序盤に苦戦もインカレ初戦突破/全日本大学選手権

 今年1年の集大成となるインカレ。初戦は名古屋経大と対戦した。第1クオーターでは攻撃がかみ合わず7点のリードを許すも、落ち着きを取り戻し第2クオーターで逆転。続く第3クオーターで相手を突き放し、最終スコア66―50で勝利。目標のベスト4入りへ、最初の1歩を踏み出した。

 スターターは中東泰斗(文4=光泉)、吉本健人(法3=藤枝明誠)、宮本滉希(政経1=明成)、伊澤実孝(政経3=愛知産大工)、皆川徹(営4=京北)。

 地力の違いを見せつけた。27―25と2点差で迎えた第3クオーター。相手を圧倒した。宮本がゴール下でこぼれ球を押し込み、このクオーター最初の得点を沈めると、4分半の間に14得点のゴールラッシュ。中東や田中井紘章(政経2=山形南)らが好守を見せボールを奪うと、そこから素早い展開で得点に結びつけた。速攻から皆川がレイアップを決めこのクオーター14点目を奪うと、相手はたまらずタイムアウト。皆川はベンチから出迎える塚本清彦ヘッドコーチと、がっちりと握手を交わした。「守備から攻撃につなげて走れて、自分たちのやりたかったバスケだった」(伊澤)とこのゴールラッシュには選手も満足感を示した。第4クオーターでは多くの選手が出場した。佐藤紘之(理工4=幕張総合)が少ないプレータイムの中2本の3Pシュートを沈めるなど、最後まで危なげなく試合を運び66―50で勝利。まずは初戦突破を決めた。

 しかし、手放しに喜べる内容ではなかった。インカレ初戦ということもあり、硬さが見られた序盤は苦しい展開が続いた。第1クオーターでは8分の間無得点が続くなど、シュートが決まらずわずか7得点。7―14と4クオーターの中で、唯一相手にリードを許した。「試合の入りで自分たちのリズムをつかめずに1クオーターが終わった」(伊澤)と出だしの戦い方に課題を残した。

 2回戦で対するは日体大だ。入替え戦で敗れ1部昇格とはならなかったものの、2部で準優勝を果たしているチーム。決して侮れない相手だ。カギを握るのがディフェンス。この日の第3クオーターのゴールラッシュはディフェンスから生まれた。「1部と2部の違いはディフェンスだと塚さん(塚本ヘッドコーチ)にも言われているのでディフェンスで相手を粉砕したい」と小山主将。明大の真骨頂であるディフェンスで勝利をつかみにいく。

[尾藤泰平]

試合後のコメント
小山

「最初だからみんな硬かった。自分たちの原点がディフェンスなのでしっかりやって、地方から来たチームなので、関東の1部の力を見せようということだった。自分はインカレは3回目だし、リラックスしてた。出れるかどうか分からないところでプレータイムをもらえたことに感謝したい。点差が開いて下級生とかを出すのはいい経験になる。明日は、やっぱり1部と2部の違いはディフェンスだと塚さん(塚本ヘッドコーチ)にも言われているのでディフェンスで相手を粉砕したい」

伊澤
「試合の入りで自分たちのリズムをつかめずに1クオーターが終わって、そのままずるずるいったかなという感じ。出だしは改善しなきゃいけない。硬さもあったと思うが、プレーオフからしばらく開いての公式戦だったので、試合勘というか、チームの中で互いのタイミングが合わなくて、それを修正できなかった。流れが悪かった時に(塚本清彦ヘッドコーチから)言われたことは、チームで徹底してきたディフェンスをしっかりやることと、パスを回しながら、インサイドを起点にするということ。3ピリの出だしで、守備から攻撃につなげて走れて、一気に点差を開けれたところが、自分たちのやりたかったバスケだった。あれをいかに前半から出していけるかが大事になってくる。ディフェンスでしっかりプレッシャーをかけてボールを奪えれば、その分走るスペースもあるので、そこで落ち着かずに攻められるようにしたい。目標はベスト4というのがあって、その中で1試合1試合自分たちがどう力を発揮できるかということも課題なのでそこもしっかりやっていきたい。日体大は上級生が主力のチームで、その中でトランジションとかもあるので、いかにディフェンスをしっかりできるかが大事だと思う」