インカレ出場権獲得も総合6位/関東学生秋季選手権
悔しさも嬉しさも残る大会となった。優勝を目指して臨んだが総合順位は6位と春季と変わらぬ結果に。しかしスナイプ級は1日目の5位から順位を一つ上げ4位と健闘を見せた。中でも鈴木将平主将(商4=逗子開成)・石井久貴(理工2=明大明治)/藤原天紀(法4=羽咋工)組が10レース中5レースで1桁順位と活躍。第4レースではフライングで大幅に加点という「一番やってはいけないミス」(鈴木)を犯してしまったが、2日目に行われた第6レースから第10レースでの最低順位は17位と好成績を残した。470級は1日目から順位は変わらず6位のままであったが、2日間で10レースという体力的に厳しい中でも坂隼輔(理工3=逗子開成)・井上真梨子(農3=成城学園)組が第9レースで2位フィニッシュ。「スタートで周りの船よりも早く加速できた」(坂)ことでそのまま逃げ切る形となった。昨年は470級が8位に終わり7位までに与えられるインカレ出場権を逃したため、両クラス揃ってのインカレ出場が叶わなかった。今年は6位で出場権を獲得し、坂は「嬉しい」と笑みを零した。
インカレ総合優勝に向け、限られた時間の中での準備が必要となる。基礎練習ではなく、スタートやマーク際といった相手を抜けるポイントでの練習に焦点を当てる予定だ。「平均で大体一人当たり15位以内で帰ってくれば優勝には絡めると思う」(鈴木)と個人ではなく、各クラス3艇で行う団体戦のチームとして戦い優勝を目指す。「悔いの残らない大会に」(鈴木)と4年生にとって最後のインカレにチーム一丸となって臨む。
[谷澤優佳]
試合後のコメント
鈴木主将
「目標は優勝を狙ってやっていたけれど遠く及ばない結果となってしまって非常に残念だったが、去年全日本インカレに片方行けないということがあった。それを達成できたことはまだ首の皮1枚つながったかなと思っていて、その点ではほっとした面もある。昨年度からレギュラーのスキッパーが6分の4いなくなって自分含めて経験値的に多い人が結構減ってしまったので、全体でどうこうするよりかは個人で前の艇をできるだけ抜いてくるっていうイメージでやってきた。うまくいった艇もあればうまくいかないで結果として順位を落としてしまった艇も多くあったのでそういった部分で見直しが必要かなというふうに考えている。(天候の影響は)それなりに色んなコンディションではできた。2日間にしては10レースは多い方だったので選手への負担はありつつも他の大学、他の選手とも変わらない条件なので、天候だったりコンディションとしてはあまり左右されたとは考えていない。実力通りの結果かなと思ったりもしている。(個人としては高順位が多かったが)この直前に行われたレースが関東個選だったりとかで良い順位は全然取れなかったので、それに比べたら良くなったのかなとは思う。その中でもやってはいけないミスとして横文字を叩くっていうのがあって、スタートラインが決められていてそこをフライングしてしまうとOCSっていう参加艇数プラス点まで加えられた順位が追加されてしまう。それで失点をしてしまったのが最大のミスかなと思って、自分が取ったというのも影響して下級生が委縮してあまり良いスタートを切れなかったのかなという風にも思う。そこで自分が一番やってはいけないミスをやってしまったなと考えている。思った以上に順位を上げてこられて、艇の雰囲気も良かったのが良かった点。全日本インカレでは優勝を狙ってやっていきたいなと思っていて、個人の順位というより3艇が叩かないということだけを意識して平均で大体一人当たり15位以内で帰ってくれば優勝には絡めると思う数字なので、そういう順位では取れると思っているのでそういった部分でいかに叩かないレースをして手堅くやっていきたいなというふうに考えている。冬から始まる練習で根本的な基礎練習が足りないなと思う部分もあったが正直言って間に合わない。部分部分で多くの艇数を抜けるポイントがあるので、そういったところでしっかり前に出てくるということを意識して練習したい。特にスタートとマーク際に焦点を当てて練習していきたいと思う。自分含めて最後のレースでレースに出る、出ない人たちも全員ひっくるめて悔いの残らない大会になればいいかなという風に思う。やり切ってきたい」
坂
「目標は総合優勝だったけど結果としてはそれには遠く及ばなかった。ただ去年は片クラス全日本に行けないってことがあって、今年は両クラスとも行けたのでそこは良かったかなと思う。去年は3艇バラバラのコース行きであったり意思の共有があたりできてなくて、今年は3艇でまとまってレースするってことを意識した。1艇が前を走っているがまた1艇がすごい後ろの方にいるとかじゃなくて、3艇でまとまって同じレーンを走るっていうのを意識した。点数のばらつきがなくなって良かった。ただまだまだ3艇ともあまり前を走れないってことがあったので練習が必要だと思っている。たとえば1番艇が1位を走って3番艇がほぼ最下位っていうのだと真ん中にいるのと点数的には変わらない。それだったら3艇まとまって真ん中あたりにいようっていうのが今回のテーマだった。3艇とも真ん中より上にいれば点数的にロスが減ってきて上の大学とも戦えるようになる。個人個人がうまくなるのが一番手っ取り早いんですけど、お互いの風の情報とかっていうのを共有したり3艇でよく話してっていうのをこれから意識したい。(台風の影響は)今回3日間で10レースをする予定だったけど台風が近づいていて今日はできないだろうなっていうのはみんな思っていて、なので最初の2日間にたくさんのレースを無理矢理やる感じだろうなとは思っていた。天候が悪くなる予報だったので何レースやれるか分からないというのが正直なところで、なので1レース1レース大切にというのは意識した。2日間で10レースは体力的に厳しい。(その中で9レース目で2着になった要因は)スタートで周りの船よりも早く加速できて、練習してきたのに近い風でレースができたのでコース行きだったりというのが生かせたかなと思う。全体を通して良い順位を残せたのはスタートのおかげ。全日本インカレでも優勝というのを目標としていて、関東の順位だけ見ると少し厳しいかなというのもあると思うけど、全日本は全日本でまた関西の大学とかも入ってきてあまり予想できないというのが正直なところ。ただ3艇で点数の意識を持って、たとえば1レースを3艇で何点でまとめるとか、そういう部分を共有して練習してきたことをしっかり出し切れば狙えると思っている。(去年片クラスになった分、両方行けるというのは)嬉しい。両方行くという感じで練習していた。(今回見つかった課題をどのようにしていくか)インカレまで実際練習できる期間が7日間しかない。今回課題はたくさん見つかったけどやるべきことと優先順位の低いことと頭の中で分けて、優先順位の高いものから順番に練習していきたい。それは艇によっても違うと思うし、そういうのもみんなで共有した練習ができたらなと思っている」
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