東海大に敗戦し2回戦敗退に終わる/関東大学選手権

2014.10.14
東海大に敗戦し2回戦敗退に終わる/関東大学選手権
 力を入れていた大会で結果を出せなかった。13日、日本武道館で団体戦が中心となって行われる関東大学選手権。男子団体戦での好成績を目標に掲げてきた明大だったが、攻め切ることができなかった。東海大相手に2勝1分2敗と善戦したものの一歩及ばす、昨年より順位を落とした2回戦敗退に終わった。

 ベスト8に届かなかった。3勝1敗1分で初戦の相手・東農大を下し、2回戦に駒を進めた。2回戦の相手は、和道会の全国大会でも顔を合わせる東海大。よく知った相手ではあったが明大は力を出し切れなかった。安定した得点力からこの大会では中野力斗(法1=花咲徳栄)が先鋒(せんぽう)をつとめた。しかし得意の蹴り技も決まらず、スコアは2―2。何とか判定勝ちを得たものの「自分が先鋒(せんぽう)で引き分けてしまったのが悪い流れをつくってしまった」とコメントした。続く田坂叡史(政経2=御殿場西)も高校時代に優勝経験を持つ東海大の藤村に苦戦を強いられ1―4で敗戦。1勝1敗で中堅・栗田秀哉主将(政経4=日本航空)の登場となった。「負けたら後に負担が掛かるので、どんどん攻めていこうとした」と語るように1分を過ぎると果敢な攻めを見せた。相手の繰り出す動きに惑わされず、接近した後に突きを出す得意の形で1ポイントを奪う。その後も続けて上段突きを決め3―0と相手を突き放し勝利した。しかしそのままいい流れには乗れず、副将の金澤亜門(法4=拓大紅陵)は引き分け、大将の大隅愛斗(法2=日本航空)は敗戦。結果としては2勝1分2敗だったが得点の差からその先に進むことはできなかった。

 団体で勝つことが目標だった。勝利のために「この大会と全日本団体の前だけ」(栗田主将)という強化練習も行った。強化練習では、団体戦のオーダーを決めるためにも実践的な練習が多かったという。試合後、金澤は「やっぱりもう少し実践練習が必要だなと感じた」とコメント。日々の練習の大切さについて試合を通して痛感した。

 栗田主将率いる今シーズンも、残すところ全日本選手権のみとなった。最後まで攻め続けることができるかどうかが、勝利のカギを握るだろう。そのために、大会直前に再び強化練習も行う。4年生にとって「最後の試合」(栗田主将)となる全日本選手権、今度こそ好成績を残したい。

[三浦亜優美]

試合後のコメント
東海大に善戦した栗田主将

「この大会のための強化練習もあった。強化練習をするのはこの大会と全日本の前だけなのでそういう意味では力を入れている大会という位置づけ。強化練習はフリーに近いというか、実際の試合に近い実践的なことをやった。東農大は何回もやっている相手なのでお互い手の内を知っていたがしっかり勝てたのは良かった。オーダーは全部、フリーの練習を見て監督が決めている。もっとオーダーを良くできたかなとも思う。大隅がケガで1年間休んでいたので、1回戦の様子をみて他のオーダーもあったかなと思う。(2戦目に1勝1敗で回ってきたが)負けたら後に負担が掛かるので、どんどん攻めていこうとした。とりあえず勝とうと思った。プレッシャーを掛けてカウンターで取れたのが良かった。3本ともカウンターで、接近してからの突きで取った。そこは強化練習でやった部分が出たかなと思う。引退まであと1試合全日本があるのでそこに向けてまた全員で調整して最後結果を残せるように頑張りたい。(インカレは)15年間くらい空手をやってきて最後の試合になるので、そういう思いも含めていい結果が残せたらなと思う」

守りを徹底し引き分けに持ち込んだ金澤
「強化練習の成果は出たところもあったし、やっぱりもう少し実践練習が必要だなと感じた。2回戦は2対1だったので、最悪引き分けというか負けないようにやった。点を取られないようにやっていた。結果こっちもポイントを取れなかったのは良くなかったと思う。もう少し仕掛ければよかった。もちろん優勝するつもりで臨んだが、負けてしまった。もう1回最後に全日本があるので、そこに気持ちを切り替えて頑張りたい。今回の試合で弱点も見られたのでそれを克服できるように修正したい」

強力な相手に苦しんだ田坂
「悔しい。ベスト16というのは残念。(東海戦で対戦した藤村は)高校時代個人で優勝している人で、やっぱり強かった。構えが距離を取りづらくて、ずらすのもうまくて、自分の苦手なタイプの選手だった。相手のペースで試合が進んでしまった。明治全体としてなら東海大には勝てると思っていた。最近は次鋒として戦うことが多い。次鋒(じほう)の要となれるように頑張りたい。夏は体力面強化に取り組んできた。前に比べればスタミナ面での問題は無くなったと思う。今後はもう少し手数で勝負していけるようにしたい。チームとしては元気が足りなかったのが反省点。インカレでは4年生と一緒にやるのも最後だから、自分の力をいっぱい出して、チームに貢献できるようにしたい」

この大会から先鋒(せんぽう)を任された中野
「勝ちたかったですけど、自分が先鋒(せんぽう)で引き分けてしまったのが悪い流れを作ってしまったと思う。先鋒(せんぽう)は、後ろよりは気が楽なのでやりやすい。これまで基礎トレをやってきた。授業より練習を優先する強カレという期間があって、その期間にみっちりやってこの大会に臨んだがなんとも言えない結果に終わってしまった。積極的に、前に行くことが今の自分の一番の課題。今日は前に前にいけたのは良かったが、少し合わなくなると2試合目の最後のようになってしまう。今後は前にいくことは変えずに、そこで決定的なポイントを取れるようにしたい。東海に負けるとは思ってなかった。全日本では勝っても負けても4年生が最後だから、1つでも上に行けるようにしたい」