好機逸し慶大に敗戦/関東学生春季1部リーグ戦

2015.04.20
好機逸し慶大に敗戦/関東学生春季1部リーグ戦
 関東王者・山梨学大に勝利し満を持して挑んだ春季リーグ2戦目。勝てば上位進出の決まる大一番はこの試合がリーグ開幕戦となりホームで活気づく慶大との対戦となった。しかし、何度もチャンスをつくったものの決めきることができず、少ない決定機を確実にものにした慶大に0―2で敗戦を喫した。1勝1敗とした明大は5月10日、リーグ制覇の望みをつなぐべく学習院大との戦いに挑む。

 再三のチャンスもゴールを割ることはできなかった。何度もサークルインし10本を超えるシュートを放った。しかし落ち着いてゲームを組み立てる余裕と冷静さを欠いたチームにどう相手を切り崩していくかといった攻撃のテーマは見られなかった。さらには後半5度獲得したPC(ペナルティコーナー)も全て外してしまう。これには宮田知監督も「弱いから負けた。チャンスの度胸がない」と顔をしかめた。対して相手が放ったシュートは前半後半1本ずつの計2本。わずか二度の決定機を確実に決めた慶大に軍配があがった。

 焦りから余裕がなくなった。明大のセンターパスから始まった前半1分、幸先良くPCのチャンスを手にしたが相手GKに足で止められてしまう。それでも試合はまだ始まったばかり。積極的に攻め込む姿勢を見せたがアウェーの環境で徐々に焦りが生まれサイドからつないでいくべきところを縦に行き相手にインターセプトされる場面が増えた。我慢の時間を耐え続けたが同18分、一度はGK國友督仁(政経3=丹生)が足ではじいたもののセカンドチャンスで逆サイドを突かれ先制点を献上。後半はしっかり切り替えボールをキープする時間も格段に増えPCを獲得するなど幾度となく好機をつくったが得点につなげることはできなかった。

 しかし優勝への道が絶たれたわけではない。同じAプールを争う他チームの戦績は山梨学大は1勝1敗、慶大が1勝、学習院大が1敗。山梨学大が慶大に勝てば明大は学習院大との得失点差次第で上位リーグに進むことができる。「自分たちにできるのはいっぱい点取って勝つことだけ」(大嶋雄飛主将・文4=今市)。次戦までの3週間で課題を見つめ直しチーム一丸となって頂点を狙う。

[吉川真澄]

試合後のコメント
宮田監督

「弱いから負けた。チャンスの度胸がない。PCもそう。ゴールの枠に打っておけばリバウンドだってあるのに枠外に打ったら敵にボール渡しちゃうだけ。誰がどうチャンスの時に引っ張っていくのか。上級生の責任感不足。相手を引きずり出しといてゴール前で打つだけっていう組み立てが絶対できるはずなのにリードされてるから精神的に余裕がなくなって遠いところから打ち込んだり、長いのでとりあえずサークルの方に放り込めばいいみたいになっている。もうちょっと余裕をもって右から流れていくとか誰か壁に使って入っていくとかやらないと。誰かペースを変えてくれればと思ってメンツ変えながらやったんだけど。今日だって最初の1分で取ったPC決めてれば5―0で勝ってるはずなのに最初のチャンスで決められない。試合前に万が一、1点ビハインドになるかも分からない、それを打ち負かせないようならインカレチャンピオン狙おうなんていうチームじゃないからその時はお前たちは終わりだと、確認してピッチに立たせたんだけど。つまらない方向にいってしまった。こうなると山梨学院頼みになってしまう。山学さんには慶應に勝ってもらってうちは学習院に大差で勝たなきゃいけない。得失点差になると思うのでチャンスを確実に決める。フィールドもPCもバランス良く点が取れるように仕上げていかないといけない」

小池文彦コーチ
「相手を下に見過ぎて入ってしまった。あとは最初の立ち上がりの10分が全てだった。あそこで1点取れていたら全然違ったゲームにできたんだけどあそこで点が取れなかった。それで相手に押され始めて安易に失点した。相手はがむしゃらにやってきてシュート2本打って2本決めている。うちはあれだけPC取って決められなかった。やっぱり精神的なもので下に見過ぎている。山梨学院と戦った時のような気持ちがあれば楽に勝てていると思うのにそれができなかった。PCを決めておかないと。ヒッターだけじゃなくてパッサーの方もちゃんと呼吸があってないと、それは日々の練習しかないので。あとは23ヤードラインから急ぎ過ぎていた。本来なら外側から攻めなければいけないところをあえて縦に急いで送ってしまう。相手のいるところに出してしまう。そこからうちのパスミスが出た。もう少し外でつないで我慢して我慢して自分たちのプレーをやっていかなければいけなかった。徐々に時間がなくなって焦りが多くなっていく中で縦が多くなってしまった。7番(佐々木遼・法3=石動)なんかPC意図的に取りにいったりしてるのでそういうのは良かった。あとは点を取るしかない。セットプレーのPCでどれだけ集中してできるかということだと思う。彼らも課題はよくわかっていると思う」

大嶋主将
「技術云々というよりもチームとして慶應の方が全てが上回っていたというしかない。準備はそれなりにしてきたつもりなんですけど戦術も含め気持ちとかも相手の方が良かったし、ちょっと大人になれないところが多かった。試合に出てるやつもベンチにいるやつも含めもっと大人になってプレーしていかなければいけないと思う。審判もありますし完全アウェーなところで、最初先制点を取っていたらまた違う展開になっていたと思うんですけど追いかける形になってイライラしちゃって、違う所にエネルギー注いでしまった部分があった。チームとして一つになれてなかったなという感じ。ゲームの入りだったりゲーム中も含めチームとして機能していなかったなと。入りのところでたたみかけていたら全然違かったと思う。PC入らない時はフィールドで決めないと。自分たちにできるのはいっぱい点取って勝つことだけなので。チームとしてもう一回立て直したい。監督コーチマネジャー含めもう一回全員一つになって戦いたい」