
女子は2部リーグ優勝 1部昇格への切符をつかむ/関東学生秋季2部リーグ戦
粘りのテニスで、和洋女大から3勝をもぎ取った。青学大に敗戦し迎えた最終戦。1番手を任された吉村寛子(国際3=昭和学院)・齊藤香純(政経1=昭和学院)ペアはゲームカウント3―4まで追い詰められてしまう。それでも運命の8セット目に執念を見せた。何度マッチポイントを奪われてもボールを拾い続け、最後は相手がたまらずアウト。10回もの激しいジュース戦を制した。「正直焦りもあったが、チームのみんなや後に控える2ペアのために頑張りたかった」(吉村)と自分たちで声を掛け合った。吉村得意のスマッシュも決まり最終セットも獲得。大きな1勝をつかんだ。2人のつくったいい流れは、続く日向莉乃(国際2=中村学園)、田島茉美(法2=鈴峯女子)・望月友美佳(営1=加藤学園)にも影響を与えた。日向は1―3と劣勢だった状況をひっくり返しフルセットの末、勝利。田島・望月ペアも5―3と接戦を勝ち切った。
2度目の2部優勝だ。夏のインカレでは「試合がボロボロだった」(井本奈津美・営3=三重)と悔しい思いをしたが、その反面で気持ちを切り替えることができた。今大会は監督の言うままにペアを組むのではなく、自分たちの感覚を信じたペアで挑んだ。その結果「ペアリングの良さも出て、みんな安定したプレーができた」と吉村。しかし、課題も残った。青学大戦では逆転負けする場面が目立ち1―2で敗戦。最初からポイントを取り続けた時にその勢いを継続できるかどうかが、入れ替え戦で勝利するためのカギとなるだろう。
チームの調子が上がっている中で手にした1部昇格へのチャンス。入替戦では「シンプルに、勝ちたい」(井本)。チームの思いは一つだ。1部最下位の日女体大との決戦は10月5日に行われる。悲願の1部昇格に向けて、準備は整った。
[三浦亜優美]
試合後のコメント
井本
「後輩と組んでいたので、自分がしっかりしないといけないと思った。(青学大戦で)自分で決めていたボールはあったが後衛の子が調子が悪くなって自分も焦ってきて、自分がやらなきゃいけないことがわからなくなってしまった。もっと自分を見直せばよかった。他の大学のチームも4年生はあまりいなくって、いつもと同じ感じだった。でもインカレの時に試合がボロボロだったのでそれを生かしてまたチーム一丸となって頑張ろうとした。それが結果として出た。(入れ替え戦に向けて)今年の春勝てなかったので、シンプルに。勝ちたい」
吉村
「春からすごいいい流れできてたのに、夏のインカレで悪い終わり方をしてしまったのでもう一回切り替えてしっかり練習もしたし、ペアリングも監督の言われた通りにやってたのをみんなで確認しあって自分たちのやりたいことが試せた。今日は練習の成果も出せたし、ペアリングの良さも出て、みんな安定したプレーができた。齊藤が後ろにいることの安心感があった。今までは競ったときに勝ち切れないことが多かったのを今回の試合中は声を掛け合って粘りのテニスができた。そこは成長したと思う。自分はスマッシュが好きだが今まではあまり追えなかった。今回は練習してきたスマッシュを出せて、上をしっかり張ることができた。相手も嫌がっていたと思う。(ジュースが続いたときは)正直焦りもあったが、チームのみんなや後に控える2ペアのために頑張りたかったし、ここで頑張らなかったら齊藤・吉村ペアは強くなれないと思ったので、後輩をしっかり支えたかったし、自分もミスは多かったが切り替えることができた。すごい強くなった。これからもこういう場面があったら強い気持ちで臨みたい。(入れ替え戦に向けて)このペアでの自信もついてきたし、チームのレベルも上がってきてると思うので、OBとか応援してくれる方々への感謝の気持ちを忘れずに今度こそ本気で1部昇格目指して頑張ります」
日向
「(青学大戦で)3―0になったが、相手が相手だったのでそのまま勝てるとは思ってなかった、最後まで分からないと思っていた。それでも自分のプレースタイルを貫くよりも勝ちが見えてしまって、締め切れなかった。私があそこで締めていれば全勝優勝だったので悔しい。でもその分和洋戦で、相手が4年生で強かったが結果どうこうよりもさっきやり切れなかった部分を思い切ってやっていこうという気持ちで試合をした。1番手と3番手に信用できるダブルスがいてくれてるから私は思い切って自分ができることをやろうというのと、チームの流れを崩さないというかいい方向に引っ張っていこうという気持ちでやれた。そういうふうに思わせてくれる1番手の試合が多かったから私も伸び伸びとできた。技術的な面ではチームとして直していかなければならない部分もたくさんあるが、それなりに秋にできることはしっかりできたかなと思う。まずは入れ替え戦でリベンジして、あとは結果を通して来年になったときにチームとして強いチームになれるようにしていきたい。私は速い球で相手を打ち負かすタイプではなくて、どちらかというと長くラリーしたり諦めず拾うタイプ。あとは長さを上手く使って、短いところもつくるスタイルをとっている。体も小さいし、普通にラリーをしても相手の球も速いので、相手に思い切り打たせないためにカットを使って低い打点で打たせるようにしている。カットで長さも出せるので、迷わせれたらいいなと思って使っている。だから1本で決めるというよりも、何本も続けてミスを誘うっていう感じのほうが自分には合っている。和洋大戦でも、ゲームが1―3になってあとちょっとで負けってところまでいったけどそこで諦めずに最後までやり切れたところが良かった。焦らずに自分のできることが精いっぱいできて良かった」
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