フルーレ団体は男女ともに日大に敗れベスト8/関東学生選手権

2014.10.25
 前日に続き、好成績を残すことはできなかった。関東インカレ2日目は、男女フルーレ団体と、男子サーブル個人の予選リーグ、女子エペのベスト32までの試合が行われた。フルーレ団体は男女ともに日大に力負けを喫しベスト8。それでも男子は10位、女子は8位までに与えられるインカレの出場権は確保した。男子サーブル個人では杉田賢人(営3=埼玉栄)、女子エペでは古俣潮里(政経1=新潟)らが順当にコマを進め、27日に行われるトーナメント戦に弾みをつけた。

ベスト8に終わった男子フルーレ団体"<"align=right

[男子フルーレ団体]
 完敗だった。1巡目を終えた時点では12―15と食い下がるも、中盤以降は圧倒された。最終スコアは21―45。男子フルーレ個人の準優勝者・佃(日大)ら実力者をそろえる日大は優勝候補だったが、守屋一教主将(法4=愛工大名電)は「やる前からそのことを意識していた時点で負け」と振り返った。
 明大はフルーレの層が薄く、専門とするのは道脇啓太(営1=熊本県立翔陽)のみ。その道脇のブレーキも痛かった。「力が入り過ぎて動きが大きくなってしまった」(道脇)と、獲得したのはわずかに2ポイント。一気に主導権を握られてしまった。「他の二人がフルーレの選手ではないので、本当は自分が相手を突き放さなければいけない」(道脇)とフルーレ陣としての自覚はある。この悔しさはインカレで晴らしたい。

[女子フルーレ団体]
 エペの主役は古俣潮里(政経1=新潟)に譲っても、フルーレの主役は譲らない。山岡珠子(政経3=鳥羽)が最後に意地を見せた。ベスト4を懸けた日大戦。1巡目の古俣が5―3と先行し好スタートを切るも、実力者をそろえる日大に押し込まれる展開に。2人目の山岡が6―8と逆転されると、続く奥村美咲(理工2=北陸)は1ポイントも奪えずに6―15。最終的にこの種目で、第3位に輝いた強豪校に突き放された。それでも山岡が、17―40で回ってきた3巡目に驚異的な粘りを発揮。23点差と逆転は難しい状況だったが「それならば相手に45本を取らせたくないという気持ちだった」と山岡。女子フルーレ個人5位の安田(日大)から5ポイントを奪う活躍を見せた。しかし、22―43となったところで無情のタイムアップ。学習院大との1回戦では45―32と勝利を挙げ、インカレの出場権は獲得したものの満足は全くしていない。自らが逆転を許した2回戦の1巡目を引き合いに出し「強い相手でも自分がもっと点数を取っていって後輩を堂々とプレーさせてあげられたら」(山岡)と反省しきりだった。
 フルーレを中心としているのは女子では山岡のみ。それだけにフルーレに懸ける思いは強い。エペで圧倒的な存在感を放つ古俣にもフルーレでは負けられない。

[男子サーブル個人]
 杉田と島田義人(営2=鳥羽)が予選を通過した。ともに全勝で島田は全体の5位、杉田は6位の好成績だった。27日、プール戦を免除され2回戦から登場する守屋主将とともに、トーナメントに臨む。一昨年のインカレで4位に入った守屋主将をはじめ、充実した戦力を誇る男子サーブル陣。関カレ制覇に期待が懸かる。

女子エペ個人は1回戦敗退に終わった山岡"<"align=right

 3人全員が出場し、そろってプール戦を勝ち上がった。古俣は貫禄の1位通過、奥村は11位、山岡は34位で通過しインカレ出場権を獲得した。その後トーナメントに臨んだ山岡は高木(日大)に敗れ1回戦敗退。奥村と古俣の2人は27日、トーナメント2回戦から登場する。
 自分のフェンシングができず、山岡にとっては悔しい敗戦となった。予選をかろうじて通過し、臨んだ1回戦。中盤までは競っていたものの、7―9から一気に5ポイントを連取され勝負が決まった。ビハインドで迎えた勝負の第3セット。勝利を目指す山岡は果敢に前へ出たが、プレーを相手に読まれ、受け流された。「気持ちだけが先走ってしまった。そこでタイミングを変えることができていたら」と山岡。相手の方が一枚上手だった。

[柴田遼太郎]

試合後のコメント
井原健三監督

「フルーレはメンバーが不足している。最低限でもインカレにいけるようにということでやってきた。男子の場合は日大に一矢報いようと思ったが、でもやはり個人戦の結果を見てもいいからね。まあ健闘した。日大、法大、中大、早大の4強は壁。本来はサーブルの選手だけど、守屋が頑張っていた。プレー面もそうだが、精神的な面。そこが大事。フルーレ専門でやっているのが道脇一人。しかも1年生だから、チームとして難しい。他の選手はエペとかサーブルが主。やはりフルーレは難しい。(試合後は)成績そのものではなく試合の流れやどういう状況だったのかなどの記憶を記す、フェンシングノートというのだけれど、メモを取れと言った。そうすればインカレでも生きる。女子のフルーレに関しては、フルーレがしっかりできるのは山岡だけ。そして3人しかいない。一人ケガをしたら終わり。その中で、3人でチームワークを取ってやっている。フルーレに関しては山岡がリーダシップを取ってやっている。日大戦でも最後は、上級生としての責任感かな、を見せたと思う」

守屋一教主将(法4=愛工大名電)
「今日自分は出なかったが、特に1回戦は思ったより個々で動けていたのではないかと思う。自分を出せないと駄目なので、自分を出せるように徹しろとは言った。日大との差は総合力。技術から、体力からメンタルまで日大が全部上回っていた。昨日と同じようなことになってしまうが、やる前からそのことを意識していた時点で負けだった。その辺がまだまだ及ばないところ。最初の1、2周りは勝っていたので、明大でも勝てるシーンもあるのだなとは思った。自分たちのフェンシングができていた。徐々に押し込まれたのは一人がゼロとかでやられてしまったので流れを持っていかれたのではないか。月曜日に行われるサーブル個人は最後なので勝ちたい。優勝したい。最高学年なので」

山岡珠子(政経3=鳥羽)
「(フルーレ団体について)3人の力の合計を比べてみても、確かに負けていた。それは分かっていたが悔しい。最後は駆け引きとかをしっかりして、リポストとか狙っていて悪くはなかったと思うが、最後周りは勝ってくることが役目。結果的にはプラスだったが、その前までのつなぎ方とかが全然駄目。正直、20点差あって30秒とか1分で縮まるものではなかった。それならば相手に45本を取らせたくないという気持ちだった。個人的に考えると良かったかもしれないが、団体戦であることを考えると駄目だった。自分が1試合目で抜かれてしまい、引き離されてしまった感じがする。フルーレはあまり練習していなかったが、強い相手でも自分がもっと点数を取っていって後輩を堂々とプレーさせてあげられたらなと思う。後悔というか悔しい。1回戦は1週目は悪くなかったが、2週目にがたっと奥村が崩れてしまって、自分も結構ひどいことを言ってしまった。3試合目はそこで持ち直してくれたが、最後自分が欲しがってしまった。みんなに急がなくていいと言われてしまった。そこは反省。チームとしては、勝ってインカレにつなげることができたので良かった。個人として出場できるのはフルーレだけ。自分はフルーレを頑張っていきたい。後輩たちに楽しくフルーレをやってもらうためには、自分がもっと点数を取れるようにならなければいけない。そこをもっと引っ張っていけるようにしたい。もちろんエペでも足を引っ張らないようにしたい。(エペ個人について)全然駄目でした。坂野にも全然自分のプレーができていないと言われた。気持ちが弱かった。フルーレの団体戦で心が折れてしまっていた。そこでしっかり切り替えることができれば良かった。負けた試合も2セット目までは3点差くらいに抑えられていた。第3セットでいかなきゃいかなきゃと思っていったが、相手の方が一枚上手だった。いくことも、やろうとしていたことばれていたがそれしかできなかった。そこでタイミングを変えることができていたらポイントも取れたと思うが、結局気持ちだけが先走ってしまった。自分の技をもっと磨いていきたい。あと相手が何もしていないのに負けてしまった気もする。相手にこれといって強いものがあったわけでもないのに負けてしまったのが悔しい」

佐伯恒星(政経1=鶯谷)
「1回戦は自分なりにはいい動きができた。道脇がいつも通りではなかったので、そこをどうカバーするかだった。2回戦は初戦は良かった。しかし2回目と3回目は相手のペースに飲まれてしまった。そこをもっと自分からどうにかできたら良かったなと思う。諦めるなみたいな感じだったので、チームの雰囲気的には良かった。日大との差は決定力。主導権を握れた場面が無かった。インカレでは勝ち切れるように。競った場面でもしっかり自分のフェンシングをできるようにしていきたい」

道脇啓太(営1=熊本県立翔陽)
「一番駄目だった。昨日と違って繊細さに欠けていた。力が入り過ぎて動きが大きくなってしまった。団体戦の方が集中していたが自分以外も取ってくれるというイメージがあり、頑張ろうと強く思えていなかったのかもしれない。先輩たちに甘えてしまったのかもしれない。良かったところはない。他の二人がフルーレの選手ではないので、本当は自分が相手を突き放さなければいけない。インカレではフルーレ団体の中心になれればいい。相手とやる時に、自分がいるということを意識させたい。一枚いるぞと思わせたい。点数を取れる存在になりたい」