順大との接戦制し開幕戦白星スタート/関東学生春季1部リーグ戦

2015.04.12
順大との接戦制し開幕戦白星スタート/関東学生春季1部リーグ戦

 油断のできない試合展開だった。昨秋に1部にあがった順大との開幕戦。圧勝を収め勢いづけたい試合だったが、序盤から接戦に。攻撃では速攻を中心に得点を挙げていくも、ディフェンスが振るわず順大の攻撃を止められない。それでも昨秋2位の意地を見せ、32―30で逃げ切った。

 一進一退の攻防戦を制した。オフェンス面は細かいミスはあったものの、リスタートや速攻などテンポの速い攻撃で次々と得点を挙げていく。しかし相手の鋭いロングシュートやサイドシュートに対応することができず失点が抑えられない。互いに取っては返す試合展開で、前半を2点差で折り返した。後半も「前半でやられたことを後半で修正できなかった」(池田稔主将・農4=藤代紫水)と点差を離せず。それでも意地で逃げ切り32―30で白星スタートを切った。

 苦しい試合展開の中でチームを助けたのは、昨年からスタメンとして戦ってきた池田主将と吉野樹(政経3=市川)。悪い流れの時間帯や、ここぞというときに落ち着きのある巧みなシュートでチームを盛り立てた。吉野は「自分が引っ張っていくという意識を持たないといけない」と、エースとしての自覚をのぞかせた。
 また開幕戦のこの日、ルーキーの出口昴太(商1=氷見)、宮崎大樹(営1=法政二)、門間優次郎(法1=法政二)の3人が公式戦デビューを果たした。内、出口と宮崎はスタメンでフル出場。即戦力として活躍を見せた。「1年生には思いっきりやってほしい」と池田主将。ルーキーならではの思い切りのあるプレーで、チームに新風を吹き込む。

 堤由貴前主将(平27営卒)の卒業による得点力の低下が否めない今年。その穴を埋めるためにも、今季はディフェンスから速攻で得点を挙げる明大のスタイルの強化がより重要となるだろう。「ゲームで得るものは大きい」と松本勇監督。試合を通して成長していく今後の明大に注目だ。
 次は翌日の法大戦。昨季はリーグ最下位と低迷した法大だが、開幕戦の昨年度学生王者・早大との1戦では10点差で勝利を収め現在最も勢いのあるチームだ。「左サイドが打ってくるので、今日できなかったことを修正してサイドに絶対に打たせない」(池田)。今季最初の関門を突破し、明大に流れを呼び込みたい。

[保屋松彩佳]

試合後のコメント
松本監督

「1年生も入っているし得点力もないので、とにかく速攻で取ろうとやっていて、今日は速攻も含めて32点取れたので攻撃は良し。ノーマークシュートを外したりはあったけど。ディフェンスに関しては1―2―3ディフェンスをずっとやってきているが、今ひとつかみ合わないので、途中から(1―2―3ディフェンスを)できればと思っていたが相手のポストも良かったのでやらなかった。上に対するつめが甘いね。向こうの方が声も気持ちも出ていた。汚い当たりではなく強い当たりをしないと。フリースローがあまりなかったね。今日はディフェンスで下にべったりついてしまっていた。(明日の法大戦は)もっと失点を抑えないと。明日も絶対に取らないといけない。1点でも2点でもいいから勝つ。春は得点力がそんなにないので、ディフェンスをしっかりして速攻につなげる。去年に比べたらディフェンス力が落ちている。まだバタバタしている。どのチームもだけど、ノーマークシュートも外しすぎ。最終戦の早大戦まではあと1カ月ちょっとある。ゲームで得るものは大きい。そのためにも3年がもっと頑張らないと」

池田主将
「今日は前半でやられたことを後半で修正できなかった。このリーグでは修正できる力をつけたい。何が駄目で何でやられるのかを考えながらハンドボールをしていきたい。オフェンスはミスが多かった。しょうもないミスを減らしてシュートで終われるようにしたい。速攻はドリブルで行ってしまうことが多かったので、パスでつなげたい。ディフェンス面は、今日はずっとサイドでやられていたが、それも前半にやられていたのに後半に修正できなかった。あとはカットインされるのではなく、もっとファールを取りたい。明日の法大は左サイドが打ってくるので、今日できなかったことを修正してサイドに絶対に打たせないということを徹底する。(課題に挙げていた気持ちの面は)徐々には上がってきているけど、まだまだ足りない。もっとみんなに伝わればいいが、4年生がいない分もっと3年生に頑張ってもらいたい。3年が1、2年を引っ張って、どうしようもないときに僕がっていうのが理想。(1年生の起用について)今日の試合でミスもしていたが、全然構わない。それは僕らがカバーしていけばいいので、1年生には思いっきりやってほしい。明日も絶対に勝ちたいです」

吉野
「まだチームとして一つになれてないところもあって、だからしっかり盛り上げてやっていこうと。雰囲気良く終われたのでそこは良かったと思うがオフェンスもディフェンスも修正点がまだまだ多い。今まではいっぱいいっぱいだったけど今年は自分が引っ張っていくという意識を持たないといけない。プレーでも引っ張っていけたらなと思う。今年はマークがついてくるまでは全部シュートを狙いにいくくらいの気持ちでいる。弱気になったら後輩とかにも示しがつかないので。1年だからどうこうというのはなくて、コートにたったらやるべきことをやるだけなのでそこは信頼して任せたい。(センターにはいって)狙えるな、というのがあって攻めるチャンスが増えた。今のところ自分のタイミングで打てている。シュート率も今までより良くなったと思う。今日は少し外し過ぎてしまったが。一線のディフェンスは上から打たせないことが大切だと思うのでそこをしっかりしたい。初戦と次の試合は絶対に落とせない試合なので上げていきたい」