(7)小川誉高
第7回は小川誉高(政経3=須磨学園)。2回目の箱根エントリーとなる今季に懸ける思いは強い。
スランプ

2回目の箱根出走のチャンスを前に、小川は闘志を燃やしている。春先に行われた立川ハーフでは、チームトップの15位に入り一気に箱根メンバーへ名乗りを挙げた。しかし「なぜ立川で走れたのか分からない」。高校時代には京大を目指していたという秀才ランナーにも解けない難題だった。自身の好調の理由を解明できず、4月からは調子が下降。「好調な理由が分からないまま悪い調子になったので、どうやって上げていくのかが分からなくて。」夏の合宿では他の選手がケガで苦しむ中、順調に練習をこなしたが「人生で一番」というほどのスランプを味わった。
穴は埋める
それでも転機が訪れる。12月に行われた、16人のエントリー発表直前の富津合宿。「メンバーに選ばれるとは思っていなかったので。そんなに力も入らず、普通の練習ができた」と、手応えを実感。メンバー入りのプレッシャーを考えなかったことが功を奏し、最後の合宿で16人に滑り込んだ。これで2年連続のエントリーとなったが、いまだ出走経験はない。今回も箱根での出走は厳しい状況だが、安定したリザーブとして自身の役割は理解している。「ケガをしないことが僕のいいところ。どこかに穴が開いたときはちゃんとしたい」。スランプを脱し一回りたくましくなった小川がチームの救世主となる。
[本永雅敬]
箱根への意気込み
(本番が近付いてきたが)緊張度はそんなにないです。僕以上に実力がある選手がいっぱいいるので、もし走るとなっても、少し消極的ですけど、あんまり迷惑かけないようにしようと思います。(希望区間は)本当にもう、どこでも。便利屋と言われているので。ケガしないことが僕の唯一のいいところみたいなのがあるので。だから、どっか穴が開いたときにはちゃんとしようと思います。(どのような走りをしたいか)あんまり欲張ったことは言えないので、無難にというのが目標です。それでもそこそこは走れると思うので、今出せる力を出せるようにしたいです。(目標は)チームはみんなが優勝ということでやっているので優勝。個人は自分のやるべきことをしっかりやるということですね。
◆小川誉高(おがわ・よしたか) 政経3 須磨学園高出 29分41秒46(1万m)
次回は今季主力選手へと大成長を遂げた木村慎(商3=浜松日体)を特集します。アップは明日、12月24日(水)です。お楽しみに!
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