今季最多7得点で慶大に完勝 2次リーグ好発進/関東大学リーグ戦

 今季最多得点で慶大を7-3で破った。第1ピリオド12分に先制を許すが、そのわずか22秒後に同点ゴールを奪うと、さらに41秒後にはFW上野峻輔(政経2=北海)のゴールで逆転。その後も慶大ゴールを脅かし続け、シュート数は今季最多の55本を数えた。3点こそ奪われたものの危なげなく逃げ切りに成功。FW陣も復調を感じさせ、2次リーグ好発進を決めた。

カギを握るFW陣がいよいよ本領発揮か

 失点をきっかけにFW陣が目を覚ました。立ち上がりから圧倒的にパックを支配。慶大ゴールに襲い掛かるが、第1ピリオド12分。敵陣でパックを奪われると、中央突破を仕掛けた山本(慶大)をDFが止めきれずゴール前まで突破される。DFが何とか体を寄せるも、力なく転がったシュートはGK矢板祐介(商3=日光明峰)の手からわずかにすり抜け先制点を許した。しかし、ここから「得点する動きが出てきて、状態は良くなっている」(藤井匡智監督)というFW陣が躍動した。失点からわずか22秒。DF梶原聡人主将(政経4=北海道清水)がシュートフェイントで選手をかわすと、ゴール横でフリーになったFW桂川涼(政経1=白樺学園)にパス。そのパスを桂川が合わせすぐさま同点に追い付く。続けて41秒後には上野がゴール前でこぼれたパックを振り抜き逆転。14分にはFW大津晃介(法3=日光明峰)がFW大椋舞人(法3=白樺学園)とのパス交換で慶大DF陣を置き去りにして追加点。わずか1分8秒の間に3得点を挙げた。

 逆転に成功してからも、攻めに攻めた。第1ピリオドは終了間際にも1点を追加。第2ピリオド立ち上がりの2分にDF松金健太(法2=釧路江南)が遠い位置からゴールを奪いチーム今季最多だった5得点に並ぶと、9分にFW佐々木創(政経4=釧路江南)のゴールで早々に今季最多得点を更新した。さらに、試合終了間際の第3ピリオド19分にはFW工藤翔介(政経2=北海道栄)のゴールでダメ押し。慶大の息の根を止めた。「練習でも得点につながる動きを取り入れてやってきて、その練習の成果が出た」と梶原主将。今季最多得点での勝利とともに、今後への手応えをつかんだ。

 調子は右肩上がりだ。2連敗からの2連勝。この日は東洋大を圧倒した1次リーグ最終戦の前節から、さらに上積みのある内容で白星を手にした。「前節は3点しか取れなかったがFWの動きが良くて、今日のいい動きにもつながった。良い状態で後半戦のスタートが切れた」と藤井監督の評価も上々だ。いよいよ本領を発揮し始めた明大自慢のFW陣。他大を圧倒する攻撃力で、再び連勝街道をひた走る。

[高田悠太郎]

試合後のコメント
藤井監督

「FWはアタッキングゾーンでの運動量が出てきて、スコアできそうな雰囲気は出てきたかなと。(第1ピリオド)点を取られるまでの動きも悪くなくて、手応えはあって、1点取られたところですぐ取り返して、という形で流れは悪くなかったです。FWの動きは良くなってきたかなと思いますね。得点する動きは出てきましたし、状態は良くなっていると思います。スコアリングチャンスでしっかり得点するという責任が今後の課題です。今まではスコアリングチャンスすら作れなかったので。DFは全体として悪くなかったですが、ちょっとしたところでの失点なので、しっかりしないと、というところです。攻めに関しては問題無くても、守りは点数を与えないようなプレーをして欲しいというところ。(GKについて)矢板がずっとサブで、最後までGK1人で、というのは厳しいものもありますし、矢板も練習で状態が良かったので、今日は先発させました。その他のGKも調子は悪くないので、どのGKがいってもというところはありますが、試合慣れというところで今日は矢板を起用しました。前半戦は得点力不足で、自分たちの流れがつくれなかったのが、勝っていても苦しい試合でしたし、2敗にもつながったと思います。前節は3点しか取れませんでしたがFWの動きが良くて、今日のいい動きにもつながったので、良い状態で後半戦のスタートが切れたと思います」

梶原
「今日は全体的にいい動きができました。もう少し点数を決められた部分もありましたが、決めるところは決めて7得点できたと思います。ただ失点が痛かったです。完全にこっちのミスからの失点なので、そこを直していきたいです。(7得点に関しては)ここ何試合か得点が入らなくて悩んでいて。練習でも得点につながる動きを取り入れてやってきたので、練習の成果が出た意味ではいいことだと思います。FWは点数にも絡んできていて、いい動きができているので、あとは守りの意識の部分ですね。バックチェックやDFゾーンでのポジショニングだとかをもう少し意識してもらったら、失点や危ない場面が少なくなると思います。DFに関してはFWとは逆で、もう少し攻めの起点となるパスを出したいです。あとは、もっと守りでもパックを取れるような守りを心掛けて練習していきたいと思います。(コンディションは)絶好調です。練習や私生活もいい雰囲気で過ごせているので、それが試合につながっていると思います。どこも接戦で並んでいて、軽い気持ちやプレーが出たところが消えていくと思います。最後まで全力でやっていけば結果はついてくると思うので、やはり気持ちの面がこれから大事になってくると思います」

工藤
「今日は4つ目として2ピリの途中から出て、最初は動きが固まっていて良くなかったのですが、リードしてからは修正していいプレーができたと思います。今リーグ戦は3つ目でプレーすることが多いですが、いい流れで1セットにという部分を心掛けています。点数という部分は無理に狙うことはせず、3セット目は自分たちのできることをしっかりやっていって、そこから得点などプラスアルファできることをやっていきたいなと。その中で得点もできているので、ここまで戦っていて手応えは結構ありますね。上のセットでプレーしたいという気持ちはありますが、試合に出させてもらっていますし、試合に出られない選手もいる中で出させてもらっているので。ゴールは残り時間がわずかで、最後のシフトという中で佐々木創さんが良いパスをくれたので、良いシュートを打てて、満足です。昨年から比べても、全体的に成長を感じます。特に走れたり、チェックに行けたり、自身が付いたことでチームのためにしっかりとしたプレーができるようになりました。ずっと楽しくプレーできています。(佐々木さんのゴールシーンですごく喜んでいましたが)自分より、アシストして他の選手がゴールを決める方がうれしいので。昨年はリーグ5得点で、今ちょうどそのゴール数に並んでいるので、それを超えて8得点いや、いくなら10得点を狙いたいです」