西野が14位 ジャンプに課題残す/全日本選手権

 全日本の舞台で3人が舞った。女子の西野友毬(政経3=私立武蔵野)が昨年の順位を超える14位、アイスダンスでは鈴木健太郎(法4=泰星)が西村(日大)と組み4位。男子は野添絋介(商3=東福岡)が20位だった。

女子
 課題の残る演技となった。最終グループ、最後から3番目でSP(ショートプログラム)を滑った西野。今季の課題であった冒頭のトリプルルッツで「公式練習から不安があった」と手をついてしまい、波に乗れず。それでも演技後半でダブルアクセルをきれいに決め、スピンやステップでも高い評価を得た。結果、55.65点の11位でFSへ挑んだ。
 FS(フリースケーティング)では第3グループ1番滑走で登場。冒頭のトリプルルッツ-ダブルトゥループの連続ジャンプを完璧に決めたかと思ったが、回転不足の判定。その後のジャンプも着氷はしたが、回転不足の判定で、思った以上に点数が伸びなかった。演技終了後は笑顔で観客の歓声に応えていた西野だったが、点数が発表されてからは悔しさで涙があふれた。「1本目のルッツはショートから修正できて、しっかり跳べた」と振り返ったが、厳しい判定に泣いた。91.83点、合計147.48点で総合14位という結果だった。
 修正すべき点は明確だ。スピンやステップや表現力といったスケーティング技術ではトップ選手にも劣らない高い評価を受けている。今大会ではジャンプでの回転不足の判定に苦しんだ。3連覇の懸かるインカレまでおよそ10日。「ジャンプの修正がどこまでできるか」。西野自身も課題は分かっている。大舞台での経験を今季の最終戦で見せるため、調整に力を入れる。

男子
 SPでは1番目の滑走だった野添。「6分間練習の後だったので感覚は残っていた」と緊張をはねのけて臨んだ。FSでは今季の課題のスタミナ切れも克服。少しスピードを抑えジャンプはほぼノーミスだった。悔しさが残っていたのはSPのトリプルアクセル。野添の言う「絶対に跳ばなければいけないところ」で体が開き両足着氷に。3度目の挑戦は総合20位という結果だった。来月初旬のインカレでの雪辱を誓う。

アイスダンス
 初出場ながら西村・鈴木組が4位と健闘した。SD(ショートダンス)4位で迎えたFD(フリーダンス)は最終滑走。「緊張はしなかった」と堂々とした演技で会場を沸かせた。すべての演技で加点をもらい、総合103.92点で全日本の舞台を終えた。ペアは今季から組んだが「相性は抜群」と好調だ。インカレも「笑顔で楽しく滑りたい」と息の合った演技で挑んでいく。

[石渡遼・橋本杏菜・吉田周平]