早大に大敗も東大には快勝/東京六大学女子対抗戦

 今回で32回目の開催となった東京六大学女子対抗戦。今日から11月9日までの土曜日、日曜日の計4日間に渡って行われる。開幕となったこの日は明大駿河台体育館で早大、東大との試合が行われた。1部リーグに所属する早大は先のリーグ戦で初優勝を飾り、春のトーナメントでも準優勝している強豪。序盤からその強さに圧倒され58―122で敗れたものの、ゲーム中盤では競り合う場面も見せるなど力を見せた。一転して格下との対戦となった2戦目の東大戦では多くの選手が試合に出場しながら118―42で快勝。1勝1敗で初日を終えた。

<早大戦>
 スターターは川副舞(理工3=富士学苑)、松本真衣(理工1=鵬学園)、伴真衣香(文3=東京成徳)、北浦彩加(国際3=大津)、萱沼史織(情コミ2=埼玉栄)。

 序盤から連続得点を許し格上相手に完敗を喫した。今季1部リーグ戦で初優勝を飾った早大との対戦。「今までやってきたチームとは当たりも技術もスピードも全然違う。その中でできることをやろうと臨んだ」(儀保梓・政経3=那覇)。しかし高さのある相手の組織的なオフェンスに対し明大の小さなミスが響くと試合開始から4分間で12連続得点を許すなど苦戦した。そうした厳しい状況の中でも北浦が24得点、萱沼が17得点とインサイドで奮闘する2人が強さを見せた。中でも北浦は第1クオーター、11得点中10得点の活躍。本人は「みんなのアシストが良かった」と謙遜するが1対1でひるむことなく戦う姿勢を貫くと次々に得点を決めた。
 格上との対戦に収穫も得た。「オフェンスの合わせとか通用するところがたくさんあるという収穫はあった」(北浦)と1部優勝校という格上相手に手応えも感じた。大学トップクラスの能力を持つ相手に圧倒される場面もあったが2部昇格を果たしただけの力は見せた。しかし「もう一歩頑張らないといけない」(北浦)と更なるレベルアップの必要性を感じさせる試合となった。

<東大戦>
 スターターは川副、加藤葉月(営3=明大中野八王子)、伴、北浦、儀保。

 格下相手に圧勝した。4部リーグに所属する東大との対戦は第3クオーターに大量得点で相手を突き放した。萱沼の連続得点で幕を開けた第3クオーター。儀保が「夏くらいから打ち込んできた」という3Pシュートをこのクオーターだけで3本沈めるなど積極的にゴールを狙う。「ここまで長い時間プレーさせてもらったのは、大学に入ってから初めて」(橋本みなみ・商1=県立柏)という橋本も速攻などでゴールへの強い姿勢を見せ得点を重ねると、堅いディフェンスも相まってこのクオーターだけで28点の差を付けた。早大戦とは対照的に他のクオーターでも終始力の差を見せ、100点ゲームとなる118―42で快勝。選手全員が力を発揮した好ゲームとなった。

 格上、格下との2試合を終え、主力の選手、控えの選手ともに貴重な経験を積んだ。初日からダブルヘッダーという体力的に大変な中で試合をこなした。明日は4部の慶大と対戦する。慶大戦を含む残る3試合もしっかりと臨み今年の締めくくり、そして来年へつながる実りある大会としたい。

[吉川真澄・松井嚴一郎]

試合後のコメント
北浦

「早稲田は個人技というよりも組織で、5人の動きで攻めてくるのに対してディフェンスのローテーションがあまりうまくできなかったというのが反省点。1対1でつけている部分もあるが二線で寄ってしまって他のところが空いたりというのが1部とやるときは多い。オフェンスは自分たちのペースでできていた時間もあったのでいい経験ができたと思う。オフェンスの合わせとか通用するところがたくさんあるという収穫はあった。1対1で通用するところからもう一歩頑張らないといけない。みんなのアシストが良かった。1対1で負けないように頑張った。でも自分はディフェンスでの1対1の守りとかリバウンドが徹底できていないので今日の試合では反省点がたくさんでてきた。明治は一人一人1対1が強いプレーヤーだと思うのでそこを生かしつつ止められたときの合わせが確実にできるように詰めていけたらと思う。慶應は気を緩めたら出だしも悪くなってしまうので気を引き締めて自分たちの持ち味を出せたらと思う」

儀保
「1試合目は1部のチームで今までやってきたチームとは当たりも技術もスピードも全然違う。その中でできることをやろうと臨んだ。格下はルーズとか細かいところをしっかりやっていかないとダメなのにそれが負けていた。それをこの時期に知れたのは良かった。早稲田はうまいし強い。でもルーズとかボックスとかもっとやれた。できない中でもできたことはある。(点差的には変わらないところもあったが)入ってなかっただけで崩されてはいた。(マークの相手は大きかったが)この先の2部にはそういう相手がいっぱいいるので高さで勝てないなら頭で考えてやれるようにしたい。2試合目はもうちょっとできないといけない相手。夏くらいから3Pシュートは打ち込んできたのでそれを試合の中で決めれたのは自信になった。いつもはゲームを引っ張っていってくれる存在がいるけど自分が引っ張っていかないといけないメンバー構成だった。いい時はまとまってるけど悪いときにももっとまとめられるようにならないといけない。小さいので外も中もできないといけない」

橋本
「1試合目は相手が関東ナンバー1で、自分の出番はちょっとだったが、出た時は外で見ている時以上に速いし、大きいし全部がしっかりしているなと感じた。その中でも、先輩たちのディフェンスなどが通用していることもあったので、この1年でチーム全体が成長したなと思った。4月から頑張ってきて、この六大の大会で出番があれば、やってきたことを全て出し切らないといけないと思っていた。ボールを持ったらとにかくシュートを狙って積極的にやっていこうということを意識してプレー。シュートを決められたのは良かったし、3Pも1本決まったのでそこには満足している。でも、ここまで長い時間プレーさせてもらったのは、大学に入ってから初めてで、途中でばててしまったので今日の自分のプレー自体は微妙という感じ。(第3クオーターの大量得点は)出だしが良かった。それと、ディナイやシュートを打たれた後のスクリーンアウトがしっかりできていた。ディフェンスからつくったゴールラッシュだったと思う。今後は体力面と、逆サイドでボールが回っているときの動き方、それとディフェンスを改善していきたい」