【瓦版】有終の美を飾る 神、全日本単準V

2015.01.19
【瓦版】有終の美を飾る 神、全日本単準V

 ラストイヤーで圧巻のパフォーマンスを見せた。全日本選手権単で神巧也(政経4=青森山田)が初の準優勝を果たした。決勝では9年連続決勝に進出している水谷隼(平24年卒・現ビーコン・ラボ)にストレートで敗れたが、苦しい試合を乗り越え、決勝の舞台に上り詰めた。

神がかりの勝負勘
 息を飲むシーソーゲームに会場の雰囲気は最高潮に達した。準決勝で丹羽孝希(政経2=青森山田)との同士討ちとなった。序盤から持ち前のフォアハンドで1ゲーム目を先取するものの、丹羽もギアを入れ直し、ゲームカウント2―3と追い込まれる。しかし神の勝負勘が流れを手繰り寄せる。6ゲーム目をカウント1―4とされると神がすかさずタイムアウト。ここから流れが変わり、6ゲーム目を奪うと勝負は最終ゲームへ。最後は「攻めるしかなかった」と強気の姿勢を崩さず、同士討ちを制した。
 完敗だった。決勝の水谷との対戦では、1ゲーム目を一時8―4までリードを広げる。しかし「(相手が)サーブを変えたり、リズムを変えたりしたちょっとのところで対応できなかった」とペースを握られ、思うような試合運びができない。リードは埋まらず、ストレート負けを喫した。
 「自信になった」という言葉に確かな成長を感じた。春から明大のユニホームを脱ぎ、実業団のチームに所属する。「実力をもっと上げて、上を目指したい」。銀メダルを手にし、頂点への道のりは視界良好だ。【沼田亮】