
格上相手に善戦するも予選ブロック敗退/全日本学生インドア選手権
惜しくも決勝進出を逃した。Bブロックを戦う寺下・伊藤ペアの2戦目の相手は、吉田・安藤(早大)ペア。「体が動いて、しっかりボールを見て打てた」と調子が上がっていた寺下は、コースを突く決め打ちを中心に格上相手に3ゲームを連取。4ゲーム目では相手に1点も与えることなく、3─1と王手をかける。しかし「リードしてから自分たちが余裕を持ってしまった」(伊藤)とスキを突かれた。寺下のショットが相手前衛に完璧に捉えられるとファイナルゲームに突入。最後は3─7で力尽きた。善戦を見せるも「全然だめだった。最後は実力の差が出た」(寺下)とベスト3の強ペアを前に、勝負どころで力の差を痛感した。
価値ある1勝をつかんだ。初戦の相手はランキング9位の須藤・山本(同大)ペア。2ゲーム先取を許す不安な立ち上がりだったが、ゲームが進むと自身たちのリズムを取り戻した。「守り気味だったのを攻めに変えた」(伊藤)とうまく気持ちを切り替えると、その後は1ゲームも奪われること無く逆転勝利。ペアの成長を感じた試合だった。
初出場ながら奮闘を見せた。Dブロックを戦った坪井・平井ペアはインドアの大会を初めて経験。普段とは違ったボールの跳ね方に驚いた。迎えた初戦は村田・井口(日体大)ペア。「緊張してしまった」(平井)と体が硬くなると3ゲームを奪われ、いきなり後のない状況となる。しかし「このまま0―4で負けるのはまずいと思って強気で攻めた」(坪井)と悪い流れを断ち切った。坪井のしぶといラリーから、平井の絶妙なボレーが決まる得意なプレーで先制ポイントを決めると、それを皮切りに快進撃を見せた。坪井の左右に大きく振るショットや強弱をつけた巧みなプレーは相手の井口(日体大)をもうならせた。意地の追い上げでファイナルゲームに持ち込んだが「逆に展開を変えられてしまった」(坪井)とイージーなミスから勢いを失い敗戦。大金星を挙げることはできなかった。
両組予選ブロック敗退も、好調をアピールした。今大会結果を残すことはできなかったが、格上ペアとこれまでにない善戦を繰り広げた。12月に行われる関東学生インドア大会では「一つでも多く勝ちたい」と寺下。次は結果を出すことが目標だ。東京六大学秋季戦で優勝を決め、波に乗る明大。個人のさらなる成長から、チームの上位進出も狙う。
[川合茉実]
試合後のコメント
寺下
「体が動いて、しっかりボールを見て打てた。体の動きが良く、調子は良かった。(1試合目の勝利)入りが悪かった。向こうは既に1試合終わっていたので、しっかり動けていて。自分たちは段々動けるようになっていって、挽回出来た。決め打ちがよく決まった。自分が打とうと思ったコースにしっかりボールが打てた。(2試合目を振り返って)いつもよくあるで、リードしてから負けるという形。相手は自分たちよりもうまいので。相手はリードされていてもそこからしっかりやってくるので、実力。全然だめだった。最後は実力の差が出た。年々、自分自身のプレーは良くなってきていると思う。来年は4年生であと1年しかない。もう一段階上達できるように頑張っていく。上を目指していきたい。みんなでしっかり練習したいと思う。自分のやりたいことだけじゃなくて、チーム全体の力になるような練習をする。(次の関東学生インドアに向けて)今日はそれなりに良かったとは思う。良かった中でも反省するところはあるから、そこをしっかり練習して、関東学生インドアでは一つでも多く勝つ」
伊藤
「動きが良かった。インドアの練習は全くできていなかったが、思うように動けたので良かった。(1試合目勝てた要因)3ゲーム目から守り気味だったのを攻めに変えた。メンタルの切り替えがうまくいって、そこから勝てたという感じ。今までの高校での積み重ねとか、メンタル面での練習とかしてきていた。そういうものを途中からでも思い出してできたので勝利につながったと思う。(2戦目では逆転負けを喫したが)リードしてから自分たちが余裕を持ってしまった。これは逆にメンタル面での弱さが出てしまったと思う。自分はネット前についてからの動きがいいと思っている。今回でインドアの感覚も少し覚えていたので次は上位までいけるように。頑張りたい。気持ち的にまだ弱いところがあったので、気持ちの整理をしていく。技術面ではサーブレシーブ。基本的なことが少し良くなかった。それも練習してこれからの大会を迎える」
坪井
「初めてのインドアは楽しかった。貴重な体験なので、1戦1戦これからの経験にしていきたい。(1試合目の時は)このまま0―4で負けるのはまずいと思って強気で攻めた。(敗因は)最初の試合の入りと、中盤での簡単なミス。相手を追い詰めたのに安心させてしまったことになってしまった。簡単なミスはセカンドレシーブのミスとか、相手の厳しいとこを狙わずに真正面に打ってしまったりしたこと。逆に展開を変えられてしまった。チャンスボールをもっと厳しいところに打てるようにしたい。(後衛が前衛まで上がってくる場面が多かったのは)僕が出たいから出てる感じ。試合で生きたことはある。今日のベストプレーは2試合目の平井のローボレー。僕手にはロブが入った と思う。ペアは順調。仲良くやっている。(来季に向けて)僕が明治を引っ張っていけるように頑張っていく」
平井
「初めは緊張して入りが悪くなってしまった。最後の方は動きもよくなっていいプレーもできたので次に生かしたい。相手が各上だったので、なんとか食らいついていこうとした。(1試合目については)いつもは焦ってしまうが焦らず自分にできることをやれた。サーブレシーブとか、ポジション取りを遅れないこととか。サーブレシーブが弱いのと、自分としてはネットプレーの決定力が低いのは課題。(2人で前に出るのは)坪井が結構ネットプレーがうまいから。点が欲しいときに結構やっている。ペアはいい形でできている。来年は、まずリーグで勝ってチームで貢献できるように」
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