FW陣が好調維持 法大から逃げ切り開幕連勝/関東大学1部リーグ戦

2015.04.12
FW陣が好調維持 法大から逃げ切り開幕連勝/関東大学1部リーグ戦

 苦しみながらも勝ち点3を手にした。前半41分に藤本佳希(文4=済美)が2試合連続弾を決め先制すると、勢いそのままに後半3分にも追加点を挙げる。しかし後半25分に警戒していたCKから失点。後半35分に木戸皓貴(文2=東福岡)も2戦連続弾を決め再びリードを広げたが、後半43分に前がかりになっていたところをカウンターから得点を許した。それでも3―2で逃げ切り開幕2連勝を挙げた。
 落ち着いた試合運びとはならなかった。藤本の2ゴールで2―0と優位に試合を進めたがその後の守備にばたつきが見られた。後半25分の1失点目は試合前から警戒し練習を重ねてきたというCKから。「マークの受け渡しだったりブロックに負けずに付いていくという部分の甘さが出てしまった」(小出悠太・政経3=市立船橋)と特に警戒していた山田に合わせられ最後は途中出場の柳沢に決められた。後半43分には攻勢に出ていたところでボールを奪われカウンターを食らい、前に人数をかけていたため戻り切れずに失点。「チーム全体で危機管理が甘かった」(柴戸海・政経2=市立船橋)と3―1での気の緩みが出た形になり「失点が原因で試合自体がバタバタしてしまった」(八谷惇希・商3=清水エスパルスユース)と守備面はまだ構築中といったところだ。
 攻撃陣が強さを見せた。今シーズン得点王を狙う藤本は2得点1アシストと結果を残した。自分の形で決められたという先制点は一人で持ち込みゴール右隅に突き刺した。藤本は「2点目も落ちついて決められた。得点シーンはよかった」と2ゴールを振り返った。ここまで2試合3得点。「苦しい時間帯で決めてくれる」(室屋成・政経3=青森山田)と周囲からの信頼も厚い明大のモンスターが結果で応えている。途中出場した木戸も2戦連続弾となる3得点目を挙げた。好調ぶりを見せるFW陣がチームの勝利に直結している。

 「勝ち切れていることが全て」(栗田大輔監督)。明大としては失点の多さが気になるものの開幕2連勝で2位につけている。「決して内容が良いわけではないが連勝できていることは非常に大きい」(和泉竜司主将・政経4=市立船橋)と内容以上に結果を求める。次節は中3日での神大戦。勢いを持って1部に参入してきた昇格組との連戦となる。「失点を0に勝ち切りたい」(小出)と次節こそ守備面を整え、明大らしいサッカーで勝利をつかむ。

[谷澤優佳]

日付 対戦相手 会場 キックオフ時間 スコア
◆第89回関東大学サッカーリーグ戦 前期日程◆
(スコアをクリックすると試合の記事にリンクします)
4・4(土) 順大 味フィ西 12:00 ○3-2
4・11(土) 法大 駒沢陸上 13:50 ○3-2
4・15(水) 神大 三ツ沢 16:00
4・18(土) 流経大 たつのこ 13:50
4・25(土) 中大 味フィ西 11:30
5・3(日) 慶大 川口 13:50
5・6(水) 桐蔭横浜大 味フィ西 11:00
5・9(土) 駒大 味フィ西 13:50
5・16(土) 早大 味フィ西 11:30
10 5・24(日) 国士大 多摩陸 13:50
11 6・14(日) 専大 東海大G 13:50
※4月12日時点

順位 チーム名 勝点 総得点 総失点 得失点差
◆順位表◆
【第2節終了時点】
慶大
明大
早大
流経大
順大
駒大
専大
神大
中大 -1
桐蔭横浜大 -1
11 国士大 -2
12 法大 -4

試合後のコメント
栗田監督

「勝ててよかった。苦しくなったとはあまり思ってなくて、あのまま3―1で終われればよかったけれど、いい攻撃からカウンターで点取られて。あれは法政のカウンターの攻めがはまって、その最後のところで工藤(将太朗・商4=大宮アルディージャユース)が前に入られてしまったけれど、あれはもう法政の攻めを賞賛するしかない。法政さんは高さもあるしセットプレーが一つのキーになっていたので練習していたんですけど、あれでやられたというのはもっと練習しなければいけないなと思う。(課題と収穫は)勝ち切れていることが全てだと思うので、あとは相手が勢いに乗った時の戦い方とかその辺の失点を0を抑えるというあたりは練習でまた克服したいと思う。(次節に向けて)積極的な試合をして内容どうこうよりも勝ち切ってチーム状態を上げていきたい」

和泉
「(今日の試合を振り返って)結果的に勝てたことは良かったが、全体として守備の部分で甘さがあるなっていうのを個人的にも感じた。勝てたから良かったが、もう一回そこはチームとして、シュートを打たせないだったり下からいくことだったり、簡単にクロスを上げさせない、シュートを打たせないというところを徹底しないといけない。(昨年の前期だったらこの試合は勝ちきれていたか)最後追い付かれたり、そういう部分が毎年多かったが、現状勝ち切れているということは良いことだと思うので、こういう苦しい試合に持ち込んだのは自分たちなので、そういう中で勝ち切れたことは次につながると思う。そこはプラスに考えてやっていきたい。(開幕2連勝となったが)そんなにチームに勢いとかは感じていないが、点は取れているので、もう一回守備の部分。2試合で4失点しているので、そこは見逃せない。やっぱり明治って守備からなのでそこは反省しないといけないと思う」

藤本
「2―0になって自分たちのゲームにしたかったんですけど点取られてしまって、点を取れたのはよかったけれども、明確に課題が出た試合だと思う。点は自分の形で、中切り込んでまた抜いたら入るってイメージでドリブルし始めてたんで。2点目も落ちついて決められたので。得点シーンはよかったと思う。2戦連発だけど続けなきゃ駄目。3得点目は差波が明らかにオフサイドの位置にいて、ヘディングした瞬間に木戸が走りこんだのが見えたので、木戸にいけってトラップかヘディングか迷ったけれど、結局あの点がなきゃ引き分けだったんでよかったと思う。(2点目の意識)後半立ち上がりに取れたけれど、そのあと点取られてて、リスク冒してでももうちょっと攻めて3点目取れてれば完全にこっちのゲームになったとは思うのでよかった」

小出
「個人としては警戒していたセットプレーのところで失点してしまったのでそこは本当にもう一回個人としてもチームとしても集中し直すというか、その局面の大事さというのをもっと理解しなきゃいけないと思う。全体としては最終的には勝ったのでそれが一番よかったことですけど、3―2という2失点というところに対してもっとばたばたせずに落ち着いて勝てた試合だったなというふうに反省している。特に相手の2番と22番を相手がフリーにするためにブロックしてきたりするのに対してもうちょっとマークの受け渡しだったり、そのブロックに負けずに付いていくという部分の甘さというのが気をつけてはいたけれどそこが出てしまったのでそこは本当に直さなければいけないなと思う。(2失点目はカウンターからだったが)あそこの場面でいつもだったらボランチ1枚自分らCBの前に残しておくところを2人上がったので、そこの面でSBを我慢させて4枚なり3枚で守ればよかったけど、あの時は成もガッて上がってしまったのでもうちょっと早く成に我慢させてリスク管理したりすればよかった。奪われ方も悪かったのでクロスもよかったけどもっとやっていかなければいけない」

八谷
「前回と一緒で、2失点は自分としては課題。勝ったのはいいけれど、ポジション的には失点に目を向けなきゃいけないし、失点が原因で試合自体がバタバタしてしまった。セットプレーは1週間準備してきていて、2番に合わせてくるって予測して準備していたのにやっぱり2番にやられてしまったのが課題だし、マークとかそういったところでもっと練習していかなきゃなと思う。今日の相手は蹴ってくるのは分かっていて、高さというところで不利なのはわかっていたのに、相手に合わせて蹴りに行ってしまった。明治はもっと足元でやるべきだったと思う。チームの空気が緩んでしまうのは甘さ。キーパーなのでセットプレーで点を取られるのが一番悔しい。無失点なら負けることはない。無失点で勝ちたい」

室屋
「相手が蹴ってきて、90分間通して難しい試合だったけれども、その中で佳希君が決めてくれたし。勝つことが重要だったんでそこはよかったと思う。去年とか僕が1年の時に比べて今年のチームは勝負強いところがあると思うし、苦しい時間帯でも点を取れるのは今年のチームの強みだと思う。今日の失点に関しては、順大戦と違ってやってはいけない失点だったんで、修正よりは課題のほうが大きい。2―0の中でほぼ勝負決められたはずなのに点取られたり、90分通して落ち着かない試合だった。特にセットプレーの失点とかもったいなかったんで、そこは課題だと思う。相手が蹴ってくる中で、自分たちが主導権握ってポゼッションするとかそういうのがうまくできなかった」

木戸
「途中からの起用だったのでこの前同様流れを変えることと、今日も絶対得点を取ってやろうという強い気持ちで入ったのがああいった動き出しとか気持ちの入ったシュートになったんじゃないかなと思う。本当に点取らないと使ってもらえないという危機感もあるので、それを最低限というか危機感を持ちながらチームに貢献することだけを考えて交代で使ってもらっていると思うので、そこは期待に応えられて本当によかった。佳希くんがいい形で、あそこで奪われると思ったのでその先に走り出したので相手を振り切った形になったので、そこは信頼関係というか佳希くんのおかげ。多分2―0の形で投入したかったと思うんですけどこの前もビハインドで入ったし今日も失点というので絶対に流れは変えないといけないと思っていたし、守備でもああやって相手もミスってくれると思ってたので明治は守備からなのでそこは思い切って勢いつけようと思って入った。」

柴戸
「点を取れたのはよかったけれど、2失点してるというところでまだまだ課題はあるし、シュートが少なかったんで、もっと前に出たり、後ろで守備をしながら攻撃につなげられるようにしなくちゃなって。自分の持ち味は奪うというところにあるので、奪った後にいかに早く正確にパスを出せるかが攻撃の意識として重要だと思うけれども、今日はその所で守備の意識が強く出てしまった。今日の失点は事故みたいなところもあったけれどもそこをしのげないと優勝は厳しいと思う。2失点目は、自分が奪った後上がってて、差波くんも前がかりになっていて、危ないとは思ったけれどもそこでもっと危機管理をして自分が下がっていれば。3―1になってチームの空気が緩んだのもあるし、前がかりになりすぎてチーム全体で危機管理が甘かった」

日付 対戦相手 会場 キックオフ時間 スコア
◆第89回関東大学サッカーリーグ戦 後期日程◆
(スコアをクリックすると試合の記事にリンクします)
9・6(日) 駒大 ひたちなか 13:50 ○1-0
9・13(日) 早大 味フィ西 13:50 1-2○
9・19(土) 順大 たつのこ 11:30
9・26(土) 桐蔭横浜大 フクアリ 11:30
10・3(土) 神大 千葉東総 11:30
10・10(土) 法大 国士大G 13:50
10・17(土) 国士大 江戸陸 13:50
10・25(日) 流経大 古河 11:30
11・31(土) 中大 味フィ西 11:30
10 11・8(日) 専大 味スタ西 11:30
11 11・14(土) 慶大 川越 13:50
※9月6日時点

順位 チーム名 勝点 総得点 総失点 得失点差
◆順位表◆
【第13節暫定】
早大 24 14 13
法大 22 21 17
国士大 21 24 14 10
慶大 20 20 15
流経大 19 16 12
順大 18 17 13
明大 18 19 19
駒大 17 18 18
専大 14 14 13
10 中大 11 18 30 -12
11 桐蔭横浜大 11 14 26 -12
12 神大 10 13 -5