西野が2週連続優勝 野添も3位入賞/東日本学生選手権

 東日本選手権に向けて好感触を得た。FS(フリースケーティング)のみの本大会。男子は野添絋介(商3=東福岡)が103・81点で個人3位に入った。女子も西野友毬(政経3=私立武蔵野)が先週に続き優勝し、さらには1年生の川平咲良(文1=帯広三条)が3位となり表彰台を占めた。

 演技後、野添の笑顔が光った。前大会の東京選手権は台風の影響でFSが中止となったため今シーズン初のFS。一本目のジャンプのトリプルアクセルで着氷後に手を付いてしまい「気持ちが乱れた」(野添)ものの転倒はなし。序盤に手を付く場面はあったもののそこからうまく修正した。順位は3位と好成績だったが「きれいに降りられていないので、細かいところをしっかり東日本(選手権)に向けてやっていかないといけない」と野添。まだまだ自分の演技には納得できていない様子だった。全日本選手権出場のために11月の東日本選手権で納得のいく演技をしたい。

 西野が2大会連続の優勝を果たした。先週総合優勝を果たしたが本大会も素晴らしい演技。女子団体の2連覇にも貢献した。最初のトリプルルッツで「自信なく跳んでしまった」(西野)と話したが、それ以外はほぼノーミス。「自分の満足いく演技にも少しずつ近づいてきている」と西野。東日本選手権を良い雰囲気で臨み、大会連覇を狙う。

[吉田周平]

試合後のコメント
個人3位に入った野添

「東京ブロック終わってから間に合ってないという不安があったのでどうかと思ったが、不安的中という感じだった。単発では悪くなかったが、曲の中でまだできてなかった。(ジャンプは)目立ったミスがないといっても全部良くはなかったので、出来としては全然満足いく出来ではなかった。最初のジャンプの三つは自分の中でも大事だと思っていてしっかり決めていかないといけないと思っていた。決める自信もあったが、一本目が乱れてしまってそのまま気持ち的にも乱れてしまって平常心で二、三本目ができなかった。(他のジャンプは)パンクはしなかったので良かったがきれいに降りられてはいないので点数もだいぶ引かれるため、細かいところをしっかり東日本に向けてやっていかないといけない。(2週連続で試合だが)疲れもあったし練習時間をうまく確保できなくて不安だったので調整が間に合ってなかった。(前回からの課題は克服できたか)今シーズンからルールが新しくなっていてそれにまだついていけないと前回確認することができたのでそこを次の試合までにルールに即して変えていけたらと思う。(今シーズンから挑戦したことは)まだ曲には入れてないが、3回転―3回転が跳べるようになったのでシーズン中にはしっかりと入れて点数を稼いでいきたい」

ルーキーの森望(営1=岩倉)
「関東インカレと同じ会場だったのでリラックスして臨めた。前回の反省点だった体力面は少し克服できた。ジャンプとスピンで細かいミスが出たのでこれから技術面でも詰めていきたい。夏は陸上でもできることをやろうということで毎日ランニングをして体力を向上させていた。二つ目のループ(ジャンプ)がこれまで課題だったが今回初めて成功できた。一度ではなく、全部成功できるように続けて練習していきたい。曲かけ練習でも最後まで集中して諦めずにやることを意識したい。大学生活も慣れてきて、周りに刺激を受けることが多い。合宿でもチーム全員で練習して、チームとして強くなれている。1年であるのでできることをしっかりやって雰囲気づくりに貢献できたらいい。目標はインカレの団体優勝とそのために個人で1桁の順位に入ること。東日本選手権までにまた気持ちを切り換えてメンタルの部分も改善していきたい」

優勝した西野
「先週よりはジャンプの回転不足が取られていないと思うので、良くなっている。初めのルッツを自信なく跳んでしまったので確実に決められるように調整していきたい。実戦を積んで調子も徐々に上がってきている。演技を最後までまとめられるようにしたい。このリンクでここまでできたのは自信になる。滑走順も先週の試合は最後、今回は4番目でどの順番でも変わらずに楽に滑ることができたことは良かった。自分の満足いく演技にも少しずつ近づいてきている。あとはルッツ(ジャンプ)を完璧にすることとノーミスで演技をまとめることが課題。ただ、ここで完璧にできていたらこの先緩んでしまうので課題が見つかったことはいいことだと捉えたい。東日本選手権は昨年優勝していてイメージもいいものがある。自信を持って弱気にならずにやりたい。今シーズンはできることを全部やろうという気持ちで臨んでいる。昨年と比べて落ち着いて練習できていることから出だしもいい。とにかく2週間しっかり練習して自信をつけたい」

前大会から調子を上げた藏佐衣子(営2=広尾学園)
「先週の東京ブロックよりはまとめられたかなと思う。失敗はあったがこの前みたいに全部ぼろぼろにはならなかったので1週間で調子を上げられたので良かった。本調子ではないがどうにか曲の中でもジャンプが少しずつ入るようになってきた。東日本はあと2週間あるので1週間でここまで戻せたので本調子で試合に臨めるようにしたい。(ジャンプは)良かったとはあまり言えないがこの前は簡単なやつもミスが多かったが一応全部ちゃんと形にはなっていたと思う。(他のスケーティングは)スピードは最後まで出せて落ちなかったので良かった。スピンもこの前もレベル取れていたので同じように意識はしていたのでレベル取れていたらいいかなという感じ。(前回から成長できたのはまとめられたことが大きいか)この前は滑っている時も緊張もあったが自分でちゃんと滑っている感じがなかったので今日は6分練習からいい感じで滑っていけたので良かった。(緊張は)したが、みんなリンクサイドで応援してくれていたので緊張は解けた。(部員の応援は)力にもなって頑張ろうと思って団体の優勝にも貢献できればいいなと思ってやっていた。(2週連続の試合だったが疲れは)この前の試合からオフを取っていなかったので疲れは残っていたが、東日本の前に少しだけ休んでまた臨んでいけたらいいと思う。完璧な調子ではないので焦りもあって休めなかった。(東日本に向けての課題は)普段できているジャンプはプラスの評価がもらえるようなジャンプを跳べるようにしたい。あとはショート(プログラム)がこの前出遅れてしまったのでショートを大切に練習していきたい。(東日本に向けての意気込み)全日本5枠しかないがそこでも戦っていけるような演技がしたい」

今季これまでとは違うプログラムで挑む佐々木美帆(政経2=日出)
「いろいろ反省点が見つかった演技だったので楽しく演技できたが悔しい部分もあった。東京選手権でできなかったところをできたが成功していた部分でミスしてしまったところが悔しかった。来シーズンに向けて生かしていきたい。(中5日の演技で)疲れはあったが、本番の時はあまり気にならなかったので大丈夫だった。次の試合では完璧な演技をしたい」

1年生ながら表彰台まで上り詰めた川平
「3位になって8位以内になることが目標だったのでまずそれがかなって良かった。先週の東京選手権からジャンプの調子が上がってきていた。トリプルトゥループが決まってまとめられたので良かった。後半は疲れが出たが大きく崩れなかった。着氷した後に足をそろえるようにしたい。再来週に東日本選手権があるのでそれまでに今回入れなかったトリプルサルコウを組み込んだプログラムでミスのない演技をしたい」