男子エペ団体はベスト4入りならず/全日本学生選手権

2014.11.16
 ベスト4入りはならなかった。男子エペ団体と女子サーブル団体が行われたインカレ最終日。明大からの出場は男子エペ団体のみとなった。1回戦は接戦の末に立命大を破ったものの、続く2回戦で慶大に完敗しベスト8。5日間に渡って開催された本大会を好成績で締めくくることはできなかった。

[男子エペ個人]
 中盤にリードを広げられ、そのまま押し切られた。2回戦の相手は、先日男子エペ個人で準優勝に輝いた武田を擁する慶大。去年1部に昇格したばかりのチームだが「メンバーもそろっているし強い」(長尾康司助監督)と完敗だった。序盤は「取られても取り返せていた」(坂野守洸・法3=清風)と食い下がるも中盤以降に大量失点。最後回りは荒井諒平(理工4=埼玉栄)が2―5、佐伯恒星(政経2=鶯谷)も1―5、エース坂野は1ポイントも奪えず、結局23―45で敗戦となった。
 エースの役割を果たせなかった。最後のインカレということもあり、動きが硬かった4年生の荒井は1巡目、2巡目で計15ポイントを失った。主導権を慶大に握られたが、他の選手の不調をカバーするのが「エースの仕事」(坂野)。しかし、個人戦で準優勝に輝いた武田(慶大)に抑え込まれた。さらに「個人戦では全然勝てる」(坂野)と語った2番手、3番手相手にもポイントを取りこぼし、期待に応えることはできず。試合後、坂野は「働き不足だった」と振り返った。

 ベスト4の壁は厚かった。今日でインカレの全日程が終了し、井原健三監督は「全体的に力不足」と総括した。個人では坂野の男子エペ個人11位が最高成績。団体でも1つ勝ち進み、ベスト8に入るのが精一杯だった。
 それでも男子は4人が全日本選手権(個人戦)への切符をつかんだ。フルーレの道脇啓太(営1=熊本県立翔陽)、エペの坂野、サーブルでは守屋一教主将(法4=愛工大名電)と杉田賢人(営3=埼玉栄)が出場権を獲得。女子はエペで古俣潮里(政経1=新潟)と奥村美咲(理工2=北陸)の2人が出場を決めた。
 12月に控える大一番に向けて「(インカレ)ベスト8クラスの選手にどう勝っていくかが今後に影響してくる」と坂野。来年度を占う意味でも大事な大会になるだろう。

[柴田遼太郎]

試合後のコメント
井原監督

「うちは全種目ぎりぎりでインカレ予選を通過している。だから最初に当たる相手はシードが上。男子エペだけ勝てた。もう少し強くならなきゃいけない。人数もいないし苦戦してしまう。来年に向かって種目を特化させる。女子はエペフルーレでやる。男子はなんとかフルーレを1部に上げられように底上げして、3種目戦っていく。」

長尾助監督
「1回戦は接戦だったが、勝たなければいけないという相手には勝てた。慶応は去年1部に上がったばかりのチームだが、メンバーもそろっているし強い。来年は1部のエペの台風の目になる。ベスト3に入ってくるチーム。現状、差があることは体感してしまった。剣のスピード。相手の攻めも見えていたし、それに合わせて剣を出したが剣のスピードは向こうの方が若干速くて、突いているのだけれどランプが点かない。まあ、ベスト8やむなし、と。最低限の試合はできた。最後回りになる時、10ポイント差で負けていたので、選手は力の差を感じ始めて一気にやられてしまった。中盤に荒井がポイントを取られて差を付けられた辺りから悪い流れになってそのまま押し切られてしまった。1回戦は佐伯の剣が冴えていた。みんな気持ちで勝っていた。勝たなきゃいけないという気持ちの強さがあった。インカレ全体として、古俣はシングルに入ってほしかった。チームの仕事もあったが、そこをうまくしてやれなかった。奥村、杉田などは全日本に出られる権利を取ったので褒めてやりたい。団体戦はもう一皮むけるように。ベスト8ではなくベスト4に入れるチームづくりをしていきたい」

坂野
「全日本に行くことは厳しい。勝てるところに勝っただけ。1回戦の立命は勝って当たり前。慶応に勝てないと厳しい。序盤はいい感じだった。取られても取り返せていた。中盤に大量失点して流れが向こうにいってしまった。相手のエースの武田はスピードも速くて力もある。武田を抑えないというところはあった。それ以前に他のところで取られ過ぎた。2番手、3番手からの失点を抑えないと勝てない。武田に関しては強いと思ったが、他の2人は自分自身としては勝てない相手ではない。むしろ個人戦では勝てる。もっと失点を抑えてプラスで回せたはず。4年生はインカレで気負ってしまう。体も硬くなる。仕方ないことだと思うが、それを取り返すのがエースの仕事。働き不足だったと反省している。個人戦は動けた。最後にベスト8クラスの選手にどう勝っていくかだと思う。個人戦は全日本があるので、そのクラスの選手に勝てるかが今後に影響してくる。頑張っていきたい」