古俣ベスト8に終わる 女子エペ個人/関東学生選手権

2014.10.28
 好成績を期待された古俣潮里(政経1=新潟)は女子エペ個人でベスト8に終わった。関東インカレ3日目は男子サーブル団体と女子エペ団体、男子サーブル個人、女子エペ個人が行われた。男子サーブル団体と女子エペ団体はともに2回戦で格上とも言える相手に健闘を見せるも、どちらも敗れベスト8。男子サーブル個人では島田義人(営2=鳥羽)が2回戦敗退ながら存在感を示した。
[男子サーブル個人]
 島田義人(営2=鳥羽)が強豪を相手に善戦した。ベスト16を懸けた曽我(中大)との一戦。世界ジュニア選手権の日本代表にも選出された実力者に食らいついた。序盤は先行を許すも6―8と食い下がる。しかし、女子エペ個人の選手紹介のために試合が一時中断すると流れが変わった。「選手紹介を見ずに試合のことを考えていたが曽我さんの方が考えていた。自分の一歩上を行っていた」(島田)と、終盤に突き放され最終スコアは8―15。見せ場はつくったが「基礎ができていない」(島田)と、実力不足を痛感させられた。
 また好成績を期待された守屋一教主将(法4=愛工大名電)は序盤の失点を巻き返せず3回戦敗退、杉田賢人(営3=埼玉栄)も2回戦敗退に終わった。

[女子エペ個人]
 予想外のラストだった。ベスト4を懸け鈴木(日大)と激突。中盤までは得意の近い間合いで攻め、試合を優位に進めた。相手に対応された中盤以降は作戦を変更するも「遠い間合いから中途半端にアタックにいってしまった」と古俣。14―11と先にマッチポイントにたどり着いたが、土壇場で追いつかれ一本勝負に持ち込まれた。直後に審判の掛け声を待たずにスタートしてしまい、イエローカードを受けると、再び同じ反則を犯し、痛恨のレッドカード。審判に抗議するも認められず。相手に1ポイントが与えられゲームセットとなった。
 初めての関カレはベスト8に終わった。インカレの出場権に加え、来年の関カレのシード権を手にしたが「もっと上に行きたかった」と古俣。不運とも取れる形での敗戦だったが「レッドカードで勝敗が決まるような試合にしてしまったことが課題」と敗因を自身に求めた。

[男子サーブル団体]
 接戦を落とした。張眞(専大)に取られたポイントを守屋主将が取り返す、という構図のシーソーゲームを序盤から展開。この試合は守屋主将、張眞(専大)ともに19ポイント奪うなどエースがチームをけん引した。37―40で迎えた9人目、ついに両校のエース同士が対決。逆転勝利を期待された守屋だったが、張眞(専大)に力負け。39―45で敗戦した。「1人1人の微差が最終的に6本差になった。差があることは認めざるを得ない」と長尾康司助監督。ベスト4の壁は厚かった。

[女子エペ団体]
 1回戦の学習院大戦は危なげなかった。序盤こそリードを許したが2人目の古俣が逆転すると、その後は主導権を握り続けた。奥村美咲(理工2=北陸)も積極的に足を動かし得点を重ね、終わってみれば45―19の快勝。実力で上回る明大が確実に勝利を挙げた。
 しかし、あと一歩及ばなかった。2回戦の相手は昨年、おととしとこの種目を制している日体大。明大も必死の粘りを見せたが、リードを許したまま終盤へ。29―34というロースコアの展開で勝利を託された9人目は、エース古俣。ビハインドを背負っていたため積極的に前に出たが、堀川(日体大)に上手く合わせられた。11点を奪われ38―45でゲームセット。「手も長くて合わせが上手いということを分かっていた」(古俣)と警戒していたが攻略し切れなかった。一時はリードを奪うなど勝機はあっただけに悔しさが残る試合となった。

[柴田遼太郎]

試合後のコメント
長尾康司助監督

「今日は実力通りの結果かなという感じ。明治大学の今のポジション、強いところには歯が立たなかったけれど、下のところには普通に勝てた。大物を食うことができなかったのは残念。女子のエペ団体で日体大と接戦だった。途中はリードしている場面もあったので、あわよくば勝ちたかった。古俣は優勝してもおかしくない素材。スピードは一番ある。スピードがある反面、粗さもある。1年生ということを考えれば、ベスト8は最低限の試合はした。男子サーブル団体の専大戦は6本の差は出たが、それぞれは微差。1人1人の微差が最終的に6本差になった。差があることは認めざるを得ない。自分たちの試合はできたが、1本ででも44本でも負けは負け。勝利に徹して考えればそういう見方もできるが、スコアを見れば食らいつけたのかなと思う」

島田義人(営2=鳥羽)
「(エペ個人について)曽我さんが上手いのは知っていた。大学でもどんどん上手くなっている。8―6の時はいけるかと思ったが駄目だった。(女子エペベスト8の選手紹介による中断について)選手紹介を見ずに試合のことを考えていたが、曽我さんの方が考えていた。自分の一歩上を行っていた。差は丁寧さ。自分はまだ筋力とかが全然足りない。基礎ができていない。(エペ団体は)いい感じの流れではあったが最後の最後に崩れてしまった。最後だと緊張してしまい、思ったようなプレーができない。基礎ができていないので基礎をしっかりして、あと手も速くないですし、相手を見ることも覚えなくてはいけない」

古俣潮里(政経1=新潟)
「(エペ団体について)日体大には2人強い方がいて、もう一人の人にも1点プラスくらいで帰ってきてしまった。そこをもう少し慎重に取りたかった。強い2人にも最初は善戦してポイントも取れていたが、フェイントを懸けて出てきたところ捉えてポイントを取っていたことがばれた。対策をされてからは、こちらが追う側ということもあって、対策に対する対策ができずに流れてしまった。相手が出てこなくなったら、こちらはポイントが欲しいから出ざるを得なかった。出ていったところを合わせられた。特に、最後の堀川さんは自分よりも背が高く、手も長くて合わせが上手いということを分かっていたのにも関わらずやってしまった。(エペ個人について)ベスト8という結果については、来年のシード権を取ることができたので良かった。ただ目指していたのはもっと上の方だったので、上に行きたかった。(終盤に追いつかれたのは)相手にばれたから。そこでドゥーブルに徹すれば良かったが、アタックに行ったら合わせられるだろうなというのがあってアタックに行かずに後ろで合わせようと思っていた。しかし相手もなかなか来てくれなくて、じれてしまって中途半端にいってしまった。遠い間合いから中途半端にアタックにいってしまったので、ドゥゼームが可能な間合いになれなかった。焦って攻め急いだ。間合いが近くないのにいってしまった。最後は私の反則。一本イエローを取られてもあまり深く考えていなかった。取られて当然だが、今までなあなあでやってきていた部分もあって取られないことが多かった。審判の間合いに合わなかったというのもあった。そのレッドが致命傷になるような試合をしてしまったのは私。あまり気にし過ぎても自分の動きが狭まるだけだし、それによって勝敗が決まるような試合にしてしまったことが課題。レッドで負けたことよりも、14―11から追いつかれたことの方が問題だと思っている」