
小林が連続優勝 年間王者へ一歩近づく/埼玉クリテリウム
持ち味のスプリント力を存分に発揮した。小林は法大の他選手が相本(法大)を勝たせるためのアシストをする不利な状況下でのレースを強いられたが、狙い通りスプリント勝負にもつれ込む展開となった。小林は相本がスプリントを掛けるタイミングを見逃さず、「いつもより少し早めにもがいて対応した」と迅速な判断で、見事スプリントを制し優勝をつかんだ。レース中盤には、高木(立大)が逃げを図る場面もあったが、7周目で吸収。「ゴールスプリントに持ち込めたので作戦通り」(小林)と納得した様子でレースを振り返った。3年連続で明大から年間王者を輩出するため、残り2戦での優勝が必須条件となる。ますます熱を帯びるレースに期待が高まる。
あと一歩のところで及ばなかった。スプリントに勝負をかけ臨んだ河津は、前回大会の反省を生かして積極的に逃げを図るのではなく、レース序盤は体力温存に努めゴールスプリントで勝負する戦法を取った。自身が望んだ通りのレース展開に持ち込み、ラスト100m付近までは先頭を守った。しかし、そこから徐々に白垣(法大)がペースを上げるとゴール目前で逆転を許してしまった。2位となった河津は表彰台こそ登るも、クラス1への昇格をまたも逃した。第12戦は32位、第13戦では3位と大会を追うごとに順位は上がるも、優勝には手が届かない。「課題はスプリント力」(河津)と自身の弱点を分析。スプリント力強化に努め次の第15戦でクラス1昇格を狙う。
残すことあと2戦となったロードレースカップシリーズ。現在総合2位の小林は今大会を終えた時点で総合1位の相本と得点差は16ポイント。残り2戦での逆転は十分可能だ。「2戦とも勝って逆転して年間王者になりたい」(小林)と年間王者への気持ちを強く抱く。第15戦は2月22日に同会場で開催される。目指すは優勝のみだ。
[辻成美]
試合後のコメント
鈴木快彰(政経4=横浜)
「(今回のレースは)集団のペースが速かった。小林のアシストができればなと思っていたが、前半に脚を削ってしまって後半は何もできなかった。もう少し走れるかなと思っていたが、予想以上にしんどかった。(トレーニングは)週末に乗ったくらいで、コンディションはあまり良くなかった。無理に乗ってしまったという感じ。(小林の走りは)後ろから見ていたが、法大の後ろに入っていい位置を取ったと思う。あいつはスプリンターだから、最後位置取りもうまくいって、法大の後ろを取れていた。最後はけん制が入ったみたいだったが、スプリントで勝てて良かったと思う」
帖地森(営3=北桑田)
「今年の初戦だったので、前回の反省を踏まえて走ってみて河津がこのコースが得意だったので自分は自分の走りをしようと気軽な感じで走った。(前回の反省は)スタートから早いスピードで進むので位置取りが前の方に行けなかったしコーナーの立ち上がりもあまりうまくいかなくて今回はそれを自分でちゃんと課題を持ってやったので最後の1週はいろいろあったがそこまではしっかり走れたので良かった。(神宮は)まだ誰がどれに出るか分からないので出られるところで結果を残せれたらと思う。(次の試合に向けて)ケガもどんどんよくなってきて走れるので最終戦に向けてやっていけたらなと思う」
小林
「直線が長いので、ゴールスプリントになればと思っていた。(鈴木)快彰さんとも逃げだけは決めさせないように走ろう、と話していた。逃げた選手がいたら積極的に引いて、何度も苦しい場面はあったが、ゴールスプリントに持ち込めたので作戦通りにできた。ゴールスプリントは最後の直線は800mあって、コーナー曲がってすぐにもがくともたないと分かっていたので、法大がラインを組んだその後ろにつけた。(今日の調子は)良かった。前日は調整で自転車に乗らないので、それがあってか万全。(今大会を終えて年間王者に近づいた実感はあるか)去年の最終戦を体調不良で休んでしまって、それもあって相本さんと点差が開きすぎてしまい実感はあまりない。2戦とも勝って逆転して年間王者になりたい」
河津
「(レースプランは)いつもより動かずに、最後のスプリントで勝とうとしたが、負けてしまった。残り100mあたりまでは1位だったが、徐々にたれてきた。ゴールまで長かった。ゴール手前までは計画通りだった。(マークしていた選手は)特にいなかった。他選手も大きな逃げをする選手はいなくて、ほぼ集団で走っていた。自分も逃げは決まらないなと思ったのでやらなかった。風が強いし、クラス2は一人しか昇格できないので、逃げると皆全力で追う人が多いので、逃げが決まりにくい。今回はスプリントを狙ったが駄目だった。前回は3人で逃げて、スプリントで3位だった。だから手法を変えてスプリントにしたが脚が足りなかった。課題はスプリント力。2、3位ばかりなので、次こそ1位になって昇格を狙いたい」
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