日本一の夢絶たれる 日大に惜敗/全日本学生選手権

2014.11.26
 1点が遠かった。勝てばベスト4進出の日大戦で涙をのんだ。試合は前半から日大ペースになるもキーパー・八木信乃輔(政経3=国分寺)の好セーブなどで差を3点以内に持ち込む。後半は相手のミスを誘って同点に追い付くなど何度も逆転の機会をつくったがゴールネットを揺らすことができなかった。この試合が今シーズン最後の試合となった。

 試合展開は予想通りだった。前日の近大戦の後、日大戦について松本勇監督が「勝負どころは最後10分くらい」と言っていた通り24―24で後半20分を迎えた。先に突き放したのは日大。後半20分で2連続得点を挙げて差を広げてこのまま日大ペースになるかと思われた。しかしここで終われないのがことしの明大。途中出場のキーパー・八木の何度もシュートを遮断して流れをつくり、21分と22分に吉野樹(政経2=私立市川)が決めて再び同点。1点勝負の白熱した試合になった。
 最後までボールを追い続けた。勝負どころは後半26分、26―27の場面。どちらが得点を挙げるかが焦点だった。ここで日大は反則を連発。再び同点の好機が訪れるがなかなか生かすことができない。そして29分、よりパス回しを早くした日大にダメ押しとなる28点目を奪われた。すぐに1点を返すもそれが精一杯。27―28で敗れた。
 
 4年生最後の試合となった。試合後、選手は悔し涙を見せた。「いつも練習でできていたことができなくて負けた試合」と堤。最後に主将は「練習をさぼったら勝てない」と3年生以下に向けての言葉を送り会場を後にした。
[吉田周平]
試合後のコメント
松本監督

「最初ディフェンスが低かった。キーパーもあんまり良くなかったのだが。前半で17点というのは取られすぎ。プレッシャーも何もなくて打たせていた。けれども後半は11点に抑えてるからやっぱり立ち上がり。ディフェンスが少しずつ動けるようになっていったから後半は良かった。いくら追い上げても、1回も逆転できなかった。ミスが多かった。ここまできてミスするなっていうのもどうしようもない。3ー3だからダブル(ポスト)で入って行けとは言っていた。切り始めたらそれに合わせるという動きがなかった。みんなが動かないと。速攻が持ち味のチームで26点しか取れないっていうのは厳しい。ベスト4までは行きたかった。ことし堤があれだけがんがん言ってリーダーシップとってこれだからもっとやらないといけない。少しずつ積み上がってはきてるから経験した選手がまた紡いでいってくれればいい」

堤主将
「ミスで負けた試合。練習でできたことができなくて負けた試合だと思う。(競る展開だった)相手もミスしてくれたので差が詰まったと思う。明治の4年間は明治でハンドボールできて良かったと思う。結局しょうもないところはしょうもなかったが、最後全員でできて良かったと思う。(3年生以下に向けて)練習をさぼったら勝てないということ。さぼったやつはさぼった分だけミスしていると思った。樹(吉野・政経2=私立市川)だって周平(田中・商3=長崎日大)もノーマーク(シュート)を外していた。この試合ではその辺だった」

坂倉健介(政経4=私立市川)
「相手が調子良かったのもあるが、自分たちのミスがあった。自分自身ももっとできるのではないかという後悔はある。自分は学生最後のハンドボールだったので何が何でも点を取ろうっていうのと、シュートチャンスを外さないというのを考えていた。後輩に任せっきりになっていたのでもっと自分が引っ張ったり、堤が(マークを)付かれたときには自分が引っ張ろうと。自分はシュートが持ち味なのでそこを頑張って。つらいこともたくさんあったが仲間に恵まれてできた。もっと上に行きたかったのでそこは残念。来年はことしより成績を残してほしい。楽しんでハンドボールをやってほしいと思う」