柴草主将、インカレ初のメダル獲得/全日本学生選手権

2015.03.01
 柴草陽祐主将(政経4=飯山)が圧巻の走りで最後のインカレを準優勝で飾った。ジャンプが振るわず惜しくも8位で終えたが、後半のクロスカントリーで巻き返し2位に浮上。柴草の他にも、曽根原郷(政経3=新井)が5位、大山陽平(政経1=飯山)が7位に入賞と明大は19ポイント獲得。ジャンプに引き続きコンバインドでもポイントを稼いだ。

 攻めの姿勢が功を奏した。先に行われたジャンプでは「状態に力みがあって納得行くジャンプができなかった」(柴草)と飛距離は伸びず8位にとどまった。切り替えて臨んだ後半のクロスカントリーではトップの選手と1分40秒差でスタート。開始から攻めの走りで前を行く選手たちと距離を縮めた。曽根原、傳田(早大)と3位争いを繰り広げ中盤に抜け出した。「後半勝負に出れたことが今日のいいところ」(柴草)と、4週目に入る直前に2位の堀米(日大)をとらえて一気に抜いた。そのまま2位でゴールに飛び込んだ。クロスカントリーのタイムでは2位に30秒以上差をつけ1位だった。「ここまでいけるとは思っていなかった」(柴草)と本人も驚きの大躍進だった。

 ルーキー大山も健闘した。インターハイ優勝の実力者でもある大山の持ち味は豊富な運動量からなる走力だ。ジャンプの調子が低迷していたが、風も味方し「合格点以上だった」(大山)。得意の走りで上位入賞を狙った。トップと1分50秒差でスタートした大山は開始早々7番争いを繰り広げた。板の滑りが悪く、後ろから様子を伺い続けたため「結果として攻めの走りができなかった」(大山)。クロスカントリーのタイムは9位と、持ち味を発揮できずに終わってしまった。5位入賞を目標に掲げていただけに、今回の結果は手放しに喜ぶことはできない。「板の滑らせ方を変えていけばもっと上の方に行けると思う」(大山)と技術力の向上を図り、来年のインカレの優勝争いに名乗りを上げた。

 コンバインドでは3人が入賞し、明大の層の厚さを物語った。インカレ5日目を終えて明大は現在37.5ポイントを獲得し、4位につけている。残る種目はクロスカントリーのスプリントとリレーの2種目になった。悲願の総合優勝を攻めの走りで勝ち取る。

[荒井希和子]

試合後のコメント
柴草

「シーズン後半だが、体調は万全だった。ジャンプは試技はいい感覚だったが、本番は状態に力みがあって納得行くジャンプができなかった。クロカンの方ではジャンプの失敗があってここまでいけるとは思っていなかった。板が滑って、体も動いていた。1週目から攻めて、後半勝負に出れたことが今日のいいところ。力を振り絞れたが1位と1分くらい差があったので、できは75点。持っている力は出せたと思う」

曽根原
「今季はここまでいい成績が出せなくて、調子はいいとは言えないです。海外の試合にたくさん出させてもらって、レベルが2~3段違っている強い選手たちにもまれながら自分の足りないところを再認識しました。具体的に言うとジャンプでは飛ぶ力、クロスカントリーの方では走力ですね。圧倒的に走力が劣っているのを感じました。走り方のテクニックについて、速いスピードで走ることや疲れないようにいいリズムで走っていくことなどをコーチに教わって特訓して取り組んではいるんですけど、まだつかめていないです。それでも海外での試合経験を積めたことは良かったと思います。今日は優勝を目指していたんですけど、全然だめでした。雪の状況が良くない中で、板の選択についてもミスをしてしまったかなと。スキーが滑らなかったです。ゴールした瞬間は悔しさを通り越して「何やってるんだろう・・・」という気持ちでした。力不足でした。ジャンプで遠くに飛んで、クロスカントリーで粘るというのが自分のスタイルだったんですけど、今日は両方ともだめだったと思います。インカレでは不本意な結果に終わってしまったので残りの試合や来季の試合できっちりリベンジを果たせるよう頑張ります」

大山
「インカレ前、ジャンプの調子は正直最悪だった。自分はあんまりジャンプが得意じゃなくて走る方が得意。今日のジャンプは風も良かったし飛べたなと思ってガッツポーズをした。だけど最後のテレマークが悪くて結果が出なかった。ジャンプは自分の中で合格点以上だったが、得意な方の走りの調子が上がってきていなかった。クロスカントリーのタイムだけ見ると9位だったので、満足はしていない。気温の上昇とかで今日はざくざく雪になることは分かっていたので、自分の中ではリズムを崩さずにいかないと相手に惑わされるなと思っていた。今日のレース展開では板が滑っていなかった。前の7番手の早稲田の選手と走っていたが、前の選手の方が滑っていて、前とかなりタイム差があったので自分の板が滑っていないことが分かった。なので前に出たらばてて、後ろから付かれたら自分がだめになると思い後ろに付いていた。結果として攻めの走りができなかったと思う。今回のインカレで5位以内に入りたかったのにも関わらず7番でもいいやと思ってしまった。もっと攻めたかったなと思う。ジャンプが終わった時点では、得意な方の走りがあるので優勝も狙っていた。走っているとき、各コーナーでみんなが滑った後は足を取られるので下りでは転ばないようにみんなが通っていない外側を狙って通った。5位以内に入りたかったので今回の7位という順位はポイントが取れただけ良かったが、まだまだだと思う。修正点としては走りの技術的なところ。体力はある方で、体も動く。あとは板の滑らせ方を変えていけばもっと上の方に行けると思う。来年のインカレではもちろん優勝したい。今明大のコンバインドは層が厚いので、そこのトップ争いに絡んでいけるようになりたい。みんなで切磋琢磨して来年のインカレの総合優勝に貢献したい」