男子は慶大に敗戦 女子は開幕2連勝/関東学生1部リーグ戦

2015.04.07
 男子は明大記録を更新するも慶大に大差で敗北を許す結果となった。女子は開幕2連勝を挙げ、王座へまた一歩近づいた。

【男子】
 王座出場に近づくことはできなかった。序盤から絶対的エース前田悠帆(法4=東福岡)が10点を連発し高得点をたたき出した。しかし対する慶大も世界ユース選手権でジュニア日本記録を打ち立てた大井が高得点を連発。同的のエース対決は好調を維持した大井が14点差で前田を制した。

 団体では差を詰めることなく敗北を喫した。慶大には今年有力な1年生が3人加入したこともあり60点近くの差をつけられた。それでも明大は上岡慎平(政経4=薬園台)が656点、ルーキー牧口和樹(政経2=明大中野)が自己試合新記録の638点をたたき出す。先週の第1戦で樹立した明大記録を30点上回る3897点をマークし決して悪くない状態であった。前田はリーグ戦までに成長が「間に合わなかった」と素直に実力の差をかみしめた。

 それでもチームはいまだ「発展途上」(前田)だ。今後のリーグ戦でプラス50点が見込めるほどの伸びしろを持つ明大。王座出場へ向けさらなる成長を誓う。

【女子】
 昨年のリベンジを果たした。2戦目の相手は青学大。昨年は同じ立正大レンジで対戦し敗れ、王座出場の夢が遠のいてしまった。「青学の点数を出すにはチーム新を出さないとだめ」(牛久保早紀・政経4=大妻多摩)と臨んだ試合は50mから終始明大がリードしつづけた。後半の30mに入ってからもそれぞれの選手が自らの射を徹底。「いつも通りやることだけを意識した」(小林美穂・商2=雙葉)。最終的には昨年夏の同大戦以来という2400点台に乗せ、青学大に勝利した。

 チーム最高得点で勝利に貢献した。渡邊里奈(政経3=聖徳大女子)がこの日の女子チーム最高得点となる640点をたたき出した。「自分の射ができなかった」という前回の立大戦では581点。試合後の1週間はなぜ緊張して射てなかったのかを考え練習した。この日はその成果が早速表れ、自己新かつ試合新という点数となって出た。しかし「この点数は気にすることなく次も自分の射ち方で射てばいいと思う」。あくまで「いつも通り」を心がける期待の新星の射に注目だ。

 これでチームは開幕2連勝。念願の王座出場にまた一歩歩みを進めた。来週の相手は早大。強豪との対戦にも「みんな勝てるぞとなっている」(牛久保)と選手の士気は高い。この2戦で得た確かな自信を胸に、早大との一戦を制してみせる。

[田中莉佳・原大輔]

試合後のコメント
【男子】
上岡慎平(政経4=薬園台)

「慶應の新入生3人は結果を見るとみんな当ててきていた。底力でかなわなかったのかなという印象。それでも明治も新記録を出しているので、努力してベストを尽くした結果の負け。悔しくないと言えばうそになるが、これはこれで納得している。この1週間は調子を崩さないよう射ちすぎずに、感覚を優先して練習してきた。調子自体は悪くない。50m中盤でよく分からなくなってしまったところがあったけれど修正はできた。50mを通して50点を切らなかったので310点を出せたと思う。30mでも57点は切らなかったので、今日の点数につながったと思う。さっき監督が『限界は自分が感じているよりも先にある』とおっしゃっていて、そうすると660点ぐらいが限界だと自分では思っていたので670、680点くらいは出せるのかもしれない。そこを目標にやっていきたい」

前田
「個人としては悪くはなかった。むしろいい方に部類してた。慶大には勝てると思っていた。本気で。うちのチームもかなり良い点を出していたにもかかわらず、圧敗してしまった。間に合わなかったんだなと素直に思う。リーグ戦までに自分たちの成長が。ただまだうちのチーム発展途上だって思うので絶対まだまだ出る。プラス50点リーグの中で出せる。大井はユースの世界大会でジュニアの日本記録を出して、しかもそれがジュニアの世界記録ともタイで。とんでもない点数を出して、彼自身かなり調子が良かった。外さないなと思ってた。改めてレベルの差を感じた。勝てるかなと思っていたが、今日の結果や彼の射ち方を見て彼には完全に及んでないと実感した。そしたら試合本番に急に勝てたりしないので、練習でレベルを上げて彼を上回るように努力あるのみ。(残りの3戦)全勝する気持ちでいく。日体がいるので。確実にブロック3位には滑り込む。5勝2敗で絶対に終える。そうすると王座への道は必ずあるので」

増田圭佑(商4=長野日大)
「チームでは明大新だったが、自分はふがいない点数射っちゃったので貢献はできなかった。全体的なバランスが良くなかった。調子は良くない。先週も同じくらいの点数。慶大は高校生が3人いて、悪く言えば、1年間頑張ってきてない人たちが点数出してっていう感じ。自分たちは1年間頑張ってきたメンバーで全力を出した。その点で言えば勝っていると思う。今回は640点くらいだったが20点くらい上げたい。日体は練習と思って、決定戦でガツンと点数を出せればいいと思う」

村田将規(商3=日野台)
「前回の課題だった大きい外しは原因不明なのが何回かあったり、射つのに時間が掛かってししまって結果が出せなかった。点数は前回と変わらないけれど内容を考えると今回のほうが悪かった。50mでは普段練習で意識していることができず、的外の射はなかった代わりに悪い点数もちらほらあった。慶應は外した射が大きくなくて、大きい失点とかがほとんどなかった。リーグ戦に出てる新3年が1人で最初はプレッシャーもあったけど、最近は出るのに学年は関係ないと思うようになった。自分にできることを練習通りやろうと思っている。調子が落ちないようにやっていって、誰か同期が上がってきてくれたらうれしい」

工藤大暢(政経2=横浜緑ヶ丘)
「1戦目より感覚は良かったけれどミスが多くて結果にはまだまだつながらなかった。普段もっと点数を出せているので、それに近い点を出せるようになることが目標。1戦目より緊張も和らいで、応援も良くて、楽しんで戦うことができるようになってきた。結果が出なかったのが悔しい。試合だと硬くなってしまうので、大きく射つことを意識してたけれど、それが甘くなってミスをしてしまった。レストアップに気付かずに射ってしまったのを引きずって点数も悪くなってしまった。次戦は出られるかわからないが、調整をしっかりして弱点を克服して、1、2戦目より納得のいく射をしたい」

千葉祥平(法2=鎌倉)
「いつも通りだったが、もう少し射ちたかった。途中で崩れてきてしまったが応援があったから。狙いすぎてしまって長くなってしまった。プレッシャーはあるけど、先輩から『2年生は怖いもの知らずで射て』と言われていたので楽しくできた。先輩の方がプレッシャーはあると思う。もっと練習して貢献して勝ちたい」

牧口和樹(政経2=明大中野)
「一応試合新記録を出せたが、30mで7点を最後に2本打ってしまった。それがなければ640点に乗せられて、チームも3900点に乗せられたので今すごく悔しい。日体みたいに勝てない相手ではなかった。点が出なかった先週よりへこんでいる。30mの後半でバテてしまった。普段はないのに、今日はなぜか。最初がすごく緊張してた。先週でリーグの雰囲気は分かったと思っていたので、対応できていなかったんだなと。50mは先週よりは良くて、気持ち良いなと思ったやつはちゃんと矢が入ってくれたが、迷いがあるのはきれいに外れた。今回は7点がなくて、9点が多かった。でも10点に入らない。そこが悔しい。慶大に負けたのは本当に悔しい。ここで勝てれば王座に確実に行けたので。悔しかったんで、次日体は調整と考えて、4戦、5戦で勝って王座に行きます)

森田悠史(理工2=関西大倉)
「先週悪かったのを戻して、今日は本来の射ができた。射つまでの時間が掛かってタイミングがまちまちになってしまった。遅くなった時に射つタイミングがずれて下に下がってしまうことが多くて、50mの点数が落ちてしまった。もう少し点数を上げることができたと思う。この1週間は調子戻すことに専念していて、もう少し高い点を狙えたと思う。自己新の661点を出したときは30mで当たって巻き返すことができたので、今回も巻き返せればと思っていた。序盤に引き手の方向がぶれてしまったのを引きずって9点や8点を出してしまったのが巻き返せなかった原因。納得のいく点数ではなかった。今後もチーム一丸となって臨めたらまだ成長できると思う」

【女子】
牛久保

「(青学大に雪辱)まず安心したっていうのが一番。組み分けが発表された時にみんなで1、2戦が勝負だというのは言っていて、青学の点数を出すにはチーム新を出さないとだめだなと思っている中でみんなが(点数を)出せた。チームが成長したなと感じた試合でした。2402点というのがもともとのチーム記録で、昨年の夏の同志社戦で出してからそれっきり(2400点を)出せていなくて。練習では2400、2500と出しているんですけど、どうしてか試合では出せなくて。でも今日は安心しました。(自身は)全然緊張しなくていいメンタルで入れたので50mは良かったんですけど、30mが(点数が)伸びなかったので、来週の課題ですね。(30mが不調な要因は)練習量を取っていないわけじゃないので、質と感覚ですかね。何かを特別変えたわけじゃないので当たり前のことが、50mはできていたんですけど30mはできなかったので。(試合前は)雰囲気だけ悪くしないようにとはしたんですが、あとは自分たちの試合をしようと言いました。それだけですね。1戦目がふわふわしていたので、地に足つけてやろうと。冷静だけど、盛り上がってやっていこうと言いました。それ以外は特に何かを変えたわけじゃないですね。それを言おうと思ったきっかけが53代の女子リーダーの先輩がラインで『君たちは盛り上がりすぎるとふわふわするから、地に足つけてやりなよ』といったことです。それをそのまま言いました。それが効いたみたいですね。私は56代です。(来週は早大戦)今日の様子を見てるとすごくいい感じに仕上がっているので、リーグ戦中ですけどどんどん成長しているので、早稲田はブロック優勝する気でいると思うんですけど、こちらもブロック優勝を狙っていこうかなと。先週早稲田は2400点くらいだったので、みんなこれは勝てるぞとなっているので」

河西真帆(農3=横浜緑ヶ丘)
「(大一番に勝った)うれしいです。一応自分がフォースに入ったので。ただ入れたんですけど、50mで2回Mって(的から外して)いて、何射か外しているのが無ければもっとチームの点も自分の点も出せていたんじゃないかなと思います。(チーム新の要因は)渡邊が640を出したのが一番大きいと思うんですけど、5番目くらいの点数が安定してきた、チーム層が厚くなってきたというのと、試合の入り方から点が良かったのが、相手にプレッシャーを与えられたのと自分たちも波に乗るきっかけになったかなと思います。(先週からは)私個人で青学に勝たなきゃ勝たなきゃと意識しすぎてて、むしろ悪くなってたかなと思います。今日はちょっとだめでしたね。(緊張の対策は)そういえばないです。まずいですね。基本的に緊張しない、全くしないわけじゃないんですけど、前より緊張しなくなった。ただ、今回はすごく緊張しちゃいました。(次は早大)今の2,3,4年生が調子が良くないらしいんですけど、今度は新しい1年生も出るので油断できないですね」

渡辺
「この試合勝てば王座が見えてくるので、重要だと思っていました。勝ててすごい嬉しいです。雰囲気がよかったので勝てるなと思いました。大丈夫だなと安心してできました。今日は調子がすごく良かったです。自己新、試合新だったので嬉しいです。この点数は気にすることなく次も自分の打ち方でいつも通り打てばいいと思うので頑張ります。1戦目は緊張して自分の射ができなかったんですけど、今日は自分の感覚を大事にしようと決めていて、1戦目の緊張してなんで打てなかったかを考えて練習してきたので、それを試合でやりました。来週の早大戦はいつも通り打っていきたいと思います」

菊地遥(理工2=春日部共栄)
「(青学大に勝利)50mは伸び伸びうててたんですけど、30mはフォースに入っているってことに気づいて、勝手にプレッシャーを感じてしまって辛かったです。ほんと早く終わらないかなと思ってました。第1戦の立教戦よりも緊張しました。(緊張対策はすることはあるか)特にないんですけど、50mと30mの間には絶対ウイダーを食べるとか。(味は)青のやつ、エネルギーチャージのやつです。(点数に関しては)練習の時と比べてもいい方です。申請点から比べても良かったと思います。50mが久しぶりに290点台が出たので良かったです。いつも270くらいなんですけど。(小林がフォースに入った)すごいなと思います。他の同期ももう少しでリーグ戦に出られるくらいなので、刺激になります。でも今日は渡邊先輩の640点がすごい刺激になりました。(来週は早大戦)早稲田に関しては力試しでいければと思うので。高校の先輩が早稲田にいるので、びびらないようにしたいです。堀先輩の同期の方がいらっしゃるんですけど、先輩に勝つというのは厳しいと思うんですけど、何とか食らいついていけたらと思います」

小林
「私は前回が初めてのリーグ戦だったのですが、先輩方から去年ここで青学に負けて悔しかったというのを聞いていて、逆に経験していないからこそ青学と初めてやる私たち2年生が落ち着いていつも通りにいっぱい声を出してチームに貢献できるようにやっていました。前回の立教戦がいつも通りにできなかったので、いつも通りにやれば絶対大丈夫だと思いました。立教戦ではすごい緊張して最初は手足が震えてしまっていました。緊張したところでいいことは無いので、とりあえず落ち着いていつも通りだけを言い聞かせていました。今日の点数は一応試合新ではあるんですけど自己新とは離れていて、なおかつ最初は点数が良くなくて、30で良くなっていたと思っていた矢先に最後の射で0をうってしまって、それさえなければという感じなんですけど、最後にそれをやってしまうメンタルの弱さだったり自分の射形だったりも自分の実力なので、決めなきゃいけない部分も決められるように練習していこうかなと思います。(ジバニャンのぬいぐるみは)リラックスになりますね。点数を意識すると出ないので、あまり点数は意識しないでいつも通りやることだけを意識しました。来週はまた選手として出られることになったら、相手が早稲田という強いチームであってもいつも通りに自分の射をして、いっぱい声を出してチームを盛り上げていけたらと思います」

関連記事

RELATED ENTRIES