(4)籔下響大
第4回は籔下響大(営2=須磨学園)。今季急成長を遂げ、一躍注目を浴びたランナーだ。
今季急成長

目覚ましい成長を遂げた。Bチームで始めた今年の夏合宿で、頭角を現した。走りが認められAチームに上がると、主力に混じって練習をこなし、山本豪コーチから「Aチームでも見劣りしない」とお墨付きを得た。初めて駅伝のメンバー入りを果たし、今年は三大駅伝すべてに登録された。その後も、今月初旬の富津合宿では、公式な記録ではないものの、4年ぶりに5000mのベストタイムを約10秒更新するなど練習は好調。一時の勢いだけではない実力をつけてきたことは確かだ。
ただ、レースでまだその力は発揮できていない。秋には練習で好記録が出せても、試合で出せないというレースが続いた。「試合に合わせる力がない」と自覚はしているが、解決策は模索中だという。初めての出走となる予定だった出雲駅伝も荒天により中止に終わってしまい、大学駅伝の経験がないまま箱根駅伝を迎える。
6区で快走を
希望区間は6区の山下り。昨年度6区区間賞を取った廣瀬大貴(平26年営卒)を見て憧れを抱いた。下りのコースには「楽しい」と不安はない。険しい山を駆け下りる区間だが「思ったよりあまり下らない」と下見で特徴もつかんだ。
目指すのは1人で押していく走りだ。練習時から「駅伝は1人で考えて走っていかなくちゃいけない」と本番で走ることを強く意識。自分のリズムを身につけようと、誰かと一緒に行っていたジョグを1人で行うことに切り替え練習を積んでいる。目標は区間3番以内で走り、チームの悲願である優勝を叶えること。伸び盛りの2年生が、初めての大舞台を目前にしている。
[渡辺由理佳]
箱根への意気込み
合宿前と比べて成長できたという実感があって、今は大分いい状態だと思います。(箱根駅伝まで)1カ月を切ると、練習に対して、一つ一つ意味が違うなあと思います。意味意識を持って練習しないと、と。走れるならどこでもいいんですけど、ずっと6区を走ってみたかったです。大学に入ってから廣瀬さんを見て、走りたいなと。でも走るならどこでも走りたいという気持ちです。下りは自信あります。目指すのは1人でどんどん攻めていく走りです。けっこうハーフとか後半たれてるんで、そこを自分で押していける走りがしたいです。チームとしての目標は総合優勝。優勝を目指してこの1年頑張ってきたので。個人としては区間3番以内には入って、前と離されない走りをしたいです。駅伝は一人で走っていくんで、自分で考えていかないとなっていうのはあります。
◆籔下響大(やぶした・きょうた) 営2 須磨学園高出 29分46秒78(1万m)
次回は全日本大学駅伝で一気に頭角を現した超新星・山田稜(理工2=九州国際大付)を特集します。アップは明日、12日21日(日)です。お楽しみに!
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