中大相手に粘り勝ち連勝/秋季関東大学1部リーグ戦
相手のサーブミスから始まった第1セット。杉本匠(政経4=聖隷クリストファー)がレフトからワンタッチを取って得点を重ね5―1とリードする。その後はサーブで崩され、さらに「自分たちのミスも多かった」(政井拓歩・営2=市立尼崎)と徐々に追い上げられる。19―18の場面でのラリーでブロックがアウトになり追い付かれると、相手のクロス攻撃を封じることができず23―25でこのセットを失う。続く2セット目も杉本、與崎風人(政経3=鹿児島商)による攻撃で4―0と幸先の良いスタートを切るが、要所要所のラリーで粘り切れず、後が無い状況に追い込まれた。
意地を見せた。第3セットは杉本のレフトからのスパイクで先にセットポイントを握ったが、そこから相手のバックアタック、ライトからのスパイクでジュースにもつれ込む。それでも「気持ちを切らさずにプレーができた」(濱中俊生・商2=弥栄)と、最後は濱中が2連続で決め切った。続く第4セットでも濱中が3枚ブロックを打ち抜くスパイクを決め勢いづけると、これまで多くの得点を許してきた江頭(中大)のライトからのクロス攻撃を次第に止め始める。長いラリーも「泥臭くやろう」(杉本)という言葉通り、明大の粘りのバレーを見せ31―29と長いジュースをものにし勝負は最終第5セットへと持ち越された。
攻撃が決まるごとに声を出し、チーム全体で盛り上がりを見せた。杉本や與崎がスパイクをうまくブロックアウトにし得点を重ねていく。11―12では中大にサービスエースを決められたがタイムアウトで流れを断ち切ると、最後はこの日多くの得点を決めてきた濱中のレフトからのスパイクがブロックを弾き飛ばし試合終了。大逆転での勝利に、コートの選手だけでなくベンチ、応援の選手まで全員が喜びを爆発させた。
前日の早大戦に引き続きフルセットの試合となったが「勝ち切れたことは大きい」(與崎)。この日はリーグ戦前半にはなかなか見られなかった粘りを発揮し、負けているところからの巻き返しもできた。次週には現在首位の東海大と、高いブロックが特徴の順大との対戦が控える。今週の勢いそのままに2勝をつかみたい。
[板橋洋子]
杉本
「1、2セット目は気持ちで負けていた。接戦だったし、戦術や技術では負けていないと感じたし、後はいかに気持ちで勝てるかだった。先週まで、チームにどこかかっこよく勝とうという意識があって1セット取られると諦めやすかった。それを泥臭くやろうと。フルセットでも粘り強くやろうとみんなが意識できるようになった。サイドの江頭にクロスに決められていたので試合中にも話し合って終盤に拾うことができた。首位と2位に勝てたのはチームにとって大きいが、忘れてあと二つしっかり勝ちたい」
與崎
「今日の勝因は粘れたところ。2セット取られたけれど、やってやるぞと雰囲気があったし、3セット目を取れたらいけると思っていたし、その通りになった。気持ちが切れずいい形でプレーができた。今日は高いブロックに対してどれだけ勝負ができるかを考えて、ブロックアウトを狙ったりした。チームとしてもセンターが大きいので、ワンタッチを取って切り返しができればという作戦だった。1、2セット目ははまらなかった部分があったけれど分析して3セット目以降はできた。うまくはまってできたことで、流れに乗って勝てた。2試合連続でフルセットだったが、勝ち切れたことは大きい。3―0で勝つのが一番いいけれど、5セットやって勝つのと負けるのでは全然違う。残り2試合ではワンタッチの処理とかの細かいところを詰めて、勝って有終の美で終わりたい。そのままインカレに勢いを持っていけるように2勝して次につなげたい」
濱中
「1、2セットを取られてから巻き返すというのは秋リーグでは今まで無かった。逆転できたのは気持ちを切らさずにプレーができたから。明治にとっては進歩だと思う。昨日勝てたことで自信になったし、笑顔で楽しくやるとか、チームの雰囲気を考えてやろうということを意識してできた。学芸大戦から日体大戦でチームを立て直して、負けても雰囲気をしっかりと保って次へつながるプレーをしていこうとしてきた。今日はいつも以上のプレーができたし、気持ちも出ていた。個人的にはレシーブが全然できていない。サーブカットで狙われることが多いので、うまく返したら周りが決めてくれるという気持ちでやっていきたい。1、2セット目は落としたけれど内容は悪くなかったので、ミスが無ければ取れると思っていた。(この2連勝で)一皮むけた。全てのプレーにおいて思いっきりさがあるし、気持ちを前面に出すプレーができている。これまではクールにやろうとしていたところがあったけれど、応援とも盛り上がってチーム一丸となってプレーできた。残り二つも流れを切らさずに、いい形で終わりたい」
政井
「取られたセットもトス回しは間違っていなかった。自分たちのミスも多かったので3、4セットはミスを取り返した感じ。最後のセットは杉本さんと濱中に任せた。チームは練習やアップから声出しをして、一点取ったときの喜び方も変わった。ミスからの切り替えもうまくいっている。フェイントを落とさないといった簡単なボールを落とさないという、夏にした決めごとをしっかり思い出して意識できているのが大きい。勝ち越したが、あと二つ全カレにつながるいい試合をしたい」
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