
藤山がグレコで5位入賞/全日本大学グレコローマンスタイル選手権
持ち前の粘りと体力で相手に勝った。藤山は準々決勝で今大会優勝の相手にテクニカルフォールで敗れるも、敗者復活2回戦へと駒を進めた。勝てば3位決定戦へとつながる重要な一戦。試合開始早々から連続で攻撃を仕掛けてくる相手に対し冷静に対応していた。1ポイントも許さなかったが、藤山自身も攻めあぐねポイントを奪えず。第1ピリオドは両者譲らず0―0で折り返した。第2ピリオドでは「体力面で有利に立てていた」(藤山)。第1ピリオドの猛攻の反動から疲れを見せた相手よりスタミナが残っていた。2分15秒にローリングで奪った虎の子の1点を最後まで死守し1―0で勝利。「あの試合に勝ててよかった」と3位入賞へ望みをつなぎ喜んだ。
そして30分も経たずして行われた3位決定戦。これがこの日4試合目だった藤山の体は疲労がピークに達していた。もともと抱えていた腰のヘルニアに加え、連戦からの肩の張りもあり「構えるのもきつかった」(藤山)。試合前にはチームメイトのマッサージを受けるなど対処して臨むも結果は1分2秒でフォール負け。この結果5位が確定した。
次に控えるのはフリースタイルで競われる11月の全日本大学選手権だ。昨年の同大会では藤山が準優勝しており今年も上位進出が見込まれる。また、4年生にとってはこれが最後の大会となるため白石涼主将(政経4=八千代松陰)らが有終の美を飾れるのかにも注目だ。グレコローマンスタイルで苦い思いをした選手たちの、本職のフリーでの飛躍に期待だ。
[小田切健太郎]
試合後のコメント
中出幹児監督
「(初日を振り返って)やはりグレコは厳しい。グレコの練習は試合前にやる程度のわずかな時間しかできないから部員たちも大変だとは思う。うちは他大に比べて選手層も厚くないし。加えて授業優先でやっているところもあるから。でも、その中で各選手1回ぐらいは勝って欲しかった」
多賀垣雄副部長
「みんな構えからして分かってない。もっと相手に腰を寄せないと。腰を寄せたら相手は攻められないんだから。フリーを中心にやっているからグレコでは(技術的に)難しい部分もあるけど、それでも共通する部分はあるからね。守りの部分をもっと徹底してやらないといけない。(授業も始まり)練習の時間をなかなか確保できないが、それぞれ授業時間と練習時間を管理してほしい。練習をしっかりしないと強くはなれない。人間形成の上に部活動があるんじゃなくて、強くなるための練習の中に人間形成がある。もっと勝ちにこだわってほしい。大変だけど、その中でも藤山はがんばっていると思う。(全日本)大学選手権ではいいところを見せられるようにやっていくよ」
藤山
「グレコは専門ではない中での戦いだった。重量級相手に上半身だけでも戦えたかな、と感じた。3位進出が狙えただけに悔しい。勝てる相手にはしっかり勝てたが、強い相手に対してはやられてしまった。試合をする前からメンタルで負けていたかなと思う。(敗者復活2回戦は)1ピリは相手ががんがん攻めてくる感じだったが、2ピリは相手がかなりばてていて自分も結構きつかったが、体力面で有利に立てていたと思う。少しの体力の差が決め手だった。自分も逃げすぎていたのでよくはなかったが、あの試合に勝ててよかった。3位決定戦では疲労からの腰と肩の張りがしんどかった。もともと腰はヘルニア持ちなので。正直、構えるのもきつかった。すぐ負けてしまった。今後は構えをしっかり直して、重量級相手に正面から当たっていくのは厳しいから横に振れるようにしたい。脇が甘く、いつもさされっぱなしなのでそこも気を付けていきたい。あとは技の数。技を増やしてもっと有利に試合を運べるようにしたい」
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