野田 またも明大記録更新も浮かない表情/日本学生20km競歩選手権
全日本競歩能美大会と併催された日本学生20km競歩大会。同じレースには鈴木(富士通)や外国人選手、世界大会出場経験者も多く出場し、スタート直後からかなりのハイペースで展開された。1周2kmのコースを10周するこの大会、1周目2kmのタイムは驚異の7分44秒。この世界記録と並ぶペースに野田はなんとか食らいつく。2周目からは鈴木が飛び出すと、第2集団は6人で形成された。その中で学生では野田と世界ジュニア選手権金メダリストの松永(東洋大)、元旦競歩と日本選手権で野田に先行した小林(早大)だけ。学生大会ではこの3人での優勝争いになるかと思われたが10kmで第2集団を引っ張っていた松永がさらにペースを上げる。「あそこが限界だった」。野田はそのまま集団から置いて行かれ、再び追い付くことはできなかった。全日本では鈴木が世界記録を更新する1時間16分36秒で優勝。学生選手権では松永が学生歴代2位の1時間19分08秒で優勝した。それでも、野田も先月自らが打ち立てた1時間20分59秒の明大記録を更新する1時間20分08秒でゴール。学生では3位、全日本では6位で、ともに表彰台に上った。
それでも悔しい結果となった。自己ベストを更新したものの、トップの松永からは1分遅れてのゴールに「学生トップをと思っていた」と肩を落とした。この差から来年7月に韓国で行われるユニバーシアードの選考も決定とはならず発表を待つのみとなった。今年は数々の大会で注目を集めた野田。しかし「完全燃焼ではない」。次なる目標は関東インカレだ。入賞し明大に得点をもたらすとともに、今大会の雪辱を果たす。
[田中莉佳]
試合後のコメント
高橋拓也(法3=西条農業)
「最低限のベストは更新できたのでそれは良かった。来月の日本選手権50km競歩を見据えてのレースで、(1kmを)4分30秒で歩くのを目標にしていたが、それができなかった。今回の試合は来月に向けての少し強めのポイントとして出た。試合で結構集中できるので、感覚を忘れないっていうのは自分的にはいい。来月の50kmは4時間15分の明大記録を更新して入賞することを最低限の目標として頑張る」
塩島亮太(法2=豊科)
「1kmあたり4分10秒のペースで歩くっていうのを意識しながらいった。最初の10kmのまでは予定通りだったが、そのあとの10kmは4分20秒までかかってしまい最後まで粘れなかった。自己ベストは出せたが、反省点が多い。自己ベストを更新できたので試合には合わせられたけど、結果が出せなかった。(今後)関カレで得点を取る、入賞する、っていうのが目標。あとは上位にどれだけ食らいついていけるか。今回の良かったことを生かして頑張る」
野田
「もういつも通り付いていくだけだった。周りが強かったけどなんとかついていった。ユニバーシアードはどうなるか分からない。学生で優勝狙っていたので、タイム的にも順位的にも駄目。学生トップをと思っていたので。(10キロで離れた)あそこが限界だった。序盤から飛ばしていたので付いていくのはあれが限界。スタートして必死だった。やるしかないって感じ。最後なんてどうでもいいやと思って突っ込んだ。最後はちょっと前との差が開きすぎた。完全燃焼じゃない。次は関東インカレ。目標は表彰台、優勝。松永さんに勝つ」
山口壱平(農1=東京実業)
「前半は10kmまで自己ベストだったのでそこそこ良かった。2週目から既に体が動かない感じがして、歩形も乱れだした。そしたらペースも落ちて、いいレースではなかった。(原因)あまりつなぎの練習が充実してなくて、自信を持ってこの大会に出場できなかった。自己ベストは出したかった。入賞して、できるとこまで勝負したかった。(今後)関東インカレに出場して点数を取る」
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