
横浜F・マリノスに1-0で勝利! インカレに向け好調を維持/練習試合
スタメン奪取を狙う小谷が試合を決めた。0-0で迎えた前半の22分、小谷は中央に切り込んだ矢島からの縦パスを思い通りにコントロール。流れるような動作で右足を振り抜きゴールネットを揺らした。「倫太郎君(矢島)がいいパスをくれて、ファーストタッチも決まったので流し込むだけだった」と小谷。「彼の技術が光った得点シーンだった」(栗田大輔助監督)。指揮官も太鼓判を押す技術をいかんなく発揮したゴールだった。
小谷は負傷中の和泉竜司(政経3=市立船橋)に代わりリーグ戦最終節から2試合連続でのスタメン出場となった。栗田助監督も「小谷は今調子が良いし、しっかりと点を取ったことも素晴らしい」と小谷を評価。元々は前線でのプレーを得意とする小谷。シーズン序盤はボランチでの出場が多かったが、最近はより攻撃的なシャドウの位置でのプレーで存在感を放っている。スタメン定着に大きくアピールするも「前半は良かったが、後半は精彩を欠いてしまった」(小谷)と課題も見つかった。
最後までゴールを割らせなかった。この試合を欠場した三浦龍輝主将(商4=FC東京U―18)に代わってゴールマウスを守った服部一輝(法2=札幌大谷)が守備陣をけん引した。的確なコーチングに加え、中村(横浜F・マリノス)の直接FKをセーブするなど無失点勝利に大きく貢献。それでも「キーパーからうまくゲームをつくらなくてはいけないのに自分が壊している部分が結構あった」と服部。課題に挙げるキックの部分では納得のいくプレーができなかったが、プロ相手に堂々とゴールマウスを守り切った。三浦主将が抜ける来シーズンを見据え「自分のレベルを上げるためにこの試合に臨んだ」(服部)。トップチームでの出場機会にはなかなか恵まれなかった今シーズン。課題の克服とさらなるレベルアップに努め来シーズンの正GKを狙う。
インカレに向け視界は良好だ。リーグ戦準優勝の悔しさをバネに、今季最後の公式戦で狙うのは優勝のみ。「リーグ戦が終わって、そこで切れることなくしっかりインカレに向けてやれていると思う」(矢島)とチーム状態も上々だ。シードの明大は12月14日の2回戦が初戦となる。残りおよそ3週間でさらにチームを成熟させ日本一を目指す。
[鈴木拓也]
試合後のコメント
栗田助監督
「(今日の試合を振り返って)我々はインカレという目標があって、相手がマリノスということで、まずは負けないということをテーマにして試合に臨んだ。結果として1ー0で勝てたということは大きな成果だと思う。(前半立ち上がりは押し込まれたが)やはり相手の技術も高いし、スピード、戦術もレベルが高いので、それに慣れるのに時間が掛かった。立ち上がり20分で失点してしまうと相手のペースになってしまうので、まずは失点をしないようにということを意識した。(小谷について)小谷は今調子が良いし、しっかりと点を取ったことも素晴らしい。彼の技術が光った得点シーンだった。中盤でボールを失わなかったのも良かった。(インカレに向けて現在のチーム状態は)現在の状態は非常に良い。リーグ戦から期間が空くので、気持ちが持続しないのが怖い。しっかりとぶらさずにやることが大事だと思う」
矢島
「チームとしては1ー0でこういう強い相手に勝てたというのはインカレに向けて大きい。個人としては後半少し走れなくなってしまったので、そこはインカレまでにはしっかり合わせていきたい。(アシストシーンは)苅部(隆太郎・商4=川崎フロンターレU-18)からいいロングボールが来て相手と一対一になって、成(室屋・政経2=青森山田)が上がっていたのは見えていたけれど、中にカットインで切り込んでいって小谷がいいところにいたので足元に速いボールを当てた結果、相手も食い付いてくれて小谷がうまく裏に抜けてゴールだった。小谷がよく決めてくれたという感じ。(収穫は)守備のところでしっかり行くところと行かないところ、ちょっとはうまくいってない部分もあったけれど0に抑えられたというのは一番大きいものだと思う。(インカレに向けてチーム状態は)良いと思う。リーグ戦が終わって、そこで切れることもなくしっかりインカレに向けてやれていると思う」
小谷
「(今日の試合を振り返って)勝てたことがまず良かった。マリノスというレベルの高い相手に90分間高い質でやることが、インカレにもつながっていくと思う。(立ち上がりは押し込まれたが)立ち上がりに失点してしまうと、相手を乗せてしまうと思ったので、まず立ち上がり20分間で失点しないことを意識した。(ゴールシーンは)倫太郎君(矢島)がいいパスをくれて、ファーストタッチも決まったので流し込むだけだった。基本的には佳樹(藤本)が裏を狙ってできたスペースを僕が狙う形だが、あのシーンは相手が食い付いてきたのでファーストタッチがうまくいけばチャンスになると思った。(自身のプレーは)前半は結構良かったと思うが、後半は精彩を欠いてしまった。そういうところで、インカレに向けてもまだまだだと思うので、練習から詰めてやっていきたい」
藤本佳希(文3=済美)
「(今日の試合を振り返って)勝つことに加えて、練習で取り組んでいる攻撃と守備の部分を出せればいいと思っていた。勝てたことは良かったが、2点、3点、4点と取らないといけない内容だった。特に後半は質も落ちてしまったので、そこをインカレに向けて修正していきたい。(プロに通用した部分は)スペースで受けて、そこでキープできた。そこからのスルーパスだったり、はたいて裏に抜けることができた。でもゴールにはつながらなかったので、そこが通用した部分でもありながら課題だと思う。(インカレに向けてのチーム状態は)チームの状態は良いが、今のままだと優勝できるかは分からない。もっとレベルアップしなくてはいけないし、来週、再来週としっかりとトレーニングしていきたい」
山越康平(法3=矢板中央)
「相手は本当にパス回しとかうまくてなかなか取れなかったけれど、そういう中でどうやってうまくチームとして連動して守備をはめていくか、というのをチームとして問われた試合だと思う。(守備の意識は)失点0だったのは大きいことだけど、もうちょっと自分がラインコントロールとか、いかにチームの状況が悪いときにうまくチームを立て直すかとか、そういう龍輝君(三浦)がいない時に自分がどれだけそういうところで力を発揮できるかということが今後チームがインカレで勝てるかどうかに関わってくると思う。やっぱりもうちょっと自分が責任感あるプレーとかそうやってリーダーシップを発揮しなくてはいけないというのは今日の試合で感じた。(インカレに向けて)リーグ戦も取れなかったしチームはもう日本一しか目指していない。そこに向かって課題であった得点力とか、今チームに足りない細かなところをチーム全体で取り組んでいる」
服部
「いつも出ている龍輝君(三浦)がケガで不在になって、自分が今回この試合に出ることができた。インカレに向けて、来年も龍輝君(三浦)がいなくなるし、自分が出る準備とか自分のレベルを上げるためにこの試合に臨んだ。向こうがプロの選手だったので胸を借りるつもりで、自分のストロングポイントである声を出して周りを動かしたり、シュートストップだったりをうまく出せるように意識してやっていた。それがうまく出たので今回は良かった。(守備の意識は)チームでも最初の20分はちゃんと守備から入ると決めていた。向こうはプロなのでそこは割り切ってボールを回される時はしっかりリトリートして下がって、うまくコンパクトに守るというのを意識していた。押し込まれるのは想定内だったので自分たちの思い通りに試合が進んだかなと思う。(FKを止めた場面は)向こうも作戦とか考えてなかったと思うので、シンプルに俊輔さん(中村)が蹴るというのが分かった。うまく左をケアしながらずれていて思う通りに来てくれたので、自分的にはドンピシャで止められたかなと思う。(課題などは)自分はキックがあまり得意ではないので、プロのプレッシャーが来た時に、キーパーからうまくゲームをつくらなくてはいけないのに自分が壊している部分が結構あった。そういう部分がこれからの課題だと思う」
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