
初出場で見事団体4位 全日本大会出場へ/関東学生グライダー競技会
意地の周回を見せた。2日間、悪天候でノーコンテストとなった翌日、大会3日目。12月は上昇気流に乗りづらく、強風で危険も伴いパイロットにとって厳しい環境になる。しかし野原は天も味方につけた。野原のフライトの時刻に合わせたように好条件が揃うと次々にポイントを通過し、見事周回を成功させた。「今まで出たくても出られなかった上の代の方々がすごく応援してくれていて、プレッシャーもあったが絶対に全国大会につなげようという意識があった」(野原)とひたすら先に飛んだ機体を追いかけると、この日の最高得点である950点を獲得。全国大会を引き寄せたフライトを見せた。
悔しさが残った。野原に続きたい信田昌人(理工4=岐阜)だったが大量得点目前で痛恨のミス。ゴールラインを切り、周回したように思われたがわずかな位置のズレで周回が認められなかった。信田は「得点が取れていたら団体点になるから順位が上げられたが、そこにつなげられなかった」と悔しさをにじませた。同期との対照的な結果に強く刺激を受け、飛躍を誓った。
肝を冷やす場面があった。強風が吹き荒れる中行われた最終日。この日、地上は風速10m近くと厳しい環境下で競技が行われた。しかし野原が再び周回を決める。先頭タイムからは大きく遅れるも2位でゴールし、わずかな高度減点のみで703点を獲得した。しかしアクシデントが起こる。野原が着陸した際、衝撃でタイヤが沈んでしまい、胴体着陸となった。幸いケガはなかったが「安全面を徹底していきたい」(信田)と今後の課題の一つになった。
見事3月に行われる全日本学生グライダー競技会出場の切符をつかんだ。関東大会から全国大会へ学んだものは大きい。野原は「自信になった」と手応えをつかみ、信田は「お互い吸収できるところを吸収して追いつけるようにしたい」とさらなる飛躍に向け意気込みは十分だ。3月の大会も初出場で、厳しい天候が予想されるが「明大の看板、航空部の看板を背負っているので恥ずかしいフライトはできない」(信田)とさらなる技量アップを目指す。
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