
SO戦を制し、東農大に勝利 ベスト8進出を決める/全日本学生選手権
激闘を制した。前後半70分で決着がつかず、勝負の行方はSO戦に託された。第2シューターの安部がゴールを外すも、第1、3シューターの宮下大輔(法4=皆野)、谷光未有(法1=天理)はしっかりゴールを決めた。さらに相手ターンでは、「絶対体のどこかに当てればコースを外れる」と國友督仁(政経2=丹生)が第3ターンまで全てストップ。2―0で迎えた第4ターン。決めれば勝利の場面でチームメイトからの声援を背にピッチに立ったのは柏木。ボールを前に出し、GKが飛び出した瞬間を狙った。GKのふいを突いたループシュートは、鮮やかな放物線を描きゴールネットへ。試合を決めるゴールに柏木は全力のゴールパフォーマンスを見せ大喜び。チーム全員が祝福に駆けつけた。
ここ一番での強さを見せた。前半16分、リバースシュートを決められ先制点を奪われる。しかし次第にペースをつかむと、同32分PCの流れから谷光が放ったシュートのこぼれ球に安部が反応。GKのリバウンドを執念で押し込み、1―1の同点に。後半はお互い譲らずSO戦にもつれこむも、チームに不安はなかった。今季、公式戦で何度もSO戦を経験。全日本大学王座決定戦3位もSO戦の末に勝ち取ったものだ。一対一での対応力を武器とする守護神・國友を擁し、土壇場に絶対的な強さを見せている。「SO戦になった瞬間に勝てるという確信があった」(宮田知監督)。今日の勝利は必然のものだった。
勢いそのままに突き進む。次戦の相手は駿河台大。今大会のベスト4、さらには全日本選手権への出場権を賭けた重要な一戦だ。3連続セーブを見せ勝利の立役者となった國友は「明日も大事な試合。体を張ってケガしてもいいからゴールを死守したい」と力強い一言。今試合、ケガで離脱していた大嶋雄飛(文3=今市)が満を持して復帰し、フルメンバーが揃った。チーム一丸となり、準々決勝に挑む。
[萬屋直]
試合後のコメント
宮田監督
「トーナメントだから、どういう勝ち方であろうが先に進むためには勝つしかない。最初の方、東農大は昨日に1回戦をやっていることもあり、このグラウンドにも慣れていた。こちらは最初の全国大会ということで緊張して、立ち上がり地に足がついていなく、結果先制されてしまった。ただ、そこは取られても跳ね返す力は持っているという自信はあって、何とかキャプテンがPC崩れだけどしっかり決めてくれた。欲を言えばもっとチャンスがあったから早く突き放したかった。SO戦になった瞬間に勝てるという確信があった。今日買った意味は明日勝たないと何の意味もない。試合が終わったのでオフの時間、体も頭も冷やして明日の試合に挑みたい。極端な話、全部SO戦で勝って優勝してもいいという風にベンチで言った。粘れということです。みんな成長していると思います。SO戦については練習で宮下はね、堂々と決めるんですよ。安部はちょっと外しちゃったけど、谷光は手堅いし。最後柏木が決めてくれたけど、最悪、最後のシューターの川村まで行ってもあいつは根性が座っているからね。大学王座の時もあいつが決めて勝っているし、そういう意味でも信頼はしていた。ただ結果はね。あいつらが打って負けたらそれはサインした僕が悪いのだと。気持ちではこっちが勝っていたんでね。あっちはミスばかりしてくれたし。明日もこんなことになるかもしれないけど。SOに強いキーパーだから。よく止めてくれて。ゲーム中の守りも無駄な動きしないでしっかりゴールを守るってことをしてくれたので。あの時は大嶋がケガで欠けていたりだとか春で岡崎がケガで出られなかったりだとかようやくここに来てフルメンバーが揃ったということで、本来のうちの力が出せる状況に。それは連中が1番よくわかっていると思う。だからここでこのチャンスで勝たないと。応援団にも駆けつけてもらったので、応援の声を味方にして奮い立ってやれと言ってピッチに送りだした。良かったんじゃないかなと思います」
小池文彦コーチ
「最初からこの試合が山場だと思って、きつい試合になると思っていました。案の定そういった試合になって、本当だったら70分間で決められたら良かったんだけど、結果的に勝ち切れてそれはそれで良かったと思います。トーナメントは一回も負けられないのでとにかく勝てて良かったね。ただし、明日勝たないとベスト4に入れないから、次を見据えて明日に向けてリフレッシュさせたいと思います。SO戦は王座の経験が生きたと思うし、彼らも練習しているからそのあたりは落ち着いてできていたかな。先制された後に、前半のうちに同点にできたことがポイント。でも後半はうちのペースになってきていたけど、決めるところで決められない。なかなか集中しきれてなくて、そこを決めていればもっと楽に勝てたかなと思います。明日は外からつないで中で勝負させる明治のホッケーができれば必ず勝てる。もう必ず勝ってベスト4。それで全日本選手権の出場権を勝ち取る。そして優勝へそれしかないね」
安部主将
「初戦ということで、みな硬さが見えたのですが、最終的に勝ち切ることが出来たので明治の強いところが出た試合だったと思います。同点ゴールは本当に何も考えずに打ちました。打った瞬間に入った感じがしたので、練習の成果が出たところかなと思います。ハーフタイム間には1回戦負けたらもう終わっちゃうので、悔いが残らないように思い切りどんどんチャレンジしていこうとチームで話し合って試合に臨みました。SO戦はずっと練習していたところだったのでもう負ける気はしなかったですね。練習の成果が出た結果だと思います。相手は駿河台という強豪ですが、いつも通り基本的なことをやって、準決勝に臨みたいと思います」
國友
「気持ち的には今回秋リーグで自分がかなり足を引っ張って、チームが下位決定戦に回ってしまったので、ミスがこれで帳消しになるわけじゃないですが、4年生には1試合でも多く試合をして欲しいし全日にも出たいので、『絶対に負けられないなと』いう気持ちで挑みました。打ってきても抜きに来ても、絶対体のどこかに当てればコースを外れるなと思っていたので突っ込む気持ちでいました。1年のころは何回かSO戦を経験したのですが、かなり前に出て一瞬で交わされるというのが多かったので、2年になってからあんまり出ずに我慢して我慢して相手の動きを見て止めに行くという動きに変えました。結果として相手が何をしてきても対応できるようになりました。接戦だったので勝つと我慢していたものが爆発しました。本当はもっと落ち着いていこうと思っていたのですけどね。明日は全日を賭けた大事な試合なので体を張ってケガしてもいいからゴールを死守したいです」
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