全国大会初出場 他大との実力差を感じる団体15位/全日本学生競技選手権大会
悔しさが残った。大会6日目、野原は曇り気味だった空に3番目の滑走順で離陸すると、その瞬間光が指した空を確認する。「ここしかチャンスがないと思った」(野原)と何としてでも得点をすることを決意。その決意通り見事周回を決めると682得点を獲得した。周回を終えた野原は「少し臆病になってしまった」と飛び直しを拒否。飛び直しとは次のフライトでさらなる得点が望めるときに挑戦できる制度だ。だが、失敗すれば得点はなくなってしまう。チームで相談した結果、自身が今大会初得点ということもあり堅実に得点することを選んだ。しかしその日の午後条件が爆発したこともあり「今となっては飛んでおけばよかった。できることなら初めからやり直したい」(野原)。悔いの残る結果となった。
大会は2日目から3機が周回を決めるなど序盤から動いた。その後もしっかりと得点を重ね差を広げる他チームに明大は追いつくことができなかった。最終日はノーコンテストとなり「全国大会で一つ周回を決めることができて良かった」と話す信田の574得点と合わせ最終順位が15位となった。
「グライダーどっぷりでした」。充実の4年間だった。今季引退する4年生は機体の修理や滑空場の整備でなかなかフライトができず「本当にやめたかった」(野原)と笑いながら振り返るほど波乱の代だった。しかし信田は「仲間と一緒に体育会という組織の中で色々学ぶことができた」と充実ぶりを振り返る。さらに2人のパイロットの存在も大きかった。信田と野原は互いを「エースパイロットとして尊敬できる」、「絶対に負けられない存在」と話す。2人は今大会で部を引退するが信田は教員の資格を取得するなど、まだまだ明大発展のために力を尽くすつもりだ。今後もさらなる飛躍を目指す明大航空部から目が離せない。
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