
前田インカレ2冠ならず「惨敗」/全日本学生室内個人選手権
全日本選手権から2週間足らずで迎えた今大会。疲労が完全に抜けていない前田だったが前日の予選では自己ベストにあと1点に迫る581点をマーク。「感覚通りの射ができている」と優勝に向け意気込み十分で決勝ラウンドに挑んだ。しかし決勝ラウンドは60本を射る予選と違い、3本ごとの得点でポイントが付き、その3本を1セットとする5セットで争うトーナメント方式のため1本のミスが致命傷となる。1回戦はナショナルチームの選考にも絡む実力者今井(近大)との対戦。序盤から「狙い込んでしまった」とミスの許されない状況によるプレッシャーから射るタイミングがずれミスが生じた。2セット目では相手の得点を上回り2ポイントを取るも4セット目が終わった時点で6-2。前田の1回戦敗退が決まり「惨敗という形で終わった」と肩を落とした。全日本ファイナリストが再びトーナメント戦の難しさを痛感した。それでも相手が自らの得点を超える点数を取った事実を受け止め「ここから先もっと強くなるしかない」と前を向いた。
インカレの3種目が全て行われ今年度の個人戦はひとまず終了した。上半期は調子の悪い時期を過ごした前田だったがフィールド種目で関東、全日本と学生の頂点に立ったことを皮切りに「自分の射ができている」と自信を取り戻した。その調子を継続しインドアでも全日本選手権で決勝に残る大躍進。今回は1回戦負けとやや足踏みする結果にはなったが、充実の1年だったと言えるだろう。来月にはリーグ戦も控える。現在は前田自ら考案した練習を全体でこなしており例年よりも厳しい練習量をこなしチームは上り調子だ。そんなチームの中で誰よりも高い得点をたたき出し「絶対的存在感を示す」と前田。精神的支柱として明大を王座出場に導く。
[田中莉佳]
試合後のコメント
[男子]
前田
「惨敗という形で終わった。原因は相手が強かったこともあるが自分のミスが大きかった。打つタイミングがいつもよりずれて、肩の位置が違ったりして、いつもと違う場所に当たることがあった。狙い込んでしまった。(1回戦負けについて)そこがトーナメントの難しさ。勝てるし勝てない。でも実際は自分が相手より当てられなかったってだけ。ここからもっと先強くなるしかない。個人の試合がひとまず終わったのでリーグ戦に向けて全力を注ぐだけ。チームの雰囲気は過去と比べても上り調子。練習も例年に比べたら厳しいものになっているが頑張ってついてきてくれている。リーグ戦の役割は自分のチームでも相手のチームでも1番の点数を叩き出すこと。絶対的存在感を示す。周りを見て声をかけて精神的支柱にもなる」
上岡
「予選より3点高い566点を取った。ゴールドバッジの申請はとりあえずできるのでよかった。初めてのインカレだった。ものすごく緊張して、よくわからない状態で、最初の半分くらいはできてなかった。自分の中で知らぬ間に緊張してしまい、練習では560、70点台に乗ることもあったが思ったような射ができていなかった。ただ試合という一括りの中では自己ベスト。練習を考えるとふがいない結果、これを受け止めてリーグ戦にシフトしていきたい。(リーグ戦では)3年という立場なので、自分が点数出してチームを勝利に導きたい。明治の中では数少ないインカレ経験者となってしまい責任が発生すると思うので頑張りたい」
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