
アンカー大六野が逆転達成 史上最高の2位/全日本大学駅伝
エースの実力を見せつける逆転だった。距離が最長19.7kmの最終区間。駒大が首位を独走する中で、明大は青学大、東洋大と2位争いを繰り広げた。第7中継地点で明大は3位と6秒差の4位。襷を受けた大六野は「序盤は東洋とか飛ばしていたけれど、後半にしっかり追っていけるイメージはあったので焦りはなかった」と落ち着いて状況を読んでいた。15.3kmには東洋大の田口を抜き、3位に。その後16.1kmでは2位を走る青学大の神野に追いつく。神野の表情を確認して大六野が前に出た。神野は粘り、並走した状態が続いたが最後の最後、ゴール間際のカーブで神野を振り切り、明大最高の2位を確定させた。大六野は区間2位のオムワンバ(山梨学大)に22秒差をつけて区間賞も獲得。エースとしての実力と存在感を十分に示した。
17位から大逆転を遂げた。各校の主力選手が集ったハイレベルな1区で、文元慧(政経4=洛南)は17位と予想外に大きく出遅れ。しかし、明大はすぐさま巻き返しにかかり、全員がその勢いをとだえさせなかった。2区を走った木村慎(商3=浜松日体)は「ただ前を追いかける気持ちで」と無心に走り、9人抜きで8位まで順位を上げて襷リレー。続く3区の有村も「自分も次につなげないといけないと思った」と奮起し、区間賞の走りで逆襲の流れをつくった。5区では横手が区間記録を25秒更新する活躍。「10kmを29分のペースで走れば区間新が出ることは分かっていた。きついなりに走れた」と自覚しながら記録を樹立した。7区に登場した山田稜(理工2=九州国際大付)は初めての大学駅伝出場だったが、落ち着いた走りを見せ、大六野の好走に繋いだ。
三大駅伝と呼ばれる大会の出雲駅伝が中止となり、これが今シーズン初めの駅伝大会。チームも八木沢元樹(商4=那須拓陽)ら数名を故障で欠き、出場選手も故障あけなど調子は不揃いの状況だった。その中で明大史上最高順位を獲得できたことから、今後チームの本領に期待がかかる。最終目標に見据える箱根での優勝が近づいて見えた。
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