
日大戦に勝利 いざ優勝争いへ/関東大学リーグ戦
チャンスをものにできなかった。開始早々4分、相手の4分間のペナルティによりの先制点を決める最大の好機を迎える。しかしなかなか決定打を生み出せないままパワープレーを終える。点を決めるどころか自陣のゴール前でパスミス。そのスキを武田(日大)が見逃さず、そのままゴールを奪われ痛い失点となった。先制点を奪われ「エンジンが掛かった」と大椋。リードを許した明大は相手のゴールを揺さぶる勢いで攻める。6分、DF大場大(政経1=駒大苫小牧)がリンク左サイドから放ったシュートは相手キーパーにはじかれるも、FW大津晃介(法3=日光明峰)がすかさずパックを押し込みゴール。その後も波に乗り1点リードで1ピリオドを終えた。
第2ピリオドからFW陣が目を覚ました。3分10秒、大津、FW川村一希(政経1=北海道清水)のスピードある連携から、大椋がゴール正面からシュート。パックは相手ゴールを勢い良く射抜いた。さらに、7分6秒、またも大椋がゴール際に詰め寄り得点。その後失点を許すも、後半17分、相手GKの後ろに隠れたパックをFW桂川涼(政経1=白樺学園)が見逃さず、飛び込みシュート。攻撃陣に火が付き、得点を重ねた。
一進一退のシーソーゲームとなった。迎えた第3ピリオドもパックをゴール前に持って行く意識を忘れず必死の攻めに出る。5分次に川村一希(商2=北海道清水)がカウンターを利用し左サイドから敵陣に切り込む。それを瞬時に察したキャプテンの梶原聡人(政経4=北海道清水)がゴール前に上がり、パスを受けそのままパックを放ちゴールを奪った。しかし直後相手のカウンター攻撃により失点。その後も相木健太(政経2=駒大苫小牧)がポスト右からゴールを決めるもまた奪い返されと、後半は拮抗(きっこう)した戦いになった。しかし明大は第2ピリオドで大きく広げた得点差を維持。そのまま日大を7―4で下した。
「攻め守りのバランスが悪かった」(藤井匡智監督)。日大相手に7得点こそ挙げたものの、ミスによる失点が目立ち守備面に課題の残る試合となった。次戦は現在3位の早大との対決だ。少ないチャンスで得点を奪いにくる早大を相手に、いかに守備を固め自慢のFW陣が爆発できるか。「残りの3試合というよりは、次の早大戦が大事」と藤井監督。優勝へ最初の関門となる早大戦を突破したい。
[島村昭二]
試合後のコメント
藤井監督
「前の試合の反省点から、3ピリオドしっかり集中できるかを課題でスタートしました。10分の氷上練習は良かったと思うのですが、攻めの意識が強いのはいいですが、攻めしか考えていなくて守るべきところを守れないところで、失点につながっています。結局は自分たちのミスからの失点を繰り返しているので、守りの意識をもっともっと持って、攻める時は攻める。点数を取るのが課題だったのもありますが、攻め守りのバランスが非常に悪くて、こういう失点につながる試合が続いていると思います。攻めよりもまずは守りの意識を持って次の早稲田戦には入ろうと思います。(失点について)失点の仕方ですね。こっちのミスだったり、直接ではなくて前からつながっているミス、攻めに出るときのミス、アタッキングゾーンのミス、ディフェンスゾーンのミスだけではなくてアタッキングゾーンでのミスから相手にチャンスを与えているので、やはりアタッキングゾーンでの終わり方、プレーが欠けています。長いシーズンずっと調子よくというのはなかなか難しいのですが、それができないと勝てません。それは去年も一昨年もコンディションがなかなか良くならなくて勝てなかったというのは、このチームになって春から長いリーグ戦で勝つには安定した力と勝つためのホッケーが必要とは言ってきています。去年はペナルティで自滅して、キルプレーで失点して。コンディションも良くなくて取り返す力がなかったというシーズンで、反省を十分しました。今シーズンはコンディションも体力の面でも悪くはないです。ここまで二敗はしましたが、あと残り三試合というところまできたので、気持ちを切り替えるというか、いい意味では開き直るというか。まだ自力で優勝できる可能性があるなかで、負けられないという危機感をもっともっと持ってほしい。まだ危機感が足りないという前の試合と今日の試合でした。おそらく力の差があって負けることはないだろうという気持ちがどこかにある。そういう心のスキが一つ一つのプレーにつながってしまったと思います。(残り三試合、キーマンは)センターがしっかりしていれば守り攻めが安定してくるんですけど、センターが今大椋のところが比較的いいほうなのですが他が安定してこないので攻めも守りも悪くなる。しっかりしたセンターがいないと、というところでは今はやはり上野なんですけどね。一人で何とかできないのは分かっているけど一人でプレーしてしまう。それがなくなればセンターとしていいプレーができるし、悪くはないと思います。今回外したのはそういう意味も含めてもっとしっかりしてもらいたいという意味と、北島もそうですが、力はあるけど気が抜けてしまう。そこの選手がしっかりやれば3セット機能するはずなので。そうですね、キーマンとすればFW北島幹久(文3=武修館)、FW上野峻輔(政経2=北海)がどれだけしっかりできるかに懸っていると思います。残り三試合あるけど一試合負けたら終わりのようなもの。負けたら終わりのような気持ちでやるんだったらもっとやらなければならない。早稲田戦でみんなが納得いく試合ができれば勢いも出てくると思います。三試合というよりは、次の早稲田戦が非常に大事になってくると思います」
梶原
「前の試合はすごくチーム全体の調子が悪く、日にちも1日しか空いてなかったのでそれを引きずるのが心配でしたが、今日は点数が取れて良かったです。動き自体は良かったと思うのですが、反則やミスからの失点が多すぎたかなと思います。いい試合とは言わないですけど、分かりやすい課題が見つかったので良かったです。一昨日監督の言った通りだらしない自分たちがいたので気持ち的に切り替えてみんなでまた1からと決めてやってきました。(ディフェンス面の課題について)まず失点しないためには反則をなくすことです。FWも少し守りの意識があればもう少し楽にDFを守れるかなと思います。これからビデオなり見て修正していきたいです。前の試合に比べたらパスミスやレシーブミスが少なくて、後ターンオーバーが少なかったから今日みたいに点がつながったと思うのですがその中でもちょっとしたミスがちょこちょこあったので直します。上位対決ではミスが多いチームが負けると思うので、ミスをしても誰かが補えるように意識していきたいです。(シュートについて)川村が持っていてチャンスだなと思ったのでパスも送れるなと思って狙っていったら、少しキーパーに当たってしまったんですけど久しぶりのゴールだったので良かったです。次は早稲田戦で本当に大事な試合になっていきますので今日みたい立ち上がりが課題として残っているので先制点を先に明治が取れるようにして楽な試合展開に持っていきたいと思います。次は本当に大事な試合なので自分たちのホッケーをすれば負けることはないと思うので、最初から全力で。スローガンも全力ということでしっかりやっていきたいと思います」
大津
「序盤からしっかり足を動かさなくちゃいけないところを怠ってしまったことが先制点を決められた原因だと思います。(2ピリオドへどう切り替えたか)今日は試合を見ている選手にシュート数とか良いプレ―悪いプレーを見てもらってそういうところからこういう時にこういったプレーがあったから次は直そうという話とかして、1ピリオドに行われた良いプレー、悪いプレーを把握しそれをインターバル中にしっかり見直しました。(一昨日の監督の話から意識したことは)特に自分自身意識せずセットの上級生として言われたことをやるというよりはやらなくちゃいけないことをやるという思いでホッケーをやっているので、言われたことだけをやっても上手にはなりませんし、それにプラスアルファで絶対やならなくちゃいけないことはあります。そういうところ心掛けてホッケーをやってました。DFとFWのギャップコントロールというのでしょうか、そこの間でのプレーで5人でしっかり守らなくちゃいけないところを間が空いてしまったとか。FWとDFがちゃんと連携できていないところが失点につながりました。そういうところは話し合えば直ることですので話し合って直したいと思います。負けられないですし、むしろ負けてもいい試合なんて1つもないので選手としても勝ちたいという気持ちにおいても明治のほうが必ず上なので、それをどうプレーに表せるかだと思います。絶対に早稲田に勝って次につなげたいと思います」
大椋
「今日の試合は最初に1点を入れられて、そこからエンジンが掛かったので、出だしからしっかりやればコンスタントにできたかなという感じです。集中力が切れてしまうところがあったので1試合続けて集中力が持つようにしたいです。前に比べれば集中できたと思いますけどやはり1ピリオドと3ピリオドの後半は集中できてないところもありました。次からは上位の人とやるので、今のままではすぐ足元すくわれると思います。ですのでしっかり直したいと思います。(ターンオーバーについて)ターンオーバーばかりが失点につながっていると思います。今はまだ下位チームとやっているので危なげなくできていますが次からは上位とやりますのでそういうことではすぐに点数を取られてしまうのでしっかりやっていきたいと思います。攻撃面は問題ないと思いますが、DF面では1対1で負けたり油断したプレーが多くありました。今日は反則も多くなってしまったのでしっかりやっていきたいともいます。練習は自分のセットだとゴールにゴールにという気持ちでやっていますが、全員得点する能力はあるので空いている人がいればパスを出して打っている形でやっています。失点が多くなってきているので失点を0にして、反則でリズムを崩さないように、残りの3試合しっかりやっていきたいです。自分たちのセットの目標はFW陣全員1点です。個人的には秋リーグ1位になりたいのでゴールをどんどん狙っていって優勝を取りたいと思っています」
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