西野がシーズン開幕戦を完全優勝で飾る/東京選手権

 フィギュアスケートのシーズンが開幕した。全日本選手権の選考も兼ねた今大会。西野友毬(政経3=私立武蔵野)がSP(ショートプログラム)、FS(フリースケーティング)の両方で1位となり総合優勝した。課題だったジャンプは回転不足になるもうまく演技をまとめてインカレ王者の意地を見せた。なお、男子は台風19号の影響でFSが中止になった。

 実力を見せつけた。SP、FSともに西野が群を抜いていた。6月の関東学生選手権ではジャンプの転倒が響いて優勝を逃していた。SPは最初に3回転と2回転の連続ジャンプを決めるとその後きれいなドーナツスピンとビールマンスピンで観客を魅了。最後はダブルアクセルを決め笑顔で演技を終えた。しかし「回転不足はかなり取られている」と西野。1本目のトリプルルッツなどで回転不足を取られていた。それでも首位でSPを終えFSに臨んだ。

 プレッシャーを感じさせなかった。SP首位で迎えた西野はFS最終滑走者。演技前は緊張感が漂っていたが伸び伸びと演技を披露した。2位に10点以上の差をつけ優勝を決めた。最高の結果に「シーズン始めでこれだけまとめられたのは自信になった」と西野。次戦は東日本学生選手権。この調子で2大会連続の優勝を狙う。

[吉田周平]

試合後のコメント
優勝を果たした西野

「シーズン始めでこれだけまとめられたのは自信になった。(昨年に比べてこの時期は)全然仕上がりは違うが回転不足はかなり取られているので自分の感覚でも何個かは分かっていたので、そこを克服したらもう少し点数が上がると思う。欲を言わずにこれだけまとめられたのは良かった。(SPは)初めのルッツが回転不足になってしまった。それを引きずらずにあとのジャンプは入って冷静にいられたので良かった。(最近の調子は)試合前は結構緊張していて上がったり下がったりあったが、夏頃からちょっとずつ上がっていっていい感じにはなってきたので、もっと自信をつけていきたい。(ジャンプの課題は)だいぶ克服はしてきたと思うのであとは回転不足にならないように自信を持ってジャンプをすることと、3回転―3回転をできるようにしたい。(FS最終滑走のプレッシャーは)昨日とか今日の朝までは最終滑走だなと思っていたが、6分間練習終わってアップをし直したら体的にいい感じだったので大丈夫だと思って臨んだ。(前回の試合から成長できたことは)まとめられたことが成長できた。練習の成果をまだまだ出せてないのでもっと頑張りたい。(来週の東日本学生選手権は)とにかく頑張る。疲れとか残っているがやることはちゃんとやって、回転不足を少しでもなくしたいと思う。(今シーズンの目標は)ユニバーシアードに行きたいので東日本選手権が選考に入るが、行けるように頑張りたい」

FSで順位を巻き返した藏佐衣子(営2=広尾学園)
「(FSは)全体的にはまだまだ全然駄目だったので来週の東日本インカレと東日本選手権までに完成度を上げていきたい。(SPは)一番得意なジャンプを失敗してしまってそれが点数と順位に響いてしまった。(FSのジャンプは)1本目以外はほとんど回転が足りなかったり、ステッピングアウトしたりマイナスが多かった。加点が付くジャンプを次までにできるようにしたい。(ジャンプの調子は)やっと少し戻ってきた感じで夏休みは跳べなくなっていたのでどうにか今日に間に合って良かった。気持ちのコントロールができていたら今日ももっと良かったのかなという感じ。(理由は)去年良かった分、気持ちが付いていかなかった。結果ばかり求めてしまってそれと実力が合っていなかったり、いろいろ悩んでいた。今は楽しく練習もできてきたので、東日本までにはもっと頑張って調子を戻したい。(今シーズンの目標は)去年東京都の強化選手に入れたので今年も入って落ちないようにしたいのとインカレの代表に選んでもらえたらインカレで優勝に貢献したい。(東日本選手権は)全日本選手権までが5枠で少ないが取らなくてもいいので自己ベストを出したい」

次戦での上位を狙う佐々木美帆(政経2=日出)
「練習でうまくいってなかったので今できることをやろうと思っていた。体力面や体調管理ができていなかった。夏の間はジャンプの確率を上げることを意識した。明治の合宿では調子が良くなるようにしっかり調整ができていたと思う。これからは練習を続けて自分のことを管理していきたい。1年生も入ってきて、合宿でもたくさん刺激を受けた。ジャンプのレベルアップをしてしっかり固めていきたい」