(9)牟田祐樹

2014.12.25
(9)牟田祐樹
[号砲まで、あと8日!]

第9回は牟田祐樹(農3=西武学園文理)。上尾ハーフではチームトップの走りを見せ、徐々に調子を上げてきている。スピードを武器に箱根に臨む。

勝負強さ見せる


 

 秋シーズン不振が続いていたが、11月に行われた上尾ハーフで好成績を残し勝負強さを発揮した。自己ベストを更新する1時間3分06秒でチームトップの走り。目標の1時間2分台を出すことはできなかったがアピールに成功し、箱根への切符を手繰り寄せた。9月の全日本インカレでは5000mに出場するも、オムワンバ(山梨学大)やキトニー(日大)ら留学生がレースをけん引するレベルの高い展開についていくことができず17位。続く10月に行われた高島平ロードレース大会でも本来の実力を発揮できず、焦りをにじませていたが、西弘美駅伝監督から「上尾シティマラソンでもう1度」と言葉をかけられたことで奮起。その時「(箱根では)牟田を使ってみたい、そう思わせる」と心に誓っていた上尾ハーフで意地を見せた。

箱根に照準
 3度目の正直で箱根路を走る。1年次から箱根駅伝エントリー選手16人に選出されるも、まだ一度も箱根出走経験がない。今年こそ10人の枠へ入って見せる。今月初旬の富津合宿で「自身のコンディションを考慮しながら練習できた」と手ごたえをつかんだ。箱根駅伝へとピークを合わせることができており「実力をつけてきていると思うから、その通りの走りをしていきたい」と自信をのぞかせる。昨年は初めて出雲駅伝で出走経験をつんだこともひとつの要因となる。「区間によっては区間新記録をしっかり狙いたい」と宣言。初出走に向けて士気を高める。

[辻成美]

箱根への意気込み
合宿を通して無難に練習もこなせたので良かった。足にちょっと痛みがあり100パーセントの状態ではなかった。でも逆に箱根前の合宿で出しきっても駄目だから順調といってもいい。ポイント練習という大事な練習は参加してジョグなどは落として調整した。今の状態はあまり良くないがその中で精一杯やれた。手ごたえを感じている。本番が迫ってきてはいるが、緊張しないようあまり考えないようにしている。箱根では、まだ区間が決まっていないし、区間によって走り方は違うと思うが、このシーズンはまだあまり納得のいく走りができていないので終わった時に良かったと思えるような走りがしたいと思う。箱根でのチームの目標はもちろん優勝で、自分を犠牲にしてでもチームに貢献したいと思っている。個人としては、任される区間の候補がいくつかあるが、区間によっては区間新記録をしっかり狙いたいと思う。でも、それを意識しすぎて前半オーバーペースで後半たれてしまわないように気をつけたい。チームの優勝に貢献する走りを前提に、そこができてからの個人の走りだと思う。チームのための走りが第一だが、個人でも区間賞、区間新記録を狙えるほどの実力をつけてきていると思うから、その通りの走りをしていきたい。

◆牟田祐樹(むた・ゆうき) 農3 西武学園文理高出 28分43秒20(1万m)

次回はエースへの階段・横手健(政経3=作新学院)を特集します。アップは明日、12月26日(金)です。お楽しみに!