男女ともに快勝 女子は王座出場へ王手/関東学生1部リーグ戦

2015.04.21
【男子】
 1勝2敗で迎え、負けられない一戦となった第4戦。東京電機大に160点以上の差をつけ圧勝した。先週の日体大戦に引き続き4年生がチームを引っ張った。前田悠帆(法4=東福岡)が安定した射を見せ全体トップの686点。30mの序盤で感覚の悪さを感じたが2エンドかけてしっかりと立て直した。最後の3エンドで10点を連発。絶対エースとしての存在感を見せつけた。それでも「欲が出てきてしまって、もっと出したい。いま一歩、という気持ち」と満足はしていない。
 右肩上がりに調子を伸ばしている。増田圭佑(商4=長野日大)は今季自己ベストの657点をマークした。初戦から本調子でなかった増田だがここにきて納得の点数を出すことができた。来週の最終戦でさらに点数を伸ばし、5月の決定戦に「ピークを持ってこられるように」と前を見据える。

 今回、明学大で試験が行われる関係で会場は無声応援だった。いつもの明るい雰囲気の試合とは違い、盛り上がりに欠ける試合に「いつも応援の人にどれだけ助けられているか実感した」と前田。それでもチームは3886点をたたき出した。目標の3900点に届かなかったものの「無声応援でこの点数を出せたということは、普段通りの応援だったらもっと出せる」(増田)と次戦の高得点に期待を寄せる。来週はいよいよリーグ最終戦。王座出場を決める決定戦にコマを進めるためにも、負けることは許されない。これまで選手を支えてきた結束力のある応援とともにチーム全員で勝利をつかむ。

【女子】
 リーグ戦第4戦目が行われ、女子は一橋大に2441-2350で勝利した。これでリーグ戦の成績は3勝1敗。目標としていた王座の舞台が見えてきた。

 リーグ戦初出場の2年生が躍動した。女子リーダーの牛久保早紀(政経4=大妻多摩)が「今日のМVPは彼女」と評したのは三國雅美(政経2=明大明治)。三國は今試合がデビュー戦ながら「緊張は全然しなかった」と安定した射を披露。これまでの自身の記録552点を50点近く上回る599点をたたき出し、チームの得点として計算されるフォース入りを果たした。三國自身も驚きの結果に「信じられない。自分の点数じゃないみたい」と声を上ずらせた。現2年生で50mを射てるようになったのは最も遅かったという三國。「なかなか思うようにできなくて寂しい思いもしていたと思う」(牛久保)。それでも試合に出られない中で応援に精を出していたが「アーチェリーをやっている上で、それだけでいいのかな」と奮起。今週は前の週と比べて2倍の練習量をこなし、初のメンバー入りをつかみ取った。「来週も試合に出て、自分らしく頑張りたい」とレギュラー定着をねらう。

 ついに残すは中大との1戦のみとなった。ここまでは順調に勝ち星を重ねてきた。「王座には絶対出る」(河西真帆・農3=横浜緑ヶ丘)。選手たちも強い気持ちで来る最終戦に意気込む。必ず悲願の王座出場を射止めてみせる。

[田中莉佳・原大輔]

試合後のコメント
上岡慎平(政経4=薬園台)

「前回より10点くらい落ちてしまった。50mの4エンド目で43点の黒字を出してしまった。下のほうにグルーピングしてしまい5点のところに2連続で当ててしまった。次のエンドでも下に集まってしまって、押し方が違ったり強かったりしたのかなと思うけれど原因は分かっていたい。この1週間で射形を変えて、30mでは押し手を押すことを意識していた。30mと50mで射形を変えたことが今日は良くなかったのかもしれない。それでも30mの後半では57、58、59点を連発できたので、手応えは感じている。来週もいつもどおりやれば勝てると思うけれど、油断はせずに、最低でも650点を出したい。前田、増田、自分で引っ張って、3900点台を出したい。5位決定戦はおそらく早稲田とやると思う。3900点を出してくるチームなので、自分たちも出すことができるかがカギになる。やはり来週で1度出しておきたい。狙いすぎると意識して硬くなってしまうので、狙いすぎずに、応援の力も借りて戦っていきたい」

前田
「無声応援だったのでやりづらい試合だった。物足りない、つまらない、って感じた試合。おかげで、いつも応援の人たちにどれだけ助けられているか実感できたと思う。来週はいい結果が出ると踏んでいます。先週と同じである程度の点数は維持できている。やはり維持できているからこその欲が出てきてしまって、もっと出したい、いま一歩、という気持ち。一番よかったのは30mで出だし当たらず感覚が悪かったのを、1、2エンド使ってしっかり修正して後半3エンドは180点中マイナス1で終えられたのはよかった。あとは最近50mが安定している。まず勝って、5位決定戦の出場権を確実に得ること。そのステップとして明治新を出すのをやっていきたい」

増田
「初戦は調子が良くなくて、調整しながらやってきて2戦、3戦、4戦と徐々に上がってきているので、調整の仕方は間違っていなかったと思った。今日は657点で、今季1番の点数を出すことができた。会場の大学でテストをやっている関係で声を出して応援ができなくて、いつもと雰囲気も違ってやりづらいところがあったけれど、そんな中でも集中してやることができた。チームとしても無声応援でこの点数を出せたということは、普段通りの応援だったらもっと出せると思う。チームとしての完成度も高い。来週、今日より高い点数を出して、5位決定戦の時にピークを持ってこられるようにしたい。早稲田か立教との対戦になると思う。今の完成度だと普通通りやれば勝てると思うので、楽しくやりたい。個人としては射つ長さが長くて、点数のいいエンドと悪いエンドの差があるので、全部高得点を出せるように調子を整えたい」

牧口和樹(政経2=明大中野)
「50mの出だしがすごく調子悪くて、大外しはしないが、入らなかった。3エンド目に10-10-9、9-9って射って、そこでM射っちゃって、49点ですごく悔しかった。ネタにするくらいの気持ちでいったら当たって、そこから上がっていった。ずっとマイナスだったのがプラスにできた。30mは1エンド目よかった。しかし50でよかったときにどう射っていたのか分からなくなって、それで戻すのに4エンドかかってしまった。最後は戻せた。素直にうれしかった。試合新の641点射てたので、そこは評価したい。しかし50mのミスと30m戻すのに時間かかったというのは少し悔やまれる。早く修正できていたらもっと出せていた。授業がある分、やらなきゃという思いがあって練習量は増えた。毎日射っている。射ちすぎず感覚を忘れないようにやれているので影響もない。今回も試合新を更新できたので、来週は650点出せるように。あと明るく射てたらなと。大事な試合なので3900点出して、3週間後の決定戦でも勝って王座に行きたい」

牛久保
「今日は格下とはいっても何があるか分からないので、冷静にだけど盛り上がっていこうと。侮ると去年の東洋戦とか上智戦で(点数を)詰められてしまったところがあったので、頑張ろうと言いました。(三國が活躍)彼女は自己新、試合新なので良かったねと。(今までのベストは)550点くらいだと思います。彼女は今の2年生の中で一番最後に50mをうてるようになった子で、なかなか思うようにできなくて寂しい思いもしていたと思うんですけど、ここまで来てくれたので彼女の成長はとてもうれしいです。自信を持ってほしいです。三國は今日がデビュー戦だったんですけど全然緊張していなかったみたいで。普通最初は緊張するんですけど、『今日のは試合っぽーい』みたいに言う彼女を見てみんながリラックスできました。今日のMVPは彼女です。(三國の同期の菊地も活躍)彼女は自分で考えてどうすればいいのかを的確に出来る人なので安定感があります。1的はそういう子が多いんですけど、河西と菊地は任せられます。(王座まであと一歩)リーグ戦も終盤まで来て、まだ王座が決まったわけではないですけど(照準は)王座にシフトしています。リーグ戦は後輩に頼っている分、王座では大きな顔ができるように。やっぱり射線に立つことが目標なので。もう王座しか見えていないです。ここまでがあっという間だったので、最後の1戦は4年生として平塚と悔いの残らないようにやりたいです」

河西
「(2戦連続600点越え)今日は50mで291点だったんですけど、東日本に出たかったので620点には乗せようと思っていたんです。291点なら出るだろうと思って。そしたら(30mで)大コケして不甲斐ないです。トータルで見たら600点に乗ったことは良かったんですけど、それでいいのかっていったら良くはないです。満足はしていないです。練習の時から詰めが甘いって言われるんです。詰めが甘い原因の中に、途中の点数を意識してしまうことがあって。50mが悪くても30mがいいっていうことはあるので30mが苦手っていうわけではないんです。だから、良くも悪くも600点前後で安定しているって感じです。チーム的に見たら600点はいい風には見えるんですけど、個人的にはもやっとしてます。(王座まであと一歩)王座には絶対出ます。出ますし、王座のメンバーにもなれるように頑張ります。最後一戦はあまり相手のことを気にせず、声を出して流れを持っていって相手をのみ込むくらいの勢いでやりたいです。自分も点数で相手を圧倒したいです」

三國
「初めてのリーグ戦でしたが、いつも通り試合に臨めました。いつもの感覚でを大事にして射とうと思いました。緊張は全然しなかったです。いつもはOB先輩など人が多いのですが、今日は無声応援だったので静かな環境でできてよかったです。今日の点数は試合新、自己新でした。練習の成果を出すというのと、リラックスできたということが大きかったです。点数は嬉しいです。600点行かなかったのは逆によかったです。次も頑張ろうと思えるので。今までの自己記録は552点でした。信じられないです。自分の点数じゃないみたいです。今週は先週の2倍くらいは練習しました。試合に出たいなと本当に思ってきて、今までずっと応援だけだったので。試合に出るぞという気持ちで練習に臨んでやっと試合出れて、頑張ろうって思いました。みんなが試合に出ていい点数出したりしているのを見て、悔しいなと思いました。応援も楽しいんですけど、アーチェリーをやっている上でそれだけでいいのかなと思いました。頑張らなきゃという思いでした。結果に出てよかったなと思います。(こだわりは)楽しいと思う気持ちを忘れないことです。練習をすごいするとつまらないなと思うときもあると思うんですけど、それはいやだったので、うまくなってもつまらないままだったら嫌だなと思いました。楽しい程度に練習を継続して、それで結果が出せればいいなと思ってやっています。的に当たると気分がすかっとして楽しいです。来週も試合に出て、自分らしく頑張りたいです」

菊池遥(理工2=春日部共栄)
「最初の方に道具にミスが見つかったのですが、早めに気づけたのでそれがよかったです。ただ裏を返せばもっと早めに確認すればよかったなと思います。です。今週は授業があって全然練習する時間がありませんでした。やっぱり点数が下がってしまったので、来週の試合までに燃料切れを起こさないか心配です。50mが結構よかったので、それが点数につながったのかなと思います。先週は1エンドごとの波が激しかったんですけど、今回は全部45点以上で波とかもなく平均的にどんどん点数が出たのでその点はよかったなと思います。(これまでのリーグ戦振り返って)1年間やってきて力がついたなというのはすごい感じました。春休みの強化練習が辛かったけどよかったなと思います。点数が安定しているので。リラックスしすぎると点が出ないので、ある程度気合を入れています。毎回同じ曲を聴いたりしていると気が引き締まるので。アーチェリーは中学からやっていました。親に運動部に入れと言われて、走るのが嫌だったのでアーチェリー部に入りました。そしたら結構楽しかったです。すごい後ろ向きなんですけど(笑)。中学は公立だったのですが、本当に運がよかったですね。このまま体力を落とさずに集中していきたいと思います。効率よく授業とアーチェリーとをやっていきたいと思います」

小林美穂(商2=雙葉)
「50mは良くもなく悪くもなくという感じです。先週に引き続き30mがだめでした。先週も悔しかったはずなのに本当にまた悔しくなってしまって、そこから立て直すことができずにこのような結果になってしまいました。最初に47点に射ってしまって、まだ大丈夫だと思ったんですけど、次もまた47点で、アンカリングを入れた感覚はすごい気持ちいいんですけど、押し手が全然定まらなくて震えてしまっていて先週も同じ原因だったのでどうしようって焦ってしまって、結局8や7を射ってしまってすごい悔しいですね。572点という点数はすごい悪いというわけではなかったです。今週もまた30mでいい射ができるように練習したいと思います。30mは短いからこそ当てないとと自分で自分を追いつめてしまうので余計当たらなくなってしまいます。30mは苦手です。本数をいっぱい射ちます。そうしているうちに絶対感覚いいものが見つかるはずなので、授業始まってから本数は減っているんですけど、その中でも質の高い練習ができるようにしていこうかなと思います。チームとしては選手層が厚くなっているというか、フォースとフィフスの差がなかったりだとかすごくいい調子だと思うので、声出しという意味でもチームに貢献していこうかなと思います」

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