
劇的勝利と大敗 2日目は1勝1敗で終える/東京六大学リーグ戦
<法大戦>
スターターは齋藤、吉川治耀(情コミ1=京北)、秋葉真司(政経3=能代工業)、小谷拓哉(文2=育英)、吉本健人(法3=藤枝明誠)。
土壇場の逆転劇で勝利を手繰り寄せた。73―75で迎えた第4クオーター残り18秒。タイムアウトを取り、長谷川聖児ヘッドコーチから作戦が与えられる。内容は吉本にシュートを打たせるというもの。しかし、狙い通りには決まらない。それでも何とかボールをつなぎ、残り3秒。ゴール正面のスリーポイントラインでボールを受けた齋藤が、迷わずシュートを選択。次の瞬間、鮮やかにネットが揺れるとともに、会場が沸き上がった。76―75。これがそのまま最終スコアとなり、昨日を含め3連勝を果たした。「時間も時間で打つしかなくて、そこでしっかり決められたので良かった」とシュートを決めた齋藤は納得の表情を浮かべた。
粘り強く戦った。この試合は第1クオーターで7点のビハインドを背負い、第3クオーター終盤まで追い掛ける展開が続いた。その中で光ったのが攻守における積極的なプレー。吉川の3連続3Pシュートや、田中井紘章(政経2=山形南)の中央突破からの得点など、個人個人が攻める姿勢を見せ続けた。果敢なプレーにチーム全体が盛り上がり、逆転に向けいいムードになる場面が随所に見られた。
<慶大戦>
スターターは杉本真太郎(文3=光泉)、松本大河(文1=能代工業)、小谷、濱西秀人(国際1=国学院久我山)、宮本滉希(政経1=明成)。
初黒星を喫した。勝てば1試合を残して優勝が決まった一戦。しかし、慶大の高さを前にリバウンドで競り勝てず、ディフェンスも崩れ66―89で大敗した。アウトサイドからのシュートがとことんリングに嫌われ、リバウンドで負け、そこから着々とリードを広げられた。どのクオーターを切り取ってもリードされる完敗。「これが今の実力。各自がしっかり自覚して、もう一度ディフェンスをやり直さないといけない。選手にとっても私自身にしても、歴然とした課題が出た」と長谷川聖児ヘッドコーチは振り返った。
今大会は勝敗以上に「自分たちのやりたいことを表現する」ことをテーマに臨んでいる。しかし「速攻で走ることなど、やりたかったことを40分間継続できなかったことが、負けた以上に残念」(田中井紘章・政経2=山形南)と、チーム全体でパフォーマンスを維持できなかったことを悔やんだ。
残すは最終日の早大戦となった。現在、慶大と3勝1敗で並びトップタイにつけている。明日の早大に勝てば優勝の可能性はまだある。結果を重視していないとは言え、優勝に越したことはない。今日の反省を踏まえた内容も伴った試合で、勝利で締めくくりたい。
[尾藤泰平]
関連記事
RELATED ENTRIES