
3年ぶりの団体V! 個人ではルーキー・山田が準優勝/東京六大学大会
団結力が功を奏した。続く法大にも苦戦を強いられ、先鋒(せんぽう)、次鋒(じほう)は引き分けとなり、中堅戦を迎えた。昨年度、下級生ながら団体メンバーとして活躍した中野力斗(法2=花咲徳栄)は互いをうかがう態勢に。中盤残り49秒のところで中野が仕掛け、上段突きでポイントを奪う。そのまま1ポイントを守り切り勝利を挙げた。それに続き岡村祐希(政経4=埼玉栄)も1ポイント差で勝利。法大から勝ち星を取ると、立大、慶大、東大も難なく打ち破り全勝優勝を遂げた。試合後、団体優勝に大きく貢献した中野は「みんながみんな動きが良かった」とチーム全体の調子の良さを語った。
個人戦ではルーキーが同校対決を制した。中野と山田が順当に勝ち上がり、迎えた準決勝。「先輩だったので、思い切りいこうかなと思っていた」(山田)と山田が開始26秒で中段突きを決めリードを奪う。中野も攻める姿勢を見せたが流れはつかめず山田に軍杯が挙がった。試合後中野にくもった表情はなく「頑張ってくれるならそれでいい」(中野)と後輩を決勝へと送り出した。
決勝戦の相手は法大の花車。先制したのは山田だった。開始から1分が経過したところで相手のスキをつき、上段突きでリード。しかしそこから流れは一変し、30秒で3ポイント奪われ惜しくも敗戦。準優勝となったが、1年生としては好発進のスタートを切った。「高校の時は取れていたが突きが弱いと取れない」と山田にとって高校との差を肌で感じた大会となった。
「新チームになって優勝できたことは一番良い形でスタートできた」と大隅はコメントした。しかし、まだ新チームでの戦いは始まったばかりだ。チームのエースである中野が「日々の練習が一番大事だと思うから怠けずにやっていきたい」と語るようにここで気を緩めることなく突き進んでほしい。
[西尾健三郎]
試合後のコメント
大隅
「新チームになって優勝できたことは一番良い形でスタートできたと思う。今年はまた新入生が入ってきたことで、活気づいて団結力のあるチームになった。各学年が試合に出ることでみんながレベルアップできると思うから、チーム内での争いがあることはいい。主将としてはとにかくやるときはやる、オフのときはオフとけじめを付けることを徹底している。去年よりはチームの雰囲気も良くなっていて、4年生の背中を見て育ってほしい。東日本インカレは六大学大会で良い成績を残せたから、良いところはそのまま伸ばして課題は克服して去年より良い成績を残したい。(最終目標の関東インカレは)先輩方の成績で準優勝があるから、ベスト4に入れれば一番最高。僕自身はこれから新しい技とか覚えるとかじゃなくて、今年から変更したルールに慣れて下級生を鍛えていければいい」
中野
「団体で数年ぶりに優勝できたのは良かった。みんながみんな動きが良かったから、良い傾向だと思う。(個人戦の同校対決では)負けた相手が同じ大学だったからその子(山田)が頑張ってくれるならそれでいいと思った。試合の内容は1―0だったけどそれはそれでしょうがない。それぞれの試合で戦い方は意識しないで相手に合わせていつも通りやった。まだまだ下がってしまうところがあるからそこは直していきたい。(1年生に対しては)元気があってすごいいいと思う。チーム一丸で明治らしさというか、緩いわけじゃないけどバチバチもしていない環境でできているから去年より良い雰囲気でやれている。日々の練習が一番大事だと思うから怠けずにやっていきたい」
清水一歩(法1=世田谷学園)
「初めてなので緊張した部分もあったが、先輩方が強くて頼りになったので先鋒(せんぽう)で出ていたが思いっきりやるだけだなと思っていた。反則の度合いとか、高校までといろいろ違う部分があって点が取りにくかった。でも試合をしていくうちに順応していって後半は大学生らしい組手ができた。優勝する予定はなくって、2位か3位に付けたらいいなと言っていたのに順調に勝ち上がれた。ここから明治の歴史をつくっていこうかなと思う。自分は体が大きいので当たり負けしないというか、勢いとかそういう部分で相手を圧倒させる組手っていうのを心掛けたい。今日は下がり気味な試合が多かったので、先輩方や監督コーチに言われたように、前に出て勝負できるようになれればいいなと思 う。このメンバーでどこまでやれるかはわからないが、良い出だしも切れたのでもっと大きい関東とか東日本で明治らしさ、自分たちのカラーを出して大きい大会で結果を出して今年の明治は違うぞという風に頑張りたい」
山田
「初めてだったので最初は慣れていなかったが雰囲気良くできたので良かった。優勝はできると思っていなかった。自分は出ていないが法政戦が苦しかった。自分が出ていた中だと早稲田。今日は蹴りがよく決まった。どんどん攻めていくタイプではない。(個人戦で中野と戦ったときは)先輩だったので、思い切りいこうかなと思っていた。(中野のことは)中学生の頃から知っていた。決勝戦は相手も強かったし緊張した。高校の時は取れていたが突きが弱いと取れない。これからそこを練習していきたい。(4年間の目標は)明大スポーツ新聞の1面に載ってみたい。次の個人戦ではまだ1年生なのでどんどん名前を売っていきたい」

団体優勝を決めた部員たち
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