
慶大に逆転負け 手痛い連敗を喫す/関東大学1部リーグ戦
「正直、どうしたらいいか分からないというのはある」(和泉竜司主将・政経4=市立船橋)。先制点を奪って迎えた前半44分、相手にCKからヘディングシュートを決められて追い付かれた。1―0で逃げ切るというプランの中、前半リードを保って終えられなかったことが後に響いた。後半18分には3-4-3にシステム変更し、攻勢に出たところでカウンターを食らった。「事故みたいな失点」(鳥海晃司・商2=ジェフユナイテッド千葉U18)と崩されてではなく、最近多く見られる一つの簡単なミスからの失点で逆転された。最後までゴールを狙ったが、ボランチがロングボールを多用してしまうなど再び明大の流れをつくれず。連敗でリーグ戦3戦勝ちなしという苦しい状況に陥った。
「チームの勝利がほしい」(和泉)。選手たちが欲するのは勝利だ。開幕戦時より内容は確実に良くなっているものの、結果が出せなくなった。悪くはない試合を見せただけにもどかしさを感じている選手も少なくない。「負けている時に何ができるか、メンタル面が強くなれるチャンスだと思う」(和泉)。チーム一丸となってこの壁を打ち破ることができるか、今チーム力が問われている。
次節こそ無失点勝利を狙う。3連戦の初戦を落とし苦しい戦いが続くが、今節は下を向く内容ではなかった。中2日の厳しい日程の中相まみえるのは現在8位の桐蔭横浜大。3試合勝ち星無しという状況に「個人個人がしっかりとした意識を持って、そのあとで11人が統一してやっていかないといけない」(八谷惇希・商3=清水エスパルスユース)。チームの意識統一をもう一度徹底し、勝利だけを目指す。
[谷澤優佳]
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試合後のコメント
栗田監督
「連敗したので、次は勝たないと駄目。今日のゲーム内容は別に悪いと思わない。あとは選手たちが帰ってから振り返ってしっかり話し合って修正して次のゲームに臨めば。取られ方がはっきりしていて、いろんな部分で不運の重なったゲームではあったんですけど、それを選手たちが気を落とさずに次につなげてくれればなと思う。今日の守備はそんなに悪くなかった。もちろんイケイケになってカウンター食らっていた部分もあるんですけれども、CBもそんなに悪くないし鳥海なんかも髙橋(諒・文4=国見)にしても室屋(成・政経3=青森山田)にしても集中できていたので、あとはきちっとやっていくだけだと思う。これからも守備のやり方とかは変えずに、距離感だったり選手たちにとってフィットしてないところなんかをきちっと修正してぶれずにやっていくことがもう一度勝利を呼び込むために必要なんだと思う。時間帯によって縦パスの距離が長くなっちゃったりとか。そこで無理して縦に通して引っかかっちゃった時に守備が遠くなるのでそこからバランスが崩れたりとか。あと中盤で多く持っちゃってリズムが悪くなったりとか。悪くないだけにそれが今の実力だってことを選手が受け止めることから始めないと。自分たちはやれるはずだって思っちゃうところに落ち度があるので、もう一度雑音を消して、きちっと足元を見ることが大切。ゲームプランとしては1―0で逃げ切るつもりだったんですけれども、あの前半の1失点が余計だった。守備から入って点とって、ってするつもりだった。後半は同点だったのでまた守備から入ったら不運な形で失点してしまって、3-4-3にしたんですけれども結局点を取れずって感じ」
和泉
「全体通して内容は悪くなかったけれど、結果負けているのでそこは自分たちの実力として認めて、次の試合に向けて切り替えていく。やられている感はないけど、負けている試合が続いているのでもう一回言ったことを言ったりして、内容自体は悪くないのでそんなマイナスになりすぎずに。毎年に比べればいいと、そういう風にプラスに考えて、長いリーグ戦なので。自分たちに矛先を向けて、他人のせいにせず、チームとして考えるのは大事だと思う。正直、どうしたらいいか分からないというのはあるけど。崩されている場面もあるけど、あまりそういうので失点していなくて、連携ミスだったりイージーなミスからの失点が多い。前の選手としてもどかしさを感じるけど、前も決めれるチャンスはあったし、そこは失点しているディフェンスだけのせいではない。もう一回、勝ちをチームとして欲しい。自分のゴールもほしいけど、チームの勝利が大事だし、点決めても勝たないと意味がないので。開幕は調子がよかったけど、そんな甘くないぞと。まだまだ自分たちの実力というか、足元を見たい。3連勝して調子乗ってるじゃないけど、どこかそういう部分も少なからずあるのかなというのは思う。やっぱりみんなどう思っているのか、プレー面もそうだし、いろいろ思っていることは個人的にあるし、みんなそれぞれあると思うので、もう一回そういうのをぶつけたい。もやもやした感じでやってもよくないので、もう一回ぶつかりあって、言いたいこと言いあって、すっきりして本当に勝利のためだけに、みんなで一丸になれるように。今の結果というのが今の実力で、そこを忘れないことと、人にしたり、審判のせいにしたりしないで、自分に指先を向けて自分がどうなりたいのか、どうしたいのか一人一人が考えて、そこをぶらさないでほしい。一人一人もっと上を目指していると思うし、僕個人もここで結果出せなかったら、上で結果出せるわけないので。もう一回自分と話すというか、そういう時間をつくりたい。栗田監督とも同じようなことを話して、合わせるというか、ばらばらになっているので、攻撃の面や守備の面で。そこをもう一回合わせようと話した。負けている時に何ができるか、メンタル面が強くなれるチャンスだと思う。そこはプラスに考えて、次に切り替えていきたい。みんな結構もやもやあると思うので、すぐに試合できるのはいいと思うので、本当にプラスに考えて勝つ」
道渕諒平(農3=ベガルタ仙台ユース)
「(今日の試合を振り返って)序盤は僕たちがボールを持って動かして、いいペースでできていたが、最後の精度が低かった。やっぱり守備のところで最近失点が多くて、何が原因なのかはっきりとは分からないが、3原則の部分が徹底できていないと思う。球際だったり、運動量っていうところで負けちゃっているのかなと思う。あとは失い方とかが悪くて、それが失点につながっている。内容は悪くないので、それを結果につなげていかないといけない。(同点にされてからは)セットプレーという形で失点してしまい、気持ち的にも結構落ちてしまった。最近セットプレーでの失点が多いので修正を練習からしっかりとやっていかないといけない。(右サイド室屋との関係性は)すごい良いと思う。試合を重ねてだんだん合ってきていると思う。(開幕から好調が続いていたが、ここで2連敗となったが)勝っている中でも失点も多かった。失点が無かったらここまで全勝できているので、やっぱり守備のところから0でいけるように。今日も無失点という目標があったが、そこを達成できなかっ
たのでそこを改善していかないといけない。(中2日で連戦となるが)連戦で疲れもたまってくるので、まずはしっかりと疲れを取って今日の反省点、特に守備の部分を確認していきたい」
八谷
「(今日の試合を振り返って)最近失点が多くて、前半リードした時にどうやって折り返すかということを考えたが、課題であるセットプレーで失点してしまったことが敗因の一つかなと思う。セットプレーでは明治はそんなに大きくないので、体をぶつけるということを意識しているがそれができていなかった。フリーでやらせてしまったことも、練習でやってきていることを出せなかったことが一番の敗因だと思う。(攻撃面は)後ろから見ていて、佳希君(藤本・文4=済美)とか竜司君(和泉)がフィニッシュで終わってくれるので、そういう面ではとても助かるというか、守備の部分でセットできるので。たまにボランチがパスミスして、悪い奪われ方した時に、シュートまでいかれたり、ピンチになっているので、奪われ方の悪さというのが今の明治の課題。(守備のバランスは)今は4バックやったり、途中から3バックもやったが、フォーメーションどうこうというよりは、1対1とか個人の部分が負けていると思う。昨年の後期に負け無しだったときはそれができていたと思う。選抜メンバーが多いというところでも、過信がある部分があると思う。個々の能力は間違いなく関東ナンバー1だと思うし、そういう部分では球際の部分でもここ行かなくても次取れるだろうという甘さになっていると思う。強いからこそ基礎的な部分をもう一回徹底していかないと、この先勝ちが続いていかないと思う。(2連敗の現状を打開するために必要なものは)3連戦で期間が短いので、次の桐蔭横浜戦では走り勝って、個人個人がしっかりとした意識を持って、そのあとで11人が統一してやっていかないといけない。そうすれば間違いなく勝てると思う。最後はやっぱり気持ちだと思うので、ラスト15分とかリードしている時に守り切るとか、足を出すとか、そういうのが大事になってくる」
柴戸
「(ゴールシーンは)さし君(差波)がいいボールを蹴ってくれたので、あとは合わせるだけだった。練習からやっていた形だったので、それが出せて良かった。リーグ戦初ゴールはうれしいが、チームが勝てなかったのであまり意味が無い。次は結果にこだわりたい。(試合全体は)いい部分もあって、攻めだったりもいい感じでできていたが、やっぱり今課題の守備の部分であっさりとやられたシーンだったので、その部分をもう一回見直して、この負けを次の勝利につなげられるようにしたい。中2日だがやっていきたい。(守備の課題とは)結局最後は個人だと思う。崩されてやられているという部分はあまり無いので、カウンターのリスク管理とか、あとはセットプレーとか。明治は身長が高くないので、体を最後ぶつけて正確に打たせないとか、しっかりと寄せるというところ、まだ甘いのかなと思う。(2連敗の現状を打開するために必要なものは)長いリーグ戦で最初は良かったが、絶対に悪い波は来ると思うので、一人一人が自分に矢印を向けて練習から謙虚な気持ちでやっていくことが勝利につながっていくと思う。意識を変えることは大事になってくると思う。(中2日でやるべきことは)まずはしっかりと疲れを取って、守備の連動のところでまずは失点しないようにすることと、攻撃の部分でいいつながりを持った攻撃ができれば、自然と守備もコンパクトになってくると思う。コンパクトにすることは一つカギになると思う。(個人のコンディションは)調子的には悪くないと思う。それでもチームを勝たせられていないことはまだまだだと思うので、チームを勝たせられるようになってくれば調子が良くなったと言えると思う」
鳥海
「リーグ戦で2連敗はタブーというかそれだけは避けようという話をしていた中で、先制したにもかかわらず逆転負けしてしまったというところがとても悔しい。(CKの守備は)セットプレーの場面が今日多かったと思うけれど一本でやられたら失点だし負けてしまうというのを肌で感じた。一本だけでも負けてしまうという印象になった。難しかった。毎回のセットプレーの時にこれ絶対失点しないようにしようという声をかけて奮起していたけれどやられてしまった。(カウンターからの失点は)多分守れるシーンだったと思うけれど悪い形でこぼれてしまって打たれてという感じだった。事故みたいな失点だった。あれはあれで3-4-3のシステムで間違ってなかったと思うし、そこの事故というか失点はこれからなくしていかないといけない。(守備の課題は)リーグ戦で多分一番失点が多いと思うので、それをいかに減らすかと無失点で終わる試合を次節するしかない。(ヤマ場の試合だったと思うが)この負けは大きい負けだと思うけれど連戦ですぐ次の試合がくるのですぐ切り替えようということになって、みんな次に向けて切り替えているところ。(失点シーンは)毎回セットプレーの時は絶対失点しないようにしようというふうな声をかけてた。あの一本は簡単に打たせすぎた。4番の選手と2番の選手がヘディング強いと聞いてたので、そこを抑えられなかったのがちょっと痛かった。(ここからどう立て直していくか)次の試合に切り替えて次の試合勝てば。自信を無くさないというふうに和泉さんにも言われて、失点が多い中DFラインが自信を無くしてしまったらいけないと思うので、そこは練習からしっかりやって自信持って次の試合に臨んで必ず次は勝って勢いに乗れるようにしたい」
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