課題と収穫得た京王電鉄杯3位/京王電鉄杯

 Aブロックを2位で通過し、Bブロック2位の早大との3位決定戦となった京王電鉄杯最終日。序盤こそ下級生主体の相手にリードを許したが、第2クオーター以降に突き放し86―67と20点近い差を付けて勝利を挙げた。3月の六大学リーグ戦に続いての3位で大会を終えた。

 スターターは齋藤拓実(営2=桐光学園)、吉川治耀(情コミ2=京北)、秋葉真司(政経4=能代工)、吉本健人(法4=藤枝明誠)、宮本滉希(政経2=明成)。

 途中出場のメンバーが流れをつくった。1、2年生中心の早大に対し、開始からしばらく流れを握り切れなかった明大。第1クオーターの7分に差し掛かるところで伊澤実孝(政経4=愛知産大工)、會田圭佑(法3=市立柏)を、さらにその約1分後に「自分が入ってどうすればいいかを考えていた」という黒崎海斗(営4=新潟商)を投入すると徐々に流れをつかみ始める。投入直後の3Pシュートを含む伊澤の連続得点で優位に立つと、第2クオーターからは完全に自分たちの流れを取り戻した。黒崎のドライブや會田に代わってコートに戻った齋藤のスティール、好調の伊澤のインサイドでの得点で相手を圧倒。前半終了のところで森井(早大)にブザービーターを許しながらもこのクオーターだけで10点の差を付けた。ブザービーターの嫌な流れを引きずることなく、後半も開始から少しずつ点差を広げ、最終的には86―67と大差を付けて勝利。最終クオーターには1年生を起用する余裕も見せた。

 ディフェンスを課題として挑んだ京王電鉄杯。「六大学のとき以上にディフェンスのタフさは向上した」と長谷川聖児ヘッドコーチ。「失点が少なくいい形で終われた」(齋藤)と選手も一定の手応えを口にする。しかし「ようやく最低限のディフェンス」(長谷川ヘッドコーチ)と言うようにまだまだ課題は多い。前日の青学大戦で感じたフィジカルやリバウンドの差、さらにはディフェンスのローテーションのずれなど、この大会で得たものを生かして5月のトーナメントに臨みたい。

 新チーム初の公式戦、関東トーナメントまで残り約2週間。「トーナメントは勢いがあれば勝てる大会。勢いはガードがつくるもの」と黒崎。最上級生の黒崎を中心とした、個性豊かなガード陣が流れをつくりチームを上位へ導く。