが多く見られた。今春、前半のリードを生かせず敗戦することの多い明大。黒星となった4戦中3戦で前半はリードを奪っている。「いつも明治は後半が弱い」(吉野)。残る強豪校との対戦でも大きな課題となりそうだ。
オフェンスでの積極性が光った。前半3分、互いに攻めあぐねる場面で吉野が速攻に飛び出す。長い足を生かした大胆なステップで相手ディフェンスをかわし、ゴールエリアに飛び込みシュートを決めた。また11m付近からゴールへ突き刺さるロングシュートなどでも会場を湧かせ「すごく前向きにプレーできた」と積極的なプレーで活躍を見せた。
前半25分には、ミスが出てきた宮崎大樹(営1=法政二)を一度ベンチへ下げる。「前へ行け」と松本監督からアドバイスを受けた宮崎は再度出場を志願。再びコートに立った宮崎は、その後最初のセットオフェンスで自ら得点を決めた。「得点力がない」(松本監督)という今の明大には、前へと攻める精神が必要となるだろう。
春リーグ開幕前の課題だったディフェンスは「悪くない」と松本監督。日大戦でも、組織的なディフェンスから相手のミスを誘う場面が随所に見られた。大学屈指の攻撃力を誇る筑波大との対戦となる次戦。高い位置でのディフェンスで筑波大の強力オフェンス陣を封じ込めたい。「明日は最後まで戦い切れる力を出す」(吉野)。集中力を切らさず、勝利を手繰り寄せる。
[保屋松彩佳]
試合後のコメント
松本監督
「ミスが多かったね。まあ1年生も出ているししょうがないけど。前半はうちのペースでいい感じでやっていて、後半も逆転されたけどまた戻してそれなりにはできていたけど、最後に尽きる。途中でつまらないミスが多かった。ノーマークシュートを外したら勝てない。ボール持っていてもゴールに入れなきゃ駄目だよ。佐藤は今日も良かったね。いい動きしていて十分使える。吉野はおとといもフルで出て、少し代わるかといったが大丈夫だと。その意欲は評価している。昨年は少し積極性に欠ける部分があったので。エースで引っ張っていくのは自分という意識が見えていい。(宮崎を一度下げたのは)ミスが増えたから。パスの意識しかなくてカットされたりしていたので、前へ行けと。今までの流れは、失点は3番目くらいにいい。でも得点が取れない。30点近く取らないと。セットの確率をもっと上げないと。ミスをなくして、速攻で点を取って。ずっとそういう指示をしている。ディフェンスはそんなに悪くない。それなりに守れている。しかし得点力がないね。今日は田中を起用して、高いディフェンスにそこそこ対応できていた。ただ(就活で)練習不足ということも会ってミスもあった。セットでシュートで終わればいいけど、前半はうちのミスから速攻で得点されていた。セットで取られたわけではない。残り10分の勝負どころでシュートを決められるか。ミスをした方が負ける。パスミスやキャッチミスなど、味方同士のミスは確認しとけと言った。ミスの原因を確認することが大事。ノーマークシュートのミスに関しては言うことはない。決めてもらうしかない。明日の筑波大戦まで1日しかないのだし、頭を切り替えてやるしかない」
吉野
「前半は自分たちのペースでできていたのでいいゲームができたと思ったが、やっぱりいつも明治は後半が弱いのでそこが課題。簡単なミスだったり退場だったり、上手く自分たちのペースに持っていけてなかった。ディフェンスはとても機能していたと思うけど、オフェンスでミスが目立ってしまった。特にシュートミス。ノーマークシュートを決め切れなかったのが1番大きかった。日大の高いディフェンスには毎回苦しめられていて、日大ディフェンスに攻めるのは僕たちの課題だった。個人としては前半すごく前向きにプレーできて、ミドルシュートやカットインでいいプレーができた。後半自分にマークが厚くなったときにどうするかというのが自分の課題だったが、周りを生かすことができた。個人としては今日はとても良かったんじゃないかなと思う。(明日の筑波大戦に向けて)チームとして前半はいつもいいゲームができるので、前半はいつも通りやりたい。そして後半はもっと力入れてやっていきたい。そこが1番の明治の弱さだと思っているので。明日は後半も最後まで戦い切れる力を出したい。勝ちにこだわってやっていきたい」
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