早大との激闘制し連敗3で止める/秋季関東大学1部リーグ戦

2014.09.28
早大との激闘制し連敗3で止める/秋季関東大学1部リーグ戦
 3勝4敗の8位で迎えた現在2位の早大戦。2セットを先取しながら追い付かれる苦しい展開となるも、ジュースの末最終セットを制した。春季リーグに続き早大に勝利し、連敗を3で止め成績を4勝4敗のタイに戻し6位に浮上した。28日はリーグ連覇を狙い首位に立つ中大と対戦する。

 守備からリズムをつくった。1セット目序盤は相手のブロックを散らすため時間差や速攻、バックアタックを効果的に使い得点を重ねた。また、リベロ・瀧野頼太(政経3=創造学園)を中心とした守備からリズムをつくり、多彩な攻撃で早大をリードした。「順位が上のチームなのでやってやろうという気持ちで臨んだ」(政井拓歩・営2=市立尼崎)と1セット目を25―20で奪った。勢いをそのままに2セット目も與崎風人(政経3=鹿児島商)、濱中俊生(商2=弥栄)のスパイクを得点源に、センター陣のブロックも勝負どころで決まり25―18で連取。開幕戦以来のストレート勝ちに王手をかけた。

 ミスが響いた。一気に勝負を決めたい明大だったが前半2セットとは違い、流れを失った。サーブカットが上がらず、相手の思うような攻撃をされた。サーブやスパイクでもミスが続き3セット目を19―25で落とした。続く4セット目も失った流れを取り戻すことはできず、濱松、喜入(ともに早大)にスパイクを次々に打ち込まれた。15―19とリードされた場面で濱中に代わり有田賢史(政経4=福大大濠)が入り、連続得点で点差を詰めたが押し切られ勝負は最終セットへ。

 最後まで強気で攻めた。逆に王手をかけられた明大は「最後はエースに託した」(政井)と、エース・杉本匠(政経4=聖隷クリストファー)にボールを集め先手を取った。対する早大も主将の専田を中心に攻撃を展開させ、打ち合いとなった。先にマッチポイントを握った明大だったが決め切れず、サイドアウトを繰り返しジュースが続いた。それでも與崎のライトからのスパイクで20点目を奪うと最後はブロックで試合を決めた。21―19と白熱した最終セットを制した明大に観客席からは大きな歓声が沸いた。

躍動した與崎
躍動した與崎

 大きな1勝だ。この勝利で4勝4敗と勝敗を五分に戻したとともに順位を6位に上げた。「大きなモチベーションになった」(杉本)とフルセットの試合を制したことも自信につながる。「チームの雰囲気も先週の日体大戦からさらに良くなっている」(政井)とここからの巻き返しにも期待が懸かる。明日の9戦目は春季リーグ戦全勝優勝を果たし、現在も首位に立つ中大。しかし、今の明大には王者にも負けない強さがある。終盤に差し掛かった秋季リーグ戦、さらに順位を上げるためにも勢いで勝利をつかみたい。

[石渡遼]

選手のコメント
杉本

「勝ちは勝ちだけどストレートで勝てた試合だった。まだ反省が必要。1、2セット目の雰囲気は良かった。それを3セット目に持っていかなければならない。特に瀧野が1、2セット目を盛り上げてくれた。瀧野はベンチに戻れるから客観的な部分で雰囲気づくりの中心になってくれている。僕はあまりムードづくりが得意な方ではないから、プレー面でしっかりチームを引っ張っていきたいと思っている。今日は調子が悪くなかったけど良くもなかった。まだまだ自分自身伸びしろがある。ブロックとサーブレシーブの2つがいまいちだった。ブロックでは早稲田のセンターが大きいからセンターのブロック優先で、そこからサイドに開くイメージでやった。あと、専田が後ろにいるときはバックアタックも意識した。戦術としては相手のセッターが一枚上手だったと感じる。それに対して後追いになってしまったのが欠点。相手が早稲田で毎試合フルセットやってきて言えることは、力として均等で同じ位置にあるということ。後は声出しとか戦術が重要になってくるからそういう部分では早稲田は特別なライバル。負け続きの中で今日勝てたのは大きなモチベーションになった。あと3戦でカギになるのは與崎。ライトは裏方の仕事で、勝っている試合はちゃんと與崎が動いていたからちゃんと勝てていたと思う。明日の中央で軸になっているのは関田だと思うから、関田のトス回しに惑わされないことが必要」

與崎
「いつもの展開でいくと2セット取って3セット目取られたら負けのパターンだったが、4セット目の終盤あたりから気持ちを持ちなおした。5セット目に向けて切り替えがうまくいった。5セット目は始めからできたからこういう結果になった。レフト側が決まらなくなった時にライトのトスが合ってきたので、これからも継続してやっていきたい」

政井
「相手の順位が上だったのでやってやろうという気持ちで臨んだ。1、2セット目は声を出して雰囲気を良くすることを意識して取れた。3、4セットはサーブミスからミスが続いてしまった。最終セットはエース勝負だと思って杉本さんに託した。しっかり守備の連係も取れていたし、チームの雰囲気も先週の日体大戦からさらに良くなっている。明日の中大戦は自分たちのバレーを楽しみながらできればいい」