
激戦制し早大撃破 4年連続で決勝進出/関東大学選手権
主将としての意地を見せた。60分で勝敗が決さず、5分間の延長戦にもつれ込んだこの試合。開始とともにFW大津晃介(法4=日光明峰)がゴール後ろでパックを持っていた相手DFに強襲をかける。そのプレッシャーに、相手DFが一瞬見失ったパックを大津がすかさず奪い、ゴール正面にいた大椋にパス。わずか延長戦開始31秒で、そのままゴールを奪い勝負を決めた。
良い滑り出しとならなかった第1ピリオド。開始1分でパワープレーとなるも幸先の良いゴールを決めることは叶わなかった。それどころか3分にパックをこぼした明大のミスを相手が見逃さずカウンターを喫し、シュートを決められてしまった。その後は「完全に早稲田ペースだった」(大椋)と悪い流れを断ち切れず、3回もあったパワープレーのチャンスも生かせないまま第1ピリオドを終えてしまった。
第2ピリオド以降は立て直し、早大と一進一退の攻防となった。第2ピリオド4分で桂川涼(政経2=白樺学園)がゴールを決め同点に追い付くと、第3ピリオドでも大場大(政経2=駒大苫小牧)がパワープレーのチャンスを生かし「前に敵がいなかった」とフリーの状態からシュートし逆転ゴールを決めた。しかし、早大もただでは終わらせなかった。第3ピリオド残り10分で、明大DFをパスワークで振り切り、ゴール真正面まで持ち込みネットを揺らした。
29日に行われる決勝戦。相手は東洋大に逆転勝ちを果たした中大だ。連覇が懸かっている今大会。「今回優勝しないと3冠もないので必ず勝ちたい」(大椋)と強く意気込んだ。決勝まで残された練習はわずか1回。限られた時間ではあるが、万全の状態で決勝を迎えたい。
[島村昭二]
試合後のコメント
藤井匡智総監督
「思い通りにスコア出来ず、厳しい展開になりました。FWはもっと動けますし、もっと噛み合わないといけないですね。1ピリも硬かったですし、シンプルに入っていかないと機能しないと思います。今日は集中力を欠いたところがあって、苦しい試合になりました。昨年同様にFWのチームで、DFは昨年よりしっかりしている分、チームのバランスは良いです。フルに自分達の力を出せれば、もっと楽に勝てると思います。府中、松本、午来など1年生はみんな力がありますし、DFも力があるので、彼らがさらに力を出せればもっとチームも良くなると思います。優勝を目指しているので、次の試合は相手に関係なく100%の力を出して勝とうと。FWの力、運動量を出せたら良いですね」
間中朗監督
「完全に準備ができていなかったです。前の試合を含め、2試合力が出せなかった試合となりました。早稲田が明治に勝ちたいって気持ちがすごく伝わってきましたね。今回の反省点としてはパワープレーが上手く決められなかったことが大きいです。あとはみんな個人の力があるので、パックを持ちすぎるところがあります。なので、球離れをもっと早くする必要がありますね。次は間違いなく今日よりも厳しい戦いになります。松本や桂川あたりが勢いよく点数入れないと今日みたいな苦労する試合になります。大津と大椋はもっとできます。次は火曜日しか練習ないので気を引き締めていきたいと思います。」
大津主将
「反省点はたくさんありますが、勝ったことは良かったです。出だしの悪さ、攻守の連動が出来ていなかった分、苦しい試合になったと思います。セットは変わりましたが、やりづらさは無かったです。今日は得点できなかったので、さらに貪欲さを見せていければいいとは思いますが、攻めすぎたり守りすぎたり、プレーにやりすぎな部分があったので、攻守にもっと考えてプレーしたいと思います。まだ100%は出せていないですね。今日の試合で60%くらいです。まず100%を出さなければいけないのが春の決勝だと思うので、3日間で攻守の切り替えなどを見直して、その中で楽しくやりながら100%を目指していきたいです。決勝は絶対に明治の楽勝な試合にはならないと思うので、どれだけチャンスを生かせるかが勝敗のカギを握ると思います。そういったチャンスをモノにして、ロースコアゲームの中で、必死で守る。そういった形で、優勝したいなと思います」
大椋
「最初は完全に早稲田がペースでした。自分たちはパワープレーを生かしきれなくて得点力も伸びませんでした。火曜日の練習では、技術面ではこれ以上は上がらないと思います。足を動かすニューや、あとパワープレーの修正をしていきたいと思います。でも最後は気持ちですよね。トーナメントだったので本当に勝てて良かったです。自分が今回、足を引っ張ってしまったので、次は頑張りたいと思います。最後の点は大津が相手にプレッシャーをかけてパックを奪いました。それでパスがきたのでそのまま打ってゴールみたいな感じですね。春は3冠のための1冠。今回優勝しないと3冠もないので必ず勝っておいしい酒を飲みたいです」
松金
「本当に勝てて良かったです。1ピリは気合が空回りするようなところもありましたが、2ピリからはアタッキングゾーンでプレーできていましたし、そういう良いプレーを最初から最後までしたいですね。内容的にはFWとDFの距離感や、セット間のコミュニケーションなど見過ごせない課題もあるので、そういった細かいところを気にしながら決勝を迎えたいと思います。チーム状態は良くなってきていると思いますが、だからこそ悪い部分が目立つということもあると思います。自分のプレーに関しても、この3試合は全然満足できるものではないです。ただ、こういった時期もあるかなと割り切れていますし、焦りは無いです。ですが決勝に向けて上げていきたいですし、上げないといけないですね。最低限のプレーはどれだけ調子が悪くてもできると思いますし。(1セットでの出場でしたが)スタッフに与えられた役割は自覚していますし、気持ちの変化は全くありません。決勝ではピンチは当然あるとは思いますが、流れが悪い時でも自分達が優勝するという強い気持ちを持って臨めば、おのずと流れは良くなると思いますし、自分達が勝てると信じてプレーできればいいですね」
大場
「1ピリから足が動いてないので良くなかったです。それに比べて相手はリズムがよかったです。特に失点のあとが完全に早稲田ペースでした。今の心境としてはホッとしています。2点目決めた時はそれがモチベーションともなり良かったと思います。2点目を決めた時は4対3の状態でした。パスが回った時に誰もいなかったのでシュートをそのまま決めました。次は春の大会の大舞台なので優勝できるよう頑張りたいと思います」
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