
中大にストレート負け チームに足りぬ貪欲さ/春季関東大学男子1部リーグ戦
序盤から中大の攻撃力に押された。日本代表の石川(中大)の角度のあるスパイクで得点されると、サーブでも攻められ、思うように攻撃を組み立てられない。「受身になってしまった」(瀧野頼太主将・政経4=創造学園)と、防戦一方の展開に。7―13と離された所で與崎風人(政経4=鹿児島商)の時間差攻撃が決まり、反撃開始かと思いきや、連続でミスが続き、さらに点差を離された。最後は石川(中大)に連続でサービスエースを決められ、15―25で1セット目を落とした。
苦しい展開が続いた。2セット目もサーブで崩される展開となり、サイドもマークされ高いブロックに対して決め切れなかった。コンビや時間差をうまく使っていきたい場面だったが「ブロックでワンタッチが取れなかった」(政井拓歩・営3=市立尼崎)と、原に代わり安井康平(営3=倉敷商)が入ったセンター陣のブロックがうまく機能しなかった。終盤で川村悠希(政経2=雄物川)に代え濱中俊生(商3=弥栄)を投入するも、リズムを変えることができず17―25と後がなくなった。
3セット目は濱中を開始から起用。しかし、相手の攻撃は留まるところを知らずこのセットも点差をつけられる。10―15となった場面で終盤にかけて消極さが見え始めた加藤寛樹(政経2=創造学園)に代え野村昇吾(商4=高知商)を投入。しかし、スパイクを連続で止められ10―19とされた。「吹っ切れて思い切ってやれた」(瀧野)と、終盤には5連続得点を奪い、明大本来の粘り強さも見えた。しかし、反撃が遅く押し切られた。
ここまで4戦すべてストレート勝ちと前評判通りの強さを見せていた中大に対して意識する面はあっただろう。それでも、サーブで一方的に攻められ思うように攻撃できない弱さが出てしまった。明大がスパイクやブロックなど、自陣の攻撃で奪った得点は中大の56点に対し27点と2倍以上の差をつけられた。さらに明大が奪った得点はすべてスパイクでの得点で、ブロックポイントが1点もないという内訳だった。ブロックでの得点源だった原の離脱は大きい。しかし終盤に見せた思い切りの良さを序盤から出すためには強豪相手にも受身にならず、瀧野の言うように「がむしゃらさと貪欲さ」が求められるだろう。
3連勝後2連敗と波に乗り切れていない明大だが、明日の対戦相手は早大。長くしのぎを削ってきた相手に勝ち、いい形でリーグ前半戦を終えたい。
[石渡遼]
日付 | 対戦相手 | 場所 | スコア | ― | ― |
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試合後のコメント
瀧野
「敗因は試合前から気持ちが受身になってしまっていたこと。クイックのミスから入ってしまい、らしくなかった。入りはこれまでよりも悪く、ミスから始まってしまったこともありどたばたしてしまった。そこで流れを引き寄せることもできなかった。出だしの甘さが出てしまったかなと思う。(タイムアウト中は)相手にやりたい攻撃をやらせてしまうとこっちとしてはどうにもできないので、サーブで崩していこうと話したが、3セット目の途中までそれができず、相手の好きなようにやらせてしまった。最初から粘りを出せなくても、それ以外の部分で補っていくしかない。受身の姿勢で相手のミスを待つのではなく、もっと思い切ってやることが必要。終盤は吹っ切れて思い切ってやった結果、いいバレーができた。この2戦(東海大戦、中大戦)でメンタルの弱さが出てしまった。(原がケガで離脱したが)明治の層は薄くないので、代わって入ったメンバーも働ける能力がある。明日以降もセッターとコミュニケーションを取ってしっかりやって欲しい。立て直すにはがむしゃらさが必要。貪欲な気持ちがあればいいプレーも出てくる。明日の早大戦は前半戦ラストなのでいい状態で後半に臨めるようにとにかく勝ちたい」
政井
「中大はサーブがいいので、どれだけサーブカットから展開できるかという点とサーブで崩して攻撃できるかという点を意識していた。しかし、サーブカットを崩され基本2段トスになったり時間差を使えなかったりと明治のバレーができなかった。ブロックもワンタッチが取れずに決められるパターンが多かった。ワンタッチを取って、それを得点につなげることをもっと意識することが必要。明日は雰囲気を上げて盛り上がることを意識しながら勝ちにいきたい」
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