女子フルーレ 2部で優勝し2年連続で入替戦へ/関東学生リーグ戦

2015.05.02
 女子フルーレが1部2部入替戦進出を決めた。関東学生リーグ戦、男女のフルーレが行われ明大は共に2部に参戦。女子フルーレは初日の慶大戦に快勝するなど、2部校を全く寄せ付けず全勝優勝。2年連続で入替戦の出場権を獲得した。一方、男子フルーレはヤマ場と位置付けていた拓大戦に32-45で敗れ、4勝1敗の2部2位。入替戦進出を逃した。

[女子フルーレ]
 2年連続の全勝優勝だ! 惜しくも涙を飲んだ入替戦から1年、今年度も2部全勝優勝で入替戦への切符をつかんだ。ヤマ場となったのは1日目最終戦の慶大戦。序盤になかなかポイントが奪えず、3人目が終わった時点で6―7と相手にリードを許した。ここで4人目として登場した古俣潮里(政経2=新潟)が専門とするエペのようにフレーズ関係なく攻め、一挙14ポイントで20―9と大量リードを奪う。5人目の上田果歩(理工1=伊那北)が追い上げられたが「取れなかったとしても他の子が取ればいい」(山岡珠子・政経4=鳥羽)という意識の下、チームワークで逃げ切り、45―33で勝利を挙げた。
 堂々とした戦いぶりだった。チームの中心は、唯一フルーレを専門とする最上級生の山岡。2日目の東女体大戦では「いい流れがきてそのまま押し切ることができた」(長尾康司助監督)とトップバッターで出場すると5―2。山岡は2回り目にも7連続ポイントを決めるなど強さを見せた。「本来の力が出てよかった」(長尾助監督)と今までは焦ってポイントを取りに行っていたところを返される場面が多かったが、今日は落ち着いてポイントを重ね、最終的には45―30と完勝。ヤマ場とにらんでいた慶大戦、東女体大戦を勝ち切り2年連続での入替戦出場を決めた。「いろんな方に堂々とキャプテンらしいプレーできていたねって言って頂けた」(山岡)と、意識していたというプレーで引っ張るキャプテン像を体現してみせた。チームワークの良さを武器に昨年度逃した1部昇格を今季こそ果たす。

[男子フルーレ]
 専大が拓大に敗れた瞬間、2部優勝の可能性は事実上消滅し明大男子フルーレ陣は一様に肩を落とした。国学院大戦の同時刻、隣のピストで行われていた専大対拓大。専大が勝利すれば優勝の可能性が残る明大は、一足先に国学院大から勝利を挙げ隣のピストを祈るように見つめた。その時点では32-31と専大がリードしていたが、結果は拓大が逆転勝利。1部再昇格を目指し臨んだリーグ戦だったが、2部2位に終わり入替戦進出もかなわなかった。
 痛恨の1敗だった。最大のヤマ場と位置付けていた拓大戦。序盤、2人目の沖本拓郎(政経4=柏陵)が1―5と先行を許すと流れを失った。その後は常に追いかけるという厳しい展開を強いられ、最終スコアは32―45。「肩に力が入っていて動きが硬かった」(長尾助監督)と見せ場も少なく完敗だった。
 収穫もあった。道脇啓太(営2=熊本県立翔陽)は終始、落ち着いたプレーを披露。昨年度までの姿とは見違え「精神的に成長した」と長尾助監督も高評価。「来年こそは昇格」(道脇)と男子フルーレを主戦として引っ張る。

[谷澤優佳・柴田遼太郎]

試合後のコメント
長尾助監督

「男子は拓大に痛恨の一敗があった。最大のヤマだと戦う前から予想していたけれど、やってみないと分からないしその日の勝負に懸けたんだけど、勝利の女神が微笑んでくれなかった。負けたという事実を前提に見ると肩に力が入っていて動きが硬かったかなと。勝ちたいという気持ちが出過ぎて硬かったのかもしれない。その他は大差で勝ったので、拓大が専修に万が一負けて最終戦で専修に勝てば三つ巴でポイントになるということもあるので最後まで気を抜かずにやろうと。結果、拓大が専修に勝っちゃって無敗で1位になっちゃったけれども、一敗同士で専修大学に最後気持ちを切らさずに勝ってくれたからよくやってくれたと思う。女子については最初のヤマの慶應に勝てて、最終戦の東女体大で山岡がいい試合をした。一番手の山岡が5ー2で第一試合を取っていい流れがきてそのまま押し切ることができた。普通にフェンシングをすればああいう試合ができるけれど、勝ちたい気持ちが強いから焦って点を取りに行こうとするところを相手のつまらないポイントで取られてしまって逆効果になってしまって、負ける時は混乱してそのまま上がってしまう。負けた時はそういうケースがあったけれど、落ち着いて普通にやればいいから焦らないでやってくれて意識してポイントが決まったかと思う。男子は道脇が成長した。去年の入替戦の時はものすごく緊張していて自分のフェンシングができなかったんだけど、今回はすごく冷静に自分のできることは全てやり切ったと言えるほど。もともとパフォーマンスは高いので去年あれくらいの試合が本当はできた。精神的に成長したということではないか。女子は5点満点の5。男子は上がれなかったこと、最後頑張ったこと含めて10点中9点。場所が2部ということを割り引いてフェンシングの戦う場ということを考えたら10点中9点でいいと思う。来年こそは優勝して1部に上がりたい」

山岡
「今まで3年間は緊張していたけれど今年は緊張というより不安な気持ちの方が強くて、最後というのもあるので勝ちたくて勝ちたくて。それがあったので一安心だった。慶應戦と東女戦は始まる前から意識はしていて、慶応戦で自分も最初の方波に乗り切れずに点数はいっぱい取ってこれなくて。それでも古俣がすごい活躍してくれてたくさん取ってきてくれた。その後に上田果歩ちゃんが取られてしまったんですけど、取れなかったとしても他の子が取ればいいという考えは去年から自分たちは持っているので、その考えでしっかり古俣が点数を稼いできてくれて自分も最後の試合は今までより自分らしくプレーできたなというところもあった。慶應戦の一回り目終わった時くらいからがヤマ場。2年生の時は2人でつらい思いをしていて、それ以外の1年生と3年生の時はフルーレで毎年入替戦にいい意味で行っていたのでそれを守りたかった。来年自分が抜けたらフルーレ人の子はいなくなっちゃうけれど、それでも自分は上がりたいという気持ちが強かった。上がれる最後の年だったので。最後泣かずに笑って終わりたいなと思っていた。自分は毎年泣いちゃってるイメージがあったので。今年はそれもできたし今までキャプテンだったとしても2、3年生で4年生としてキャプテンの大会が初めてだったので、その分最後はいろんな方に堂々とキャプテンらしいプレーできてたねって言って頂けた。それも自分は意識していたところだったので、後輩が口でじゃなくて自分のプレーを見て付いてきてくれるような4年生になりたかったのでそれがちょっとはできたのかなと思う。早稲田大学と入替戦で、早稲田大学と当たるのが多分初めて。今まで1年生の頃からずっと日本体育大学だった。厳しい戦いになると思うけどそこは自分たちのチームワークの良さと、あと自分の中でもプレー的に落ち着いてきたのもあっていいイメージを持てている。古俣に対してもすごく古俣の古俣らしい動きがあって、フルーレっていう感じはあんまりしないけど古俣のいいところがいっぱい出てると思う。3人目は果歩ちゃんになるのか奥村になるのかまだ分からないけれど、自分と古俣がしっかり引っ張れれば2人は楽して試合ができるかなと。そういうところでチームワークの良さを出して勝ちたい。サーブルはケガしないように頑張る。エペは自分がフェンシングするのにも最後の年だったので、フルーレをしたいというわがままをみんなに聞いてもらっている。エペの日まで2週間弱あるのでそこはエペ陣と混ざって自分も入って一緒にやって、自分は多分リザーブで出場すると思うんですけどそこも相手の相性とかを見て、今までは3人でそれも考えられなかったけれど今年は替えもいるというということを相手に分かってもらうというのもあるけど、相手との相性を考えてしっかり組んでそこで点数は引っ張れないけどチーム自体を引っ張って盛り上げて支えていきたい。上からチームを引っ張って下で支えていきたいと思っている」

道脇
「惜しかった。みんなちょっとずつ調子悪かった。普段通りだったらもうちょっと競ってたかなという印象。今はもう自分が絶対負けないように。そういう意味では2部とかだったら絶対勝てる。個人的には結構やれた。普通にやれるって感じだった。自分なりに思っていたようなことが試合でできた。来年こそは昇格」

古俣
「無我夢中すぎて何というか。珠子先輩が今回でラストなのでのびのびとやってもらおうと思って、それには足を引っ張らないこともあるし私はいやらしいフェンシングをするのでやりにくいと言われているのでそれを生かしてポイント取れたら取ろうと思っていた。専門種目ではないけどだからこそフルーレでやろうとせずにエペでできることをと思ってやっていた。上智戦は次の慶応に比べたら全然大丈夫だったので普通にやって勝てた。次の慶応が結構厳しくて、1試合目終わった時に自分もそんなに取れてなくて先輩たちもそんなに取れてなくてやばいかなと思ってたら道脇と池畑にどうせフレーズ取れないんだから割り切ってフレーズ関係なく攻めろって言われてそれをやったら取れてその点は本当に感謝している。あそこでもし負けてたら今回も気持ち続かなかったと思うし、慶応戦負けてたら今のいい感じでは臨めなかったと思うのでそういう意味では1日目の最後の試合がヤマだったと思う。私もそこそこ試合が見れるようになってきて今すごくチームの雰囲気いいので頑張りたい。早稲田は今強い人がみんな遠征行ってていなくてそれで多分落ちてきちゃったけど、入替戦の時は強いのが復活してるのでまずいかなと思うけど、私のできるエペみたいなフルーレで相手をいらいらさせて攪乱してあわよくばというフェンシングでできる限り勝っていきたい。あとフルーレ陣の珠子先輩を声出して支えて、勝つにしても負けるにしても悔いが残らない試合にしたい」