男子は強豪・日体大に惜敗 女子は3連勝ならず/関東学生1部リーグ戦

2015.04.14
 男子は日体大に善戦するも一歩及ばず。女子も早大に敗れ、男女ともに勝ち星を挙げることはできなかった。

【男子】
 1勝1敗で迎えたリーグ戦3戦目の相手は日体大。昨季Aブロック覇者との対戦となった。ベストメンバーでないながらも実力者がメンバーに名をつらねる日体大に「勝つことよりもどういう風に次につなげていくか」(上岡慎平・政経4=薬園台)という位置づけで臨んだ試合。しかし最終的には3891―3903と12点差まで差を詰め、最後まで強豪に引けを取らない射をした。

ラストシーズンを迎えた4年生が奮闘中だ。上岡はエース・前田に次ぐチーム2位の657点を記録。初戦で660点を記録した際には「偶然だと思う」と自らの出した高得点に自信を見いだせていなかったが、第2戦で656点、今回は657点を記録し「(点数が)安定してきたので自分の点数が650、660なんだということを意識して、そこを切らないように頑張りたい」とチームを引っ張る自覚も芽生えてきた。先輩の助言を受け、射形の改善をしたことが点数を高く出せるきっかけとなったという上岡。第3戦の出場選手8人中5人が2年生。今季は2年生の活躍が目立つが、経験で勝る4年生も負けてはいない。「気負わずにいつもどおりの雰囲気でやっていく」。頼もしい最上級生が次戦以降に意気込んだ。

敗戦も大きな収穫を得た。「日体大をあそこまで追い込めたのは明治として誇りに思っていいこと」(前田悠帆・法4=東福岡)。日体大という絶対的な強豪相手に接戦をしたことが何よりの成果だ。伊藤達也主将(情コミ4=県立船橋)も「1年間やってきたことが間違っていなかった」と、この試合でチームの高い実力を確信。リーグ戦終盤を迎えるにあたりチームの雰囲気、調子ともに上昇してきている。リーグ戦残すはあと2戦。王座出場へ、最高の状態で負けられない戦いに挑む。

【女子】
 王座に王手をかけることはできなかった。早大との第3戦、菊地遥(理工2=春日部共栄)が50mで全体トップの点数を出した。しかしチームでは61点の差をつけられた。続く30mでも菊地、河西真帆(農3=横浜緑ヶ丘)が高得点を連発するも最後まで差を縮めることはできずリーグ初黒星を喫した。

 それでも選手は前を向いている。「今回の負けは予定通り」と女子リーダー・牛久保早紀(政経4=大妻多摩)。スポーツ推薦もある強豪の早大を相手に全力でぶつかり、2400点に乗せられたことは価値のある試合だったと言える。序盤から好調だった菊地も自己の試合記録を更新。明大には決して後ろ向きにならない雰囲気の良さがあった。王座出場へ向け、残る2戦で必ず勝ち星を挙げる。

[原大輔・田中莉佳]

試合後のコメント
【男子】

伊藤主将
「(草野選手、竹内選手という二人の2年生がリーグ戦初出場)秋のシーズンでは結構試合にだしていたんですけど、リーグ戦では今一歩点が足りなかったので、ただ今回は試してみようかなと出しました。上手いので、着実に上がってきているので出してみました。今日いい点数は出してくれたんですけど、ここから先のことを考えるともう一押しほしいかなと思いますね。今までは1戦目2戦目とメンバーを固定していたんですけど、今日の結果を踏まえて4戦目5戦目は一回フラットに戻して争って出てきてもらおうかなと思います。ここから先は本当にうまい人しか出さないつもりなので、競争は激しくなると思います。(試合途中に円陣を組むことが多かった)今日は選手より応援を集めることが多かったんですけど、やっぱり日体大に敵うはずがないという思いが強いところがあるので、そういうところから応援が静かになってしまったり、単純にただ日体大を傍観している形になってしまうところが度々ありました。日体大も同じ人間なので、ここで応援が気を緩めたら負けてしまうけど、気合いを入れれば勝てるということを結構言いました。(結果的に日体大と12点差)もちろん日体大は一軍ではないと思うのですが、それでも日体大という3900点を超えるチームにここまで詰められたのは誇りに思っていいんじゃないかなと思います。(リーグ戦3戦を終えて)一年間やってきたことが間違ってなかったなということが特に今日の試合で(高得点が出ているのは)まぐれではなかったんだということが分かったので、ひとつ安心はしました。今日の収穫は応援がだれてしまったとしてもそこから声を取り戻すことで、それがそのまま直接点数につながるんだというのが応援している人全員が実感できたと思うので、応援の重要性が今までで一番確認できた試合だったかなと思います。最後の応援のテコ入れがよかったのかなと思います。試合後の円陣では来週、再来週の試合は今までと性質が変わってきて、絶対に負けてはいけない試合というのがやってくるので、少し今までと気持ちを変えてさらに集中を高めて応援、選手一丸となって戦っていこうという話はしました。ここまでいいチームになれたのは誇りに思っているので、まあまだ3900点は出せていないんですけど、残り2周で必ず3900点を出して同時に王座への切符を、5位決定戦への権利を確実に得ていこうかなと思います。全然不可能ではないとおもっているので、残り二戦強敵ですけどしっかり倒して3900点乗せていい結果を得たいと思います」

上岡
「日体大はベストメンバーで4000点出るチームですので、勝つことよりもどういう風に次につなげていくかということを考えていました。結果的に日体大に12点差まで詰めたことはすごく評価すべきことなのかなと思います。相手はベストメンバーではなかったんですけど、それでもここまでいけたのはすごいと思います。個人的にはリーグ始まってからは660点前後ですので、そこを基準にするといつもどおりの点数が出てよかったと思います。(点数が)安定してきたので、そろそろ自分の点数が650か660なんだというのを意識してそこを切らないように頑張りたいと思います。射形を見直したことが大きいと思います。先輩から指導を受けて、それを意識するようになってから点数が高くなりました。それがきっかけで、自分の中に取り込めました。(今日も前田に次ぐチーム2位の点数)少し前まで前田、増田みたいな感じで、正直自分も(点数が)出て嬉しいんですけど増田がもうちょっと戻ってきてくれれば…という感じはあります。多分第五戦に行くと思うので、王座決定戦で早稲田か立教がくると思うので、それを倒すことが目標なのでそれまでにベストに持っていってほしいと思います。(2年生が多く出場して活躍しているが、4年生でという思いは強いか)踏んできた場数が違うので、ここぞという時に出してくれるとは思っています。もちろん2年も出してくれると思うんですけど、4年生も最後の意地で頑張りたいと思います。あまり気負わずに今まで明治が出してきた実力を出し切れれば負ける相手ではないと思うので、気負わずにいつもどおりこの雰囲気でやっていこうと思います」

前田
「日体大が1年生を多く出してくるという情報を得ていたのでこれはチャンスだと。日体大に勝っちゃえば王座への片道切符貰えるもんだなと思っていたので勝ちに行くつもりで臨んだんですけど今一歩及ばなかったなという感じです。日体大をあそこまで追い込めたのは明治としては誇りに思っていいことだと思いますし、逆に勝てなかったことは恥じて、差を詰められなかったこと、そこが明治と日体大の差だなということはしっかり実感してほしいなと思います。(調子は)リーグを追うごとによくなってきているかなという感じはしますね。毎回毎回フィードバックをしているので、そのおかげで悪いところはどんどん改善されていってるので、すごい選手、応援ともに楽しくなってきているなと思っています。(個人的には今日の調子は)結構調子は良かったなという感じはしてたんですけど、50mの3エンド目からすごい感覚がよくなって今日は外さないなと思っていたんですけど、30mで照準器の設定をミスしてしまって調整がうまくいかなくって照準器の調整と自分の射ち方がうまくかみ合わず、最初のエンドはすごく外してしまったんですけど後半は射ち方をきれいにしてから照準器を合わせてうまく調整したらいつもどおり射てました。50mの点数がよかったので30mもっと早く修正できていたらもっといい点数狙えたかなという、残念だったなという気持ちは隠し切れないですね。(伊藤主将は)伊藤はもちろん自分が選手になりたいという気持ちも絶対あるんですけど、今回選手に入れなかったからしっかりサポートに徹しよう、部のために徹しようと強い気持ちを持ってしっかりと選手を心から応援してチームをうまくまとめてくれていると思うので本当に素晴らしい主将だと思います。(今後二戦の意気込みは)勝つことは最低条件として明治新更新です。慶応と日体大に土を付けられた状態なので必ずブロック3位に入ること。それでブロックどうしの5位決定戦に進んで王座を勝ち取ることです。明治新も絶対欲しいですけど、それよりも王座が本当に絶対ほしいです」

【女子】
牛久保
「ブロック優勝は頭にあるが、4勝1敗というのを想定していたので、今回の負けは予定通り。ムードメーカーだった子が2、3日前に入院してしまって一人欠けた状態だけど、最終戦までには戻ってこられるだろうし、心配はしていない。ムードメーカーだったのでちょっと寂しい部分があるけれど、一人一人がやれることをやろうとみんな頑張っている。個人的には3戦通して思うようにできていない。女子リーダーとしてフォースに入れていないのは悔しい。気合を入れ直して喝も入れてやらないと。チームとしてはとてもいいが、一選手としてはこのままでは終われない。王座に行きそうな他大はどんどん点を出してきているので、それに恥じない点数を出して行かなければならない。王座も行っただけで終わらず、そこで結果を残さないといけない。OBも応援してくれているし、先輩方にも恩返しをしたい。男女同時にっていうのは創部からずっと目標にしてきて、現実になりそうになっている。後輩たちも付いてきてくれているし、なんとしてもこのチームで行きたい。残り2戦は点を出してくれている子たちの活躍も大切になるが、その子たちだけの負担になりすぎないようにしたい。誰が欠けても駄目なので、全員でやっていく。明治新を出して圧勝して、気持ちいい状態で王座の練習へ移れるようにしていきたい」

榎本麻那(営3=明大中野八王子)
「(今季初リーグ戦)初めてということで、いつも通りやっていこうと思ってたんですけど、最初は緊張してたということもあって50mはあんまりだったんですけど、後半はのびのびとうてたんじゃないかなと思います。(30mでは高得点)練習試合では周りを見たりすることができていたんですけど、それができていないことに途中で気づいて、そこで切り替えができたのかなと思います。先週、先々週と出られなくて悔しい部分もあったんですけど、必ず出てやるという思いはあったのでまずは出られてよかったです。次の試合も出られるように頑張りたいなと思います。(来週の意気込み)個人としてはまずはエイトに入って試合に出ること。そしてチームに貢献して勝つことです」

河西
「(今日の試合振り返って)個人では久しぶりに600点を超えて嬉しかったです。チームとしても2400点は超えることができて、これから4、5戦目に向けてその点が出たのはよかったです。(後輩の菊地が高得点)頼もしすぎて悔しい。でも凄く刺激になります。先週も同期の渡邊が640点出していて、自己記録はそんなに2人とは離れてはいないのでみんなぐらいに点数を出したいなと思います。(調子は)上がってきているので。先週の青学大戦が緊張しすぎて、逆に今回はのびのびうてたかなと。(試合前は)勝つということになるときつい部分があるので、食らいつくというか、負けないという意気込みでやろうと。点数では難しいけど、雰囲気とか気持ちとかで負けないようにして、それを4、5戦目につなげていこうと思ってやっていました。(次は一橋戦)私個人では東日本に出られる点数がまだ出ていないので、620〜630点を取ってチームにも貢献したいですし大会に出られるようにがんばります」

渡邉里奈(政経3=聖徳大女子)
「今日はそんなに感覚は良くなかった。(先週は良かったが)50mの最初の方で思い切り射てなかったのが原因かも。少し集中が足りなかった。30mはそんなに悪くなかった。このあと1週間は50mを課題にして練習していきたい。(チームが負けて)早稲田は強いので結構調整と考えている人多かった。早稲田は見習うところが多いので参考にしていきたい」

井上佳奈枝(国際2=真和)
「試合だと緊張して点数が出なかった。これから改善していかないといけない。普段より固い射形になってしまって、いつも通りに射つことができなくなってしまう。自信をつけることが必要なのかなと思う。今日感じた課題を克服して、残り2戦のどっちかに出られるようにしたい。早大は人数が多くて圧倒されてしまった。応援もいつもより静かだったかもしれない。全員の調子がいいわけではないので、調子が悪い人に対する声掛けとかも大切になってくると思う。応援でいかに早く明治の雰囲気をつくれるかというのは大切で、点数にもつながってくると思う」

菊地
「最初の方が感覚が良くてリラックスして射てた。2回目の射場なのもある。(点数)試合新を出せた。純粋にうれしかった。ただ最後の3射がすごい悪かったので次はそういうことがないように。(チーム)2400点に乗ったのですごくうれしい。(敗戦)挑戦する気持ちでいたのでそこまで気にしていない。自分が試合新出たっていうのもあるが。安定して射てているので。また4戦、5戦で気持ち切り替えてやる。授業が始まって練習量が減るので、自主的に筋トレとか重点的にやる。調子がどんどん上がっているので、練習量が減ったことで落ちないか心配。チームは2400点が安定しているので王座も見えてきていると思う」

小林美穂(商2=雙葉)
「先週は点数が良かった。今週も練習で悪い感覚がなかったので、悪いことにはならないと思った。50mが先週と1点しか違わなくて、30mこの調子で行けば点数が出ると勝手に気負ってしまった。途中から的を射るのが怖くなってしまった。7点を取るのが本当に怖くて、押し手が震えていた。結局それが最後まで続いて点数も出ずだったのですごく悔しい。(チームの点数)相手が強くても2400点にいったのはすごく良かった。ただ私がもう少し当てられたらもっと出ていたのになと思う」

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