
西野が個人3連覇 男子は団体連覇逃す/日本学生氷上競技選手権
女子
西野はSPで今季課題としていた冒頭のトリプルルッツで転倒。「切り替えてやるしかないと思った」とその後は演技をまとめ、2位に0.3点差ながら52.33点で首位に立った。FSでは「ルッツが止まっていたのでそこだけ意識して臨んだ」とトリプルルッツを鮮やかに決めると「後は流れでいけた」とほぼミスなく滑り切った。ジャンプの回転不足こそあったものの、体の柔らかさを生かしたスピンやステップで他を圧倒した。今季初めてFSで100点台に乗せる得点を出し、107.49点、総合159.82点で優勝を果たした。先月の全日本選手権から間がなく、調整も難しかったが「今できる最高の演技をしよう」と開き直ったことで演技に集中することができた。2月のユニバーシアード冬季大会の出場も決まっており、国際大会でも飛躍が期待される。
団体では3人の力で表彰台に上った。藏佐衣子(営2=広尾学園)が12位、川平咲良(文1=帯広三条)が21位にそれぞれ入り得点を積み重ねた。若いメンバーでつかんだ結果だけに、来季は優勝も期待できそうだ。
男子
意外な結果となった。男子団体は連覇を狙うも4位。野添絋介(商3=東福岡)はSPで5位に入り表彰台が狙える位置でFSに臨み「自分の中では悪くなかった演技」(野添)だっただけに思っただけの点数が付かなかった。明大としては最後の大会になる鈴木健太郎(法4=泰星)はアイスダンスを兼ねての出場。「ショート(プログラム)で終わると思っていた」鈴木だったがFSに進出し最後まで観客を魅了した。森望(営1=岩倉)は納得のいく演技ができなかった。この大会に出場することが夢だった森。自分に厳しい評価をする今季だったが来季の活躍に注目したい。
[石渡遼・吉田周平]
最後の学生大会を終えた鈴木
「最後のパンクは痛かった。ダブルで手堅くまとめるつもりだった。(インカレで最後の演技となったが)正直昨日のショートで終わるだろうなと思っていた。最後にひどいことはしていない、むしろ器用に滑れたから良かったと思う。(4年間を振り返って)こうやってアイダンスをしっかりできて感謝。この4年間でスケートに関してすごく成長できたと思っている。(強くなれた部分は)スケーティング。アイスダンスを本格的にやり始めて、毎日3時間でも4時間でもやっている。エッジに乗る位置だとかそういうのが少しずつ分かり出して、今まではスケートは感覚でやっていたが理屈を足していくのが分かってそういう面ですごく成長できたと思う」
男子最高の7位に入った野添
「昨年度明治大学で優勝していたので今年は何としてでも連覇したくて三人で士気を高めあったが今回途切れさせてしまったので来年は必ず取り戻して明治大学で優勝してしっかりとフィギュア部門として貢献できるようにしていきたい。新しく入る新入生と刺激し合いたい。あと少しのところでミスをしてしまう1年だった。大きなミスは無かったがもっと追い込んで練習をしなければいけないと思った。ショートプログラムで点数が伸びていなかったので個人でも優勝していけるようにしたい」
来季の活躍に期待したい森
「いつもの練習よりもできていなかったので力が出せなかった。自分の中で後半ミスをしてしまってどこかで取り返そうという考えがマイナスになってしまった。今大会は悪い流れを引きずってしまう雰囲気だった。来季は最低限の演技と5種類のジャンプを跳べるようにしたい」
3連覇を果たした西野
「大きなミスなく終われたので満足。ショートでルッツが止まっていたのでそこだけ意識してフリーに臨んだ。練習では良くなかったので考えることも多かった。試合でルッツの1本目はきれいに入ったので後は流れでいけた。後半は回転不足もあったが、ここまでまとめられたので良かった。フリーを通して練習できていなかったので体力的にも不安だった。流れで省エネしながら滑った。(3連覇のプレッシャー)今年は絶対無理だと思っていたので自分の演技に集中することだけ考えていた。今季の中では2番目くらい。1番は全日本。得点は出なかったが演技には満足したので。今季コーチに一貫して言われたこと『エレガントに』。プログラム全体を美しく見せることだと解釈している。うまくなったなと感じることはあまりないが、楽しく滑ることができている。コーチにはすごく精神的に支えられている。練習でうまくいかなくても大丈夫と思えるようになった。コーチが違う話をしてくれたり安心できる。見守ってもらっていると思った。もともと習っていたので見守ってもらっているのはあったが、練習はずっと一緒にやっている。表現力の面でやらないとすごく言われる。ああよ、こうよと。試合になると100%どうしても出せないので。ユニバはシーズン最後の大会なので、ショートとフリー両方そろえたい。楽しんでやりたい」
個人12位に終わった藏
「前半は良かったが後半が固くなって動けてなかった。(アクセルが2本とも抜けたが)6分間練習で1本も決まらなくて不安だったが、1本目は降りたあと手を付いてしまったが、2本目は練習で跳べてなかったようなジャンプになってしまった。(連続ジャンプは)2本目のトリプルトウがダブルになってしまってダブルは2つまでしか飛んだらだめだがコンビネーションで3つ跳んでしまったので、3連続で5点くらいあるが全部なくなってしまうのでそこまで頭が回ってなかった。5点を無駄にしてしまった。(どれくらい自分の力を出せたか)前半しっかり入ったので後半で持ち上げていきたかったが駄目だった。(今季最後の演技になったが)今まで何回か滑ってきた中ではまだ良かった方なのかなという感じはする。試合で調子が戻ってきたのが遅かった。インカレで少し戻ったので良かったが、本当は100%の力を出したかった。(来季は)今季は悔しい試合があまりにも多すぎたので来季は5月の関カレからインカレまで悔しい試合をしたくないのでまたしっかり練習をしていきたい」
ルーキーながら出場した川平
「できることをやろうと思ったが、演技は全体的に良くなかった。ミスをしても次のことを考えて切り替えようと思ったがあまりできなかった。インカレの舞台は緊張したがレベルも高く、勉強になることが多かった。大学に入って本番に強くなったように思う。練習通りに試合でも滑ることができるようになってきた。来季はスケーティング技術の向上とジャンプを正確にすることを目指してやっていきたい」
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