早大に逆転負け 7度のマッチポイント生かせず/春季関東大学男子1部リーグ戦

2015.04.26
早大に逆転負け 7度のマッチポイント生かせず/春季関東大学男子1部リーグ戦
 あと1点が遠かった。春季リーグ前半戦最後の相手は早大。2セットを続けて奪い、ストレート勝利が見えたがフルセットに持ち込まれ、最後は粘り負けた。マッチポイントが7度ありながらの敗戦に選手は肩を落とすしかなかった。通算成績を3勝3敗の五分とし、後半戦に挑む。

 幸先の良いスタートだった。序盤は早大に攻め込まれる展開で、13―16とリードを許した。しかし、ここでタイムアウトを取ると一気に明大の流れに。加藤寛樹(政経2=創造学園)のサービスエースや政井拓歩(営3=市立尼崎)のブロックで4連続得点を決め、逆転。その後セットポイントを握られたが動じず、相手のミスに乗じて追いつくと最後は小林凌(政経3=桐生市立商)のブロックで勝負を決めた。昨日の敗因でもあったブロックが機能し、1セット目を26―24で先取した。

 続く2セット目もブロックポイントとサービスエースが3本ずつ出るなどいい流れが続いた。相手のミスにも助けられたが、攻撃陣が満遍なく得点を上げ25―20でセットを連取。コート内はもちろん、ベンチや応援席も一体となって盛り上がる、昨日の敗戦を引きずらない内容の伴うバレーを見せ、勝利に王手をかけた。

チームに勢いがあった
チームに勢いがあった

 勝ち切ることができなかった。3セット目は一進一退の攻防が続いた。後ろから上がった2段トスを川村悠希(政経2=雄物川)が相手コートに打ち込むうまさを見せると、早大もこのセットから時間差を多用し明大ブロックに的を絞らせない。早大に6連続得点で逆転を許した場面で川村に代え濱中俊生(商3=弥栄)を投入。「このセットを取らないとずるずるいってしまうと思っていた」(濱中)と、代わってすぐに得点を決め、チームに流れを呼び戻す。17―21とリードされた場面から5連続得点で逆転。勝負は決まったかに思えた。しかし、勝ち急いだかミスが続いた。再び逆転されると最後はサインミスでセットを奪われ、早大を勢いづかせてしまった。
迎えた4セット目もなかなかリードを奪えない。焦りが出始めた明大はスパイクミスが続く。19―25と差をつけられ勝負は最終セットにもつれ込んだ。

 勝負の最終セット。なんとしても勝ちたい明大は序盤から濱中が鋭いスパイクを打ち込み早大を突き放すが、幅広い攻撃を見せ始めた早大のスパイクを止め切れない。勝負はジュースとなり、お互いサイドアウトを取り合う息のつけない展開となる。明大も7回マッチポイントをつかむが、あと1点が遠かった。逆に早大に4回目のマッチポイントを握られると最後は政井がドリブルを取られ試合終了。勝利が見えた試合だっただけに悔しさは大きかった。試合後、選手たちはうなだれるしかなかった。

 敗因について選手たちは「気持ちで負けた」とそろえて口にした。勝ちが見えたことで気のゆるみを見せてしまったことが早大を勢いづかせてしまったといえるだろう。これで3連勝後3連敗と勝ち星を五分に戻してしまった。リーグ前半戦が終了。大阪で行われる黒鷲旗を挟み、5月10日から再び仕切り直しとなる。「気持ちで勝つチームにしたい」(瀧野頼太主将・政経4=創造学園)の言葉を胸に、上位を狙う。

[石渡遼]

途中出場で存在感を見せた濱中
途中出場で存在感を見せた濱中

◆春季関東大学1部リーグ戦日程表◆
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日付 対戦相手 場所 スコア
4・11
法大
早大戸山記念会堂
○3{25―17、25―12、25―22}0
4・12
日体大
早大戸山記念会堂
○3{25―19、27―25、25―17}0
4・18
専大
早大戸山記念会堂
○3{25―19、25―21、25―21}0
4・19
東海大
早大戸山記念会堂
●1{25―21、19―25、19―25、18―25}3
4・25
中大
東海大湘南総合体育館
●0{15―25、17―25、21―25}3
4・26
早大
東海大湘南総合体育館
●2{26―24、25―20、23―25、19―25、23―25}3
5・10
筑波大
日体大健志台米本記念館
●1{25―23、19―25、22―25、21―25}3
5・16
学芸大
日体大健志台米本記念館
○3{25―16、17―25、25―21、31―29}1
5・17
慶大
日体大健志台米本記念館
●2{22―25、25―21、24―26、25―22、13―15}3
5・23
国士大
日体大健志台米本記念館
5・24
順大
日体大健志台米本記念館
最終セットでサービスエースを決めた與崎
最終セットでサービスエースを決めた與崎

試合後のコメント
瀧野

「(最終セット勝ち切れなかったのは)やっぱり気持ち。1人1人の考えが甘く、チームとして気を抜いてしまった。(最初の2セット)結果としてはいい流れがつくれたが、立ち上がりは悪かったしまだミスが多い。今はまだ満足いくレベルではない。相手のミスに助けられた部分もあった。3、4セット目から向こうは時間差を使ってきて、それに対応できなかった。最後も勝ち切れないのはまだ状況判断ができていないから。最後、レフトだけに集める単調な攻撃になってしまったので、もう少しコンビで攻めていくことを考えないと厳しい。(少し期間が空くが)1からやり直す。気持ち、バレーへの向き合い方を変えていきたい。気持ちで勝つチームにしたい」

與崎風人(政経4=鹿児島商)
「1人1人の気持ちが弱かった。3セットで勝てる試合だったので、勝ち試合を逃してしまい悔しい。サーブで攻めることはできたが、相手のセンター線の攻撃を止めることができなかった。前衛と後衛のコミュニケーション不足だったと思う。(最終セットは)どうやって1点を取るか考えていたが全員がそう思えていなかった。(レフトにボールが集まったが)あそこまで切れていたし、最後はエース勝負だったのでしょうがない。前半戦は3勝3敗でイーブンだったので、後半戦は少しでも上位にいられるよう、全勝できるようにしたい」

濱中
「(途中出場)あの3セット目を取らないとずるずるいくなとは思っていた。(結果としては3、4セット目を落とした)あの2セットは流れが全然つくれず、チャンスボールからの攻撃が甘かったりネット際のボールの処理が良くなかったりミスが出た。(最終セットは)気持ちの甘さが出た。向こうのセンター攻撃が止められなかった。(少し空くが)黒鷲旗もあるので試合モードは切れないと思うがもう一度気持ちの統一と目標の確認が必要。出場するからにはそれなりの覚悟を持っていないといけないと思っている」