(13)松井智靖
第13回は松井智靖(営4=世羅)。過去二度の箱根では脱水症状に泣かされてきたが、その不安を克服して臨む最後の箱根路での好走に期待が懸かる。
乗り越えた不安

最後の箱根路で主役になる。これまでスタミナ型のイメージが強かったが、今年に入ってスピードも身に付けた。その結果、中止で出場は叶わなかったものの、距離の短い出雲駅伝にも4年目にして初めてエントリーされた。大六野、八木沢らに隠れがちだったが、今年は違う。「自分はまだ劣っている方」と謙遜するが、全日本大学駅伝ではエース区間の4区を任された。これまでの駅伝では主につなぎ区間を任されてきたが、箱根での主要区間起用もありそうだ。
もう失敗は繰り返さない。二度の箱根路では、共に終盤の脱水症状による失速を経験した。これまで夏の走り込みでも脱水症状に苦しんできた松井。今年、対策として夏合宿での給水を控え、オーバーワーク気味だった練習も自重した。その結果「今は脱水症状に対して悪いイメージはない」と言い切るまでに。自信を持って箱根へ臨む。
もともとロードで力を発揮できる選手だ。7区を走った前回は、失速するまで区間賞ペースで走っていた。脱水症状による終盤の失速への懸念も拭い去り、いよいよ箱根で本来の走りが見られそうだ。過去二度の実績を大きく上回る走りで、周囲を驚かせる。
[髙田悠太郎]
箱根への意気込み
全日本はそれまでの練習で調子が良かったのでもっと走れるかなと思っていたが、イマイチな結果に終わってしまった。夏合宿ではポイント練習の間のジョグといった部分で、スピードよりしっかり距離を踏むように心掛けた。例年だと脱水症状を起こしてしまっていたが、今年はそういったことがなく、例年になく順調にこなすことができた。脱水症状に関しての対策はしてきたので、今はそれに関して悪いイメージはない。今年は昨年と同じような練習をしていても、これまでより余裕を持ってこなせている感覚がある。そういった点では力が付いているのだと思う。箱根は任された区間をしっかり走るだけ。(脱水症状を克服し)昨年より自信を持って臨めると思う。やっぱり最後の年だし、あとは松本部長が最後の年でもあるので、胴上げしたい。これまで駅伝ではこれといった結果を残せてきていないので、最低でも区間3位以内では走りたい。
◆松井智靖(まつい・ともやす) 営4 世羅高出 29分18秒75(1万m)
次回は最初で最後の箱根に挑む山田速人(商4=西脇工業)を特集します。アップは明日、12月30日(火)です。お楽しみに!
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