
実力は発揮するも総合9位/全日本学生選手権
悔しさは残るもやり切ったレースだった。「できるだけ前を走って、一艇一艇がしっかり帰ってくる」(鈴木将平主将・商4=逗子開成)という作戦で臨み、今まで個人に任せていたスタートもまとまってすることにした。スナイプ級はノーケース、ノートラブルでレースを終え、無駄な失点はなし。実力は出し切ることができた。しかし弱風よりも強風を得意とする選手の多い明大としては「もう少し前に行きたかった」(鈴木)と悔やむ場面も見られた。抜けるポイントごとに抜いていきたいと語っていたが、抜き切れない場面も多く課題が残った。
切り替えがカギとなった。最終日、470級では「普段通りのことができるように意識した」(坂隼輔・理工3=逗子開成)と前日までの風を頭に入れレースに臨んだ。しかし、全体としてあまり良い順位は取れなかった。昨日の反省を生かせた艇と、生かせなかった艇の違いが出た形だ。「大会中であっても切り替えて、修正していかなければならない」(坂)と反省をつなげられたかが重要となった。
見つけた課題は来年につなげる。基礎技術などが課題として挙げられており「上位校との差は練習量」(坂)。限られた練習時間の中でいかに質の高い練習を行えるかが大事になる。課題が浮き彫りになったことも今大会の収穫だ。「来年からは強風でも海に出て練習しようと考えている」(坂)とすでに目線は来年に向けられている。今年一年間チーム状態は良く「みんな一生懸命やってくれた」(鈴木)と主将も振り返った。チーム力を生かし、来年の飛躍に期待したい。
[谷澤優佳]
試合後のコメント
鈴木
「強風下で4日間予定されていたのが2日間になってスケジュールとしてはタイトな中行われてて負担も大きかったと思う。それでも2日間でそれなりに悔いの残らないノーケース、ノートラブルでできたので、そういった意味では実力通りの結果だったかなと思う。(風の影響は)得意な人、不得意な人はそれぞれいるけれど、どちらかと言うと風が強い方が有利だった面もあったので、もう少し前に行きたかったと悔しい思いもしている。風の影響でどうこうというのは特にはなかった。(どのような作戦で臨んだか)初日は特に深く考えずできるだけ前を走って、一艇一艇がしっかり帰ってくるというのを考えてやっていた。3日目のレースが順位が出て、上の順位に辿り着くために具体的にというよりかはそれぞれがしっかり前を走って帰ってくるというのを意識してやった。あとはチームとしてできるだけまとまって、スタートも個人個人に任せていたのをある程度まとまって出るというのを意識した。(ポイントを狙って抜くという作戦は)自分も含めて抜けなかったところの方が多かったと思っている。もちろん抜けるポイントもあったと思うけれど、どちらかと言えば落とすことの方が多かったのかなと思う。(自身の艇については)良かった時は良かったけれど落としてしまうという、もったいないことを自分が多くやってしまった。そういったところでもう少しできればいけたかなと反省している。(4年間振り返って)悔しいながらもやり切ったという感じはある。もっとああすれば良かったかなという部分もあるけれど、みんな一生懸命やってくれた。次につながれるように自分も協力してやっていきたい」
坂
「昨日までの結果は個人として全然納得いくような結果ではなかった。艇のスピード自体も納得いくようなものではない。コースの戦略であったり、他の艇との駆け引きまで意識になかった。だから今日は、強風で視野が狭くなりがちになるが、普段通りのことができるように意識して臨んだ。結果的に今日もあまり良くなくていい順位は取れなかったが、課題が浮き彫りになったので今後の練習であったり、来年以降につなげられると思う。強風が苦手で、強風になると普段できることができなくなる。風が吹くとやはり艇も速くなるが、ロープを引く力が普段よりも必要だったりする。一番の課題は体力面。それは個人としてもチームとしても言えること。(コンディションについて)昨日と同じような風向の風が吹く予報だったので、右側が良かった、左側が良かったなど昨日良かったことを頭に入れていた。今日は3レース中2レースで、スタートで他の艇よりも速く出ることができなくて、リカバリーをしてどうにかするという展開になってしまった。スタートで出れた時は多少楽に展開できたが、今日はスタートが決まらなかった。昨日より艇のスピード自体は良くなって、コースだったり周りの艇に目を向けることができた。ただ練習不足もあり、上手くはできなかった。結果に関してもまだまだ納得できるようなものではない。正直もっと上に行けると思っていた。ハーバーの都合であったりとかで、今年は強風であまり練習ができなかった。来年からは強風でも海に出て練習しようと考えています。上位校との差は練習量。限られた練習時間の中で質を上げていかなければならない。(470級チーム総括)昨日出た反省を今日につなげられた艇とつなげられなかった艇、つなげられなかった部分があった。大会中であっても切り替えて、修正していかなければならない。今回はそこのところが上手くいかなかった」
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